軟水、三年目
はるか以前に、我が家で軟水器を導入した話をした。あらためて読み返してみると、その後毎日使って実感している効果については、書いてないことに気がついた。そこであらためて、軟水を使ってよかったことを書くことにした。
もっとも体感できる効果は、“髪が柔らかくしなやかに” なることである。これははっきりと手触りで実感できる。私の髪はけっこう固くて、なかなか髪型をつけられなかった。逆に寝癖がつくとなかなか直らなかった。それが、軟水で洗髪するようになってからは、髪が明らかにやわらかくなった。髪型をセットしやすくなり、寝癖も早く直るようになった。髪の毛がごわごわでお困りの方、特に女性には一度試してもらいたい。
風呂上りに、皮膚が突っ張る感じがないのもいい。これは身体を洗ったあとに石鹸かすが皮膚に残らないためらしい。詳しいことは以前にも紹介した “せっけんライフ” を参照していただきたい。
そして、おそらくこれと関係しているだろうと思われることで、子供の皮膚に異常が出なくなったことがある。うちの子供は毎年冬になると、関節の内側が赤くなったり、上腕が赤くなったりしていた。それが、軟水を使うようになってほとんど起こらなくなった。もちろん、年齢が上がって、皮膚がシッカリしてきて赤くならなくなった可能性もある。
私に限って言えば、カミソリ負けをしなくなった。私は、髭の濃さにくらべて肌が弱いらしく、髭剃りの際にいつも血だらけ(ちょっと大げさ)になっていた。床屋に行くと、髭剃りはまだ見習いという感じの若い人の担当、ということが多い。髭剃りがあまりうまくない担当に当たると、もうたいへんである。私はいつものことだからそれほど気にならないが、血が噴出している喉もとを見て、髭を剃った担当者のほうがあわてたこともある。担当者が血止め用のクリームを探してアッチコッチ走り回っているのを見て、ちょっと笑ってしまった。
軟水の話に戻そう。軟水を使う以前は、せっけんを使った髭剃りでは、間違いなくカミソリ負けで血だらけになっていた。泡のシェービングクリームでも、まだ少しカミソリ負けをしていた。ジェル状のシェービングクリームでほとんどカミソリ負けをしなくなった。いずれの場合も、湯船にたっぷりとつかり、髭をやわらかくすることが必須だった。
それが、軟水を使うようになって、せっけんの泡だけでカミソリ負けをしなくなった。そこから考えると、顔についた石鹸かすがカミソリ負けの大きな原因だったのだろう。軟水器が飽和してきて硬度漏れが出始まると、やはりカミソリ負けが出始める。
洗濯では、合成洗剤をやめて、せっけんによる洗濯に切り替えた。せっけんのほうが何倍も高いが、洗濯の効果が高いので満足している。何より、洗濯物が乾いたあとに、ごわごわになりにくいのがいい。合成洗剤を使っているときは、すすぎのときに柔軟剤が欠かせなかった。せっけんでは柔軟剤なしでも充分にふんわりと仕上がる。
洗濯でせっけんを使うと、軟水器の飽和状態がすぐにわかる。飽和とは、軟水器の処理能力が限界に近づき、軟水器を通した水に硬度成分(主にカルシウム)が残ることである。軟水器がきちんと機能しているときには、洗濯槽内のせっけん水は水道水と同じ無色透明である。泡だっていなければ、それがせっけん水とはわからないくらいである。一方、軟水器が飽和してくると、せっけん水が白くにごってくる。白いにごりは石鹸かすである。この状態で洗濯をするのは、ほんとうはよろしくないのだが、とりあえずそのまま洗濯をして、洗濯後に軟水器の再生作業に入る。
軟水をお風呂や洗濯に使うといいことだらけである。でも、私はむやみに軟水器を人に勧めない。理由はこの “再生作業” が必要だからである。
“再生作業” これが軟水器の一番手間がかかるところである。軟水器の原理は化学反応ではなく、物理吸着現象である。少し誤解を招く言い方になるが、ゴミを引っ掛けて取るフィルターのようなものである。よって、長時間使うとゴミでフィルタが目詰まりを起こす。それを洗浄液(軟水器の場合は10%食塩水)をながして、軟水器からゴミを流し取るのである。これが “再生” である。再生を行うことで、軟水器は何度でも使うことができるわけである。
一回の再生作業に、我が家ではおよそ一時間かかっている。つきっきりでいる必要はないが、手間がかかることに変わりはない。これを、我が家では一週間~十日間隔で行っている。間隔が一定していないのは、季節によって水の使用量と水の硬度が変わるからである。夏場は間隔が短く、冬場は間隔が長くなる。
私は軟水器に限らず、細かいメンテナンスが苦にならないので、この再生作業を定期的に行って軟水器を維持できている。しかし、うちのカミさんは 「そんなめんどくさいことは絶対にやりたくない」 そうである。
めんどくさいことはしたくないけど軟水は使いたい、という人には、再生を自動的に行ってくれる軟水器もある。ただし価格も10万円を超える。
頻繁な手間 か 高額な初期投資と維持費 のどちらかを必要とするのが軟水器である。これが私が、誰にでも軟水器をお勧めするわけではない理由である。
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あらためて “軟水” で検索してみると、二年前に比べて、軟水器を取り扱っているサイトが増えていることに気がついた。軟水が少しずつ普及してきているのかもしれない。
★ 私が見つけた軟水サイト (推奨ではありません)
・ 快適軟水生活
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