お金で解決して、それで済むのか
最近、アリの巣観察 がすっかりお休みしている。飼っているアリたちは、現状で満足して、新しい行動を起こさなくなっているのでしょうがない。それでも、子供の夏休みの自由研究の題材になってくれたので、助かった。
さて、自由研究といえば、子供の自由研究や学校のレポートを代行する商売が、繁盛しているらしい。
金で解決…親も子供も宿題丸投げ 代行業者が繁盛
Sankei WEB [2007年9月1日]
需要があるから供給する人たちがいるのは、資本主義では当然だ。安くない費用を使ってでも、子供に楽をさせたい、子供にいい成績を取らせたいと、親は課題を代行業者に任せる。日本はまだまだ裕福のようだ。
月並みな意見になってしまうが、「自分がやってこそ価値のある宿題やレポートを、他人にやってもらい、結果だけをなにもわからずに受け取るのは、将来的に見れば、実に損をしている」 と、私は心のそこから思っている。
代行業者を使う親の中には、「この子は、会社のオーナーを継ぐことが決まっているので、他人の成果を確認できれば、なにも困らない。」 などと、本気で思っている親がいそうで怖い。
仮に、人を使う立場になることが確定していたとしても、使われる立場や、担当者が実際に行う作業や流れを自分で経験しなければ、おそらく、優れた経営者にはなれないだろう。小さい頃からなんでもやってもらってきた人間では、重役や社員にごまかされて、自分の会社を傾かせるのがオチである。
私は大学時代に、宿題やレポートをかならず自分でやった。当たり前のことなのだが。しかし、周りには、優秀な学生からレポートを借りて、少しだけ手を加えて提出したり、ひどい学生になると、誤字脱字までそのまま書き打ちして出したりしていた。
先生方も素人ではない。「レポートを読めば、それらを世代順に並べることが出来る」 と自慢げに話していた。(笑) つまり、先生方にはすべてお見通しなのである。
宿題やレポートをすべて自分の力でこなしたおかげで、私は学んだことをよく理解できたし、大雑把なことは今でも覚えている。
その反面、日常生活について、私は周り、特に両親に、ほとんどなんでもやってもらっていた。高校、大学、就職までは、ほとんど学校が準備してくれた仕組みに乗ってきたと思う。そのために、いまだに周囲が何かしてくれるだろう、という “待ち” の気持ちが強い。
その反省も含めて、自分の子供には、なんでも自分でやるように仕向けている。最初にやるときは、一緒にやる。そして、二回目以降は、極力自分ひとりでやらせるようにしている。
それが将来、子供が社会に出て、一人で生活をする時に、きっと役に立つと信じている。何事も自分でできるという自信を持つことで、様々なチャンスに挑戦できる。そんな人間に成長して欲しいと願っている。そのためには、厳しいがために多少嫌われても仕方がないと、覚悟している。
| 固定リンク
「育児」カテゴリの記事
- 親業(2008.10.30)
- Millennial世代(2008.02.29)
- お金で解決して、それで済むのか(2007.09.14)
- 赤ちゃんポストに対する役人のコメントに思う(2007.08.24)
- いい父親 vs わるい父親 【ドラゴンボール編】(2007.07.12)
「学問・資格」カテゴリの記事
- 最適な通訳学習環境はどこに (後編)(2010.01.14)
- 最適な通訳学習環境はどこに (前編)(2010.01.12)
- 水星を見た(2008.12.30)
- ノーベル賞受賞報道から思うこと(2008.10.11)
- 算数が解けない思考とは(2008.10.03)
「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事
- ニンテンドー3DS専用拡張スライドパッド を使ってみて(2012.02.16)
- ニンテンドー3DS専用拡張スライドパッド を買った理由(わけ)(2012.02.15)
- 『ゼルダの伝説 スカイウォードソード』 は Wii を買ってでもやる価値あり(2011.12.15)
- スーパーマリオ 3Dランド 完全制覇(2011.11.21)
- TPPに関して思うこと(2011.10.28)
「生き方」カテゴリの記事
- 「英雄を必要とする国が不幸なんだ」(2009.01.28)
- サイゼリヤ社長の理念、イイね(2008.10.18)
- “やさしい” ことが一番大切だとは思わない(2008.09.29)
- 失敗を考えなければ失敗しないわけではない(2008.09.28)
- はたして宇宙旅行に私は行けるだろうか(2008.04.04)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント