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2006/11/24

カラオケ産業って成長していると思ってました

 ブログをあちこちめぐっていたら “カラオケ業界のデータ” が目に入った。概要を以下に抜粋した。

・ 『カラオケに目を転じてみると、2005年のカラオケ参加人口は昨年に引き続き微減傾向で約4,700万人と推測される。カラオケボックスのルームの数も3年連続で減少傾向にあり、約133,000ルームと推測される。』
・ 『カラオケボックス施設については、施設数は1996年の14,810軒をピークに2003年まで少しずつ減少しているが、逆に1施設当りの平均ルーム数は徐々に増加し、今年度もその傾向は続いている。』

 私は、いまでもカラオケ産業はずっと成長している、と思い込んでいた。街を歩いていると、いたるところにカラオケボックスがある。なにかイベントがあればカラオケボックスでみんなで唄う、というイメージもあいまって、てっきり成長し続けているものばっかり思い込んでいた。

 自分自身はカラオケが好きではない。よって、カラオケボックスにもいったことがない。そのため今、カラオケボックスがはやっているのかはやっていないかを実感することができなかったのである。

 私の頭の中に残っていたのは、自分が若いときのカラオケボックスが増えだした頃のイメージ。しかし、統計データでは、カラオケ人口およびカラオケ施設のピークは1994年~1997年であり、もう10年も前のことである。それから10年の間、私は現実とはかけ離れたイメージをもっていたわけである。直接的なかかわりを持たなかったがために。

 これは、この件に限らず、とても重要かつ危険なことである。古い、現実とは乖離したイメージで意見や行動することになりかねないからである。私もブログを書く際には、あちこちしらべて、間違った前提を元に書かないように努力している。しかし、中には事実や現実とは異なる情報で記事を書いているのものがあるのではないか、といつも心配である。

 大学生のときに、先生方から 「論文を鵜呑みにするな。参考文献の引用があれば、かならず元の文献を自分で読むようにしろ」 と耳にたこができるくらいに、いわれていた。実際、他者の論文から、自分に都合のいいようにデータをもってきたり、間違った解釈をしたりしている論文はいくつもあった。

 自分の足で現場に行く。自分の目で実物を見る。自分の耳で実際に聞く。自分の手で実物に触ってみる。ものを書くときの基本と思われるそれらのことは、実はとてもたいへんなことである。たいへんであるがゆえに、ついつい伝聞を、さも自分で見聞きしたことのように書いてしまいがちである。自分はそういう過ちを犯さないように、他人から聞いたことは素直に 「こういう話を聞きました」、「XXXさんが、こういうことを言っていました」 と書くことにしている。

 自分で見聞きしたことを、自分の言葉で伝えることが仕事の新聞、雑誌、テレビ “記者” の記事を読むと、最近気になることが多い。政府や企業の発表をそのまま媒体に載せている記者の存在である。発表する政府や企業は、自分達にとって都合のいいことしか発表しない。それをそのまま書き写して記事にするということは、裏に隠している悪巧みを含めて、そういった組織に、その記者が加担しているようなものである。プロの記者であれば、公式発表の裏に隠された都合の悪いことや後に問題になるであろうことを見抜いて同時に記事にすべきである。それこそがマスコミの役割であり、単に 「政府はマスコミへの干渉をやめろ」、「新聞の価格カルテルは維持しなければいけない」 ということだけがマスコミの役割ではないはずである。政府や企業の発表を丸写しにするような、能力のない、もしくは手を抜いている報道機関や報道記者を見抜く目を、記事を読むわれわれの側はきちんと持たなくてはいけないと思う。

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