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2007/01/22

テスティング -テスティングに役立ったもの-

 前回の記事の余談である。

 私は大学時代は、ソフトウェアーとはまったく無縁の分野を勉強してきた。では、大学時代に学んできたことは、まったく何も役に立たなかったのか? といえば、ぜんぜんそんなことはない。むしろ、多くのことがテスターで生きてきた。

 実験結果と予想が大きく異なったときに、あらゆる観点からの考察を心がける、という訓練が、多くのバグの発見につながった。テスターになってから仕様策定者になるまでの六年間、どのチームにおいても一番バグを見つけるテスターでいつづけられたのは、大学時代の研究での経験のおかげだと思っている。

 また、私はバグのレポートを書くことにそれほど苦労をしなかった。周りには、下手をするとバグを見つける時間よりも、はるかに長い時間をかけて、バグ レポートを書いているテスターがけっこういた。バグ レポートには、“簡潔性” と “正確性” が同時に要求されるため、けっこう高度な作文スキルが要求される。私は、大学時代に先生方からレポートや論文の書き方についてしつこく指導されたおかげで、バグ レポートにはあまり苦労しなかった。大学の先生方に常時、「百人読んだら、百人とも同じ解釈ができる文章を書け」、「主語を省くな。われわれは文学を書いているわけではない。」 と言われ続けたおかげである。

 逆に、ソフトウェアを専攻してきたプログラマーの同僚に、「大学時代の勉強が、この仕事でどのくらい役に立っているか」 聞いたことがある。答えは、「斜めに引かれた線の先端にきれいに矢印を描画するための数式ぐらいかなー」 というものであった。

◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 一方、テスターの経験は、日常生活でも役に立っている、といったら大げさであろうか。パソコンを使ってインターネット上から情報を収集したり、ショッピングサイトで買い物をすることは、私はもはや日常だと思っている。そんな日常の一部になっているパソコンに何らかのトラブルが発生したときに、原因を突き止めたり、原因を取り除いて復旧したりするのに、テスターの経験は大いに役に立っている。

 もっとも、そのスキルが災いしている友人もいる。その友人は、パソコンを日常的に使っている叔父さんがいるそうである。そして、ちょっとでもトラブルがあると、友人を呼び出すそうである。要は、無料で使いやすいヘルプデスクにされているわけである。「行って帰ってくるだけで三時間もかかるから、ほんとうは行きたくないんだよね~。でも親戚だから無視するわけにもいかないし~」 とぼやいていた。

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