テレビ放送ビジネスの変化はすでに始まっているのかもしれない
ITmedea News
ネット広告費、雑誌に迫る テレビなど4媒体は2年連続前年割れ
〝電通が発表した日本の広告費調査によると、昨年のネット広告費は3割増の3630億円。ラジオの2倍を超え、雑誌に迫る勢い。一方でマスコミ4媒体は2年連続で前年割れとなり、今年もマイナス予測だ。〟
[2007年02月20日]
インターネット上への広告費用が、すでにラジオを大きく超えて、雑誌と肩を並べている。10年前のインターネットへの広告費がほぼゼロだったことを考えれば、これは驚異的なことだろう。ラジオが日常的にはあまり聞かれなくなって久しい。雑誌もコンピューター関係の雑誌は、休刊、廃刊が相次いでいるという話をよく聞く。マンガ雑誌も最盛期に比べて著しく発行部数が落ちている。広告費の低下は、ラジオの聴取率の低下や、雑誌の発行部数が減ったためと考えられる。すると、テレビの広告費の低下も、テレビの視聴率の低下が考えられる。つまり、テレビが見られなくなりつつあるというわけだ。
極端な想像をしてみた。いま 「地デジ」「地デジ」 と騒いでいるが、いざ地デジ時代になったとたんに、多くの人が電波によるテレビ放送を見なくなってしまったりはしまいか。今のラジオと同じように。地デジを見るのは、ワンセグ端末をもった人が、暇つぶしに見るだけとか。車のドライバーが選択肢がないためにラジオをつけているように。
その昔役所が、書類を効率的に部署間を移動させるために、管にいれた書類を圧縮空気で運ぶ〝気送管〟なるものを巨額の税金をつかって作ったことがあった。ところが、気送管が完成したころには、書類の電算化が始まっていた。気送管は結局、完成式典のデモンストレーションで一回使われただけ。以後はまったく使われなかったそうである。役人はこのように、しょっちゅう壮大な無駄遣いをしてくれる。地デジもこうなるってしまうことを、私は期待心配している。
YouTube が便利な映像配信を実現してしまい、地上波によるテレビ放送の不自由さに多くの人が気がついてしまった。テレビ局による一方的な放送スケジュール、さらにひどいときは直前の勝手なスケジュール変更、の押し付けに、視聴者は気がつき始めている。YouTube であれば、自分が好きなときに好きなだけ映像を見られることに、多くの人は気がついてしまった。
おそらくこの流れは地デジなどでは止められないと、私は思っている。地上波というきわめて限られた資源から解き放たれた映像配信は、この後どのように変化して行くのか。私には大変興味がある。
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