ほめるだけでいいのか?
最近は育児に関して、
「しかってはいけない。とにかく、ほめろ。ほめて育てろ。」
というような話を聞くことが多い気がする。しかし、そんな単純な話ばかりを聞いていると、ついつい 「それは違うだろう」 と、私の中の天邪鬼が顔を出してくる。
実際、前の会社の友人であるマネージャーが、
「最近の若い世代に、軽く叱責されただけでひどく落ち込んで、仕事ができなくなる人たちがいる。そういう人たちは、やった仕事をすべてほめられないと仕事が続かない。」
とぼやいていた。私はこれを、“ほめられるだけで育てられた後遺症” だと考えた。
物心つくころから何でもほめられる。なにをやってもほめられる。おそらく、やったことがうまくいかなくても、“やった” ということだけでほめられたのだろう。そうやって何年も成長していけば、やがて、“なにをやってもほめられることが当たり前” と思い込むようになるのだろう。確かに、それが死ぬまで続くのならば、問題はない。
しかし、現実社会はそうは行かない。いくらがんばろうが、努力しようが、成果を出せなければ、ほめられることはない。成果を出しても、「それは当たり前のこと」 としてほめられないこともよくあること。
そんな現実社会に、“なにをやってもほめられる” と信じている人間がやっていけるか? おそらくムリだと、私は考える。“三つ子の魂百まで” ではないが、子供の頃に染み付いた考えというものは、そう簡単に変わるものではない。私も、親に身の回りのことずっとを何でもしてもらっていたため、人が何でもお膳立てをそろえてくれるという考えがなかなかとれなかった。それで、社会人になってからずいぶんと苦労をしたものである。
私の子供には、小さい頃から少しずつ現実社会の厳しさを学んでいって欲しいと思っている。
- いくらがんばっても、それだけでは他人に認められないこともある。
- 自分がやりたいことをしただけでは、他人はほめてはくれない。
- 他人にほめられようと思ったら、他人がうれしいをしなければいけない。
などなど。小さい子供には確かに厳しいことだと思っている。私としては、実際にそういう現場に向き合ったときに、一刻も早くその状況に適応して先に進んで欲しいと思っている。そのことが結果として、子供の幸せな人生につながっていくと信じているから。
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