【お勧めコラム】 『Wii』崩壊の日は来るか―ゲーマー4類型論で分析
『Wii』崩壊の日は来るか――ゲーマー4類型論で分析
WIRED NEWS
Chris Kohler [2007年6月25日]
私はこの Chris氏の考えに素直に同意した。これまで、ファミコン → スーパーファミコン → PlayStation → PlayStation2 と、ゲーム機の主役の交代は、より高度化した映像と音をゲーマーが選択した結果だ、と説明される場合がよくある。しかし私の見方はそれとは異なる。より高度な映像と音を使えるようになったことで、製作者達の興味を誘い、それが高い魅力を持つゲームとなり、多くのゲーマーを引き付けたのだと、私は思っている。
とすれば、映像や音が高度化しなくても、高い魅力を持つゲームが存在すれば、ゲーム機の主役交代は起こりうる。そして、それをしたのが Wii だ。Wii は映像と音ではなく、新型のコントローラーに代表される “遊び方” で高い魅力のゲームを提供した。その結果、ゲーマーと、これまでゲーマーではなかった人達までも引き付けた。
それは、ゲーマーと、特にゲーマー以外を引きつけることが出来るのは、なにも高度な映像や音だけではない、ことを DS で学習した任天堂だからこそ出来た決め技だったのかもしれない。
ところで、こういったパラダイム・シフトは、なにもゲーム機だけのものではない。最近では、パソコンで似たようなことが起こった。一昔前までは、より高速なCPUや、より大容量のメモリとハードディスクが、パソコン関係の話題の中心だった。その後、CPUが十分に高速となり、メモリとハードディスクも標準で十分な容量が提供されるようになると、多くのパソコン ユーザーのそれらへの興味は、急速に低下していった。もっと前の例になると、電子レンジもそうだった。ある時点までは、いかに多くの機能がついているかが話題になった。ところが、ある時点を境に、機能は必要最低限ついていればよい、安いもので十分、という感じに、多くの消費者の嗜好が変わった。
そういう意味で、ゲーム産業も成熟期に入ったということなのだろう。なにしろ世界最大手のエレクトロニック・アーツのお偉いさんが、
「われわれは人々をひどく退屈させ、プレーするのがより難しいゲームを作っている」
ロイター [2007年7月9日]
と言うくらいなのだから。
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