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2007/02/03

【お勧めコラム】 なぜ実現しないネット放送

“なぜ実現しないネット放送” by 高瀬徹朗

“需要無視の“内情”を露呈した「YouTube 対 テレビ局」” by 高瀬徹朗

 さすがプロである。現状のテレビ放送業界の実情や問題点をうまく説明している。具体的な数字も把握している。また、内容が私が思っていた放送業界の実情と極端に大きくは食い違っていなかったことに 「ほっと」 している。

 内容の本題が “品質” である点も興味深い。

 「ハイビジョンで美しい映像を」というサービス論に限らず、テレビ放送業界はとかく、品質にこだわる。一般にいう「放送事故」(10秒以上の無音状態ほか)はもとより、ちょっとした画像と音声の乱れでも嫌う傾向にある。こうした放送上のミスが発生した場合、番組スポンサーに対して賠償金が発生すると言われている(詳細な金額については明らかにされていない)。

 通信経由でテレビ番組を送信するネット放送の場合、放送局はこの「品質論」を大きなネックとして挙げることがある。YouTubeなどの動画配信サービスなどを利用する人たちには理解しやすいと思うが、現状、安定感や画質・音質においてテレビとは比較にならないほど品質は低い。

 この話を読んで、すぐに “IP電話” が普及する以前の議論を思い出した。NTT 曰く、「IP 電話は、通話の “品質” が保障できない。」    実際、開始当初の IP電話サービスは、音質が悪かったり、会話が途切れ途切れになったという話しも聞いた。

 それから2年。世の中は明らかに IP電話 が主流になりつつある。既存の電話回線は、ISDN も含めて、NTT のお荷物になっている。我が家でも、電話回線二回線分が休眠している。14万4千円分が放置されているわけである。10年使ったとしても、1年 1万4千円。けっこうな額である。(ちょっとぼやきモード)

 高瀬徹朗氏のコラムを読むと、映像放送はプル型の通信配信に収束していく、ように読める。そして、もしそうなれば、テレビ局や広告代理店のみならず、家電業界やレンタルビデオ屋も含めて大きな変革にさらされることになるだろう。

 サーバー上の映像が長期にわたって保障されるという前提であれば、据え置き型家庭用ビデオレコーダーは、ほとんどの視聴者にとってはいらなくなる。レンタルビデオも借りてくる必要がなくなる。

 「50年続いてきた今のテレビ放送ビジネスが、そう簡単には変わらない」 という考えもあろう。しかし、わずか10年で、私はここまでインターネットが一般化するとは思いもよらなかった。10年前に、「10年後には、テレビや新聞の広告で、ホームページのアドレスを伝えるのが当たり前になる」 と予想できた人が何人いただろうか?

 そう考えれば、10年後に何が起こっていても、今からそれを想像するのはけっして容易ではない。

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