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2007/09/14

お金で解決して、それで済むのか

 最近、アリの巣観察 がすっかりお休みしている。飼っているアリたちは、現状で満足して、新しい行動を起こさなくなっているのでしょうがない。それでも、子供の夏休みの自由研究の題材になってくれたので、助かった。

 さて、自由研究といえば、子供の自由研究や学校のレポートを代行する商売が、繁盛しているらしい。

金で解決…親も子供も宿題丸投げ 代行業者が繁盛
 Sankei WEB [2007年9月1日]

 需要があるから供給する人たちがいるのは、資本主義では当然だ。安くない費用を使ってでも、子供に楽をさせたい、子供にいい成績を取らせたいと、親は課題を代行業者に任せる。日本はまだまだ裕福のようだ。

 月並みな意見になってしまうが、「自分がやってこそ価値のある宿題やレポートを、他人にやってもらい、結果だけをなにもわからずに受け取るのは、将来的に見れば、実に損をしている」 と、私は心のそこから思っている。

 代行業者を使う親の中には、「この子は、会社のオーナーを継ぐことが決まっているので、他人の成果を確認できれば、なにも困らない。」 などと、本気で思っている親がいそうで怖い。

 仮に、人を使う立場になることが確定していたとしても、使われる立場や、担当者が実際に行う作業や流れを自分で経験しなければ、おそらく、優れた経営者にはなれないだろう。小さい頃からなんでもやってもらってきた人間では、重役や社員にごまかされて、自分の会社を傾かせるのがオチである。

 私は大学時代に、宿題やレポートをかならず自分でやった。当たり前のことなのだが。しかし、周りには、優秀な学生からレポートを借りて、少しだけ手を加えて提出したり、ひどい学生になると、誤字脱字までそのまま書き打ちして出したりしていた。

 先生方も素人ではない。「レポートを読めば、それらを世代順に並べることが出来る」 と自慢げに話していた。(笑)  つまり、先生方にはすべてお見通しなのである。

 宿題やレポートをすべて自分の力でこなしたおかげで、私は学んだことをよく理解できたし、大雑把なことは今でも覚えている。

 その反面、日常生活について、私は周り、特に両親に、ほとんどなんでもやってもらっていた。高校、大学、就職までは、ほとんど学校が準備してくれた仕組みに乗ってきたと思う。そのために、いまだに周囲が何かしてくれるだろう、という “待ち” の気持ちが強い。

 その反省も含めて、自分の子供には、なんでも自分でやるように仕向けている。最初にやるときは、一緒にやる。そして、二回目以降は、極力自分ひとりでやらせるようにしている。

 それが将来、子供が社会に出て、一人で生活をする時に、きっと役に立つと信じている。何事も自分でできるという自信を持つことで、様々なチャンスに挑戦できる。そんな人間に成長して欲しいと願っている。そのためには、厳しいがために多少嫌われても仕方がないと、覚悟している。

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