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2007/09/12

要注意人物

 最近、カミさんと子供が、NHKドラマ「どんど晴れ」 を見始めて、私も時々目にする。その中で、気になった人物設定及び状況があった。

 その人物は、舞台となっている老舗旅館の長男、伸一。旅館の跡取りとなるはずだったが、優秀な いとこの 柾樹 が旅館の跡取りになる。旅館の建て直しのための融資を銀行にお願いにいったときも、伸一は断られ、柾樹はよい感触を得る。柾樹は、伸一の親兄弟にもよろこばれ、伸一は親兄弟から笑われる始末。
 伸一は、プライドが高く、根拠のない自信を持っている。親兄弟に実力を認めてもらいたいという強い欲求もある。
 伸一の旅館を落としいれようとする人物が、そんな伸一に同情して共感する。疎外感を味わっていた伸一は、その怪しい人物をすっかり信用してしまう。

 私が理解した現在の状況はこんなところだ。

 ドラマの中で伸一が 「自分がやっていることは、すべてこの旅館の将来のためなんだ。」 と言っている。しかし 「旅館のため」 ではなく、「自分も出来る人間なんだ」 ということを証明したいため、だと私は理解している。つまり、「自分のため」 に周りの反対を押し切って、外部の怪しい人物を旅館に招き入れてしまった。

 これはビジネスにおいても、よく見る光景なのかなと思った。

 誰が見ても能力不足の人物が、何らかの理由で職責と権限持たされている。ちょっとでも知っていれば、失敗するとわかりそうなことを、根拠のない自信で実行しようとする。回りが心配して忠告しても一切聞こうとしない。回りがとめようとしても、権限を持っているために無理やり推し進めてしまう。

 よっぽどの幸運に恵まれない限り、こういう状況になると、本人もそのすぐ周りにいる人たちも不幸になる。本人がやろうとしたことは、もちろん失敗する。その周囲の人たちにも影響が出る。それによって組織が解散するかもしれない。最悪の場合、職を失ったり、破産したりする。

 こんな場合、周囲は要注意人物、伸一君を孤立させてはいけない。周囲の人たちが 「私達はあなたのことをちゃんと理解していますよ」 という態度で接しなければいけない。そうすれば、組織内伸一君も周囲の意見を聞くようになり、暴走の危険が下がる。もっとも、口で言うのは簡単だが、実践するのは難しいのだが。

 私がこの状況が気のなったのは、伸一の行動が昔の自分に似たところがあったからだ。自分が考え抜いたことは絶対に間違いないと妄信し、他人の批判を無視し、他人の質問に答えず、他人の不安を無知によるものと決め付ける。結局、自分の考えたデザインは、あまりユーザーに受け入れられない失敗となった。自分も周りもそれ以上に不幸にならなかったのは、幸いであった。

 そんなわけで、ドラマの中の伸一の行動を見ていると、あのときの自分の行動を見ているようで、結構つらい。
(;´Д⊂)

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