明日できることは、今日しない
「明日できることは、今日しない」 私の持論の一つである。世間でよく言われていることとは、ちょっとずれていることはわかっている。ただ、勘違いしないでもらいたいのは、×「今日中にやらなければいけないことも、今日しない」 ではないということである。あくまでも 『明日できること』 なのである。
ビジネス書などにはよく、「仕事を前倒しで片付けましょう」 とか 「言われる前に準備しておきましょう」 とか書いてある。それは間違っていないと思うし、私もよく実践している。
ずいぶんと古い話になるが、大学院修了のときの論文提出で、私は締め切り前日までにすべての作業を終わらせた。締切日には、徹夜でハイになりながら論文を仕上げている友人達を横目で見ながら、査読をお願いしている教授のところに持っていったものである。
会社に入ってからも、締め切りのあるレポートは前日までにいったん完成させて、最後の一日を不測の事態に備えて確保していた。
もともと私は、お尻に火がつくような大きなストレスにさらされると、かえって仕事がはかどらない気質なので、なにごとも前倒しで済ませておくことはぜんぜん苦にならなかった。
しかしそのうちに、かならずしも前倒しでやることがいいことばかりではない、ことが私にもわかってきた。
学校のレポートの提出などは、めったなことでは予定が変更にならない。たとえば、直前になってレポートがなくなるとか、テーマが変わるとか。
しかし会社内での仕事では、直前になってそれまで必須だったものがまったく無用になったり、一ヵ月後でいいといわれていたレポートを明日提出しろといわれたり、なんてことがよく起こる。こうなると多少の事前の準備ではまったく役に立たないし、事前に準備した分だけ時間を無駄に使うことになる。もちろん、なにかをやれば、やっただけ自分にとってのプラスになっているので、完全な無駄だとは思わないが、そこで出来上がったものがまったく役に立たないでは、やはり効率が悪いし、精神衛生上もよくない。
結局私が行き着いたのが、最初に述べてタイトルにした “明日できることは、今日しない” である。明日やっても全然問題がないことであれば、ムリに今日済ませることはない。今日やるべきことは、今日やらなくてはいけないこと、今日やったほうがいいこと、今日やりたいこと、であると。それは、仕事でもいいし、遊びでもいい。
“明日できることは、今日しない” と考えるようになって、少し気持ちが落ち着いた気がする。それまで常に 「前倒しでやっておこう。前倒しでやっておこう。」 と思って、自分では気がつかないうちに、やはり気疲れしていたんだと思う。
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