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2007/02/07

不法コピーに罪の意識が薄いということに、著作権による高額所得は影響していないか

“違法着うた”サイト、中学生の7割が利用経験あり

罪悪感を感じているユーザーの割合は年齢が上がるほど減っており、12~15歳で28.4%いたのが、16~19歳で27.7%、20~24歳で19.4%、25~29歳で15.5%、30~34歳で11.7%、35~39歳で8.7%だった。

 ここでは、なぜ罪悪感を感じているユーザーが減っていくのかの説明はされていない。

 “違法コピーに対する罪悪感が薄い” 理由のひとつに “一部の著作権者の高額所得” があるのではないか、というのが私の考えである。罪悪感を感じない理由としてよく挙げられるのは、「簡単にできる」、「皆がやっている」、「やっていても見つからない」 などの理由である。しかし、私はそれらに加えて、著作権者への “ねたみ” や “甘え” があるのではないかと考えている。

 つまり、「この曲を歌っている歌手は、あれだけ稼いでいるんだから、私一人がお金を払わなくたっていいじゃん」 とか、「このマンガの作者は毎年番付長者の上位に入るくらいに稼いでやがる。そんなやつに貧乏な俺が金を払う必要ないじゃん」 といった気持ちである。

いつ奈落に落ちるか──著作権“バッシング”に松本零士の思い

 この記事では、著作物の制作者がいかに命を削って作品作っているかを述べている。しかし、プライドをかけてモノを作っているのは、著作者だけではない。町工場で一つ何銭というネジを作っている人たちだってプライドをかけて作っている人たちはいる。逆に、儲けの手段として恥も外聞もなく金儲けに走る著作者だっている(と思う)。

 十分に稼いだ著作者たちは、稼げない著作者たちを助けようとしないのか? 企業家には、十二分に設けたお金を若い世代の企業家育成に当てたり、恵まれない人たちに寄付をしたりする人たちがいる。同じよう話は、著作者たちにはないのか?

 著作者が仲間の著作者を保護するために活動するのは、当たり前といえば当たり前である。労働組合が労働者を保護するために賃上げを要求したり、労働環境の改善を要求したりするのと同じである。だからこそ、逆に著作者仲間以外から激しく反発を受けるのだと思う。「著作者を、蕎麦屋と一緒にするな」 といった発言をすればなおさらである。付け上がっているとしか思われない。

 誰かと交渉をするときに、交渉相手をさげすむ発言をして、交渉が順調に進むとは思えない。例えば、大会社が下請け会社に納入部品の値下げ要求をするときに、大会社が下請け会社に 「どうせお前らは俺らよりも格下なんだから」 みたいなことをいえば、おそらく交渉は決裂するだろう。交渉ごととはそういうものである。

 話を元に戻す。

 著作者は、著作権保護期間の延長を訴える前にやるべきことがあると思う。ジャスラックに代表されるような、著作権料を搾取している団体を適正な組織にすることや、必要以上に上前をはねている出版社と交渉することである。

 利用者が支払ったお金が適正に著作者(著作権者ではない)にわたることが確認されて、かつそれでも著作者が著作物を制作するのに70年の保護期間が必要なのであれば、私は保護期間延長に賛成である。

 飢えている一般市民を救うためという目的で送られた援助物資が、結局その国の特権階級や軍人が搾取して、肝心の一般市民の救済に使われない、といった国際協力の話をよく聞く。現状の日本のシステムで著作権保護期間を延長すると、それによって発生した資産が、結局、搾取される援助物資のようになるような気がしてしょうがない。だから私は、著作権保護期間延長に反対なのである。

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