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2007/11/10

私が考える一太郎の敗因

 (前回からの続き)

 私が考える “一太郎の敗因”は、森屋義男氏とは、少し違う。

 ソフトメーカーが、提案型で新機能を実装するのは間違っていない。「ユーザーが欲しいものを提供すべし」 とよく言われるが、ユーザーは本当に自分が欲しいものが、実は自分ではわかっていないことが多い。

 なので、森屋義男氏が言っているような “一太郎 Ver.3 for Windows”を発売していたら、おそらく一太郎はもっと早くつぶれていただろうと思っている。

 私が考える “一太郎の敗因”、それは、「マイクロソフトに真っ向から勝負を挑んだこと」だと思っている。

 Microsoft Office に対抗して、表計算ソフトを作ったり、データベースソフトを作ったりして、開発リソースを無駄遣いしてしまった。当時の右肩上がりの成長だけを見ていたら、たしかに “一太郎 Office” が成功するように見えたのかもしれない。

 一太郎が、ワープロソフト No.1 で居続けるための方法は、一つしかなかったと、個人的に思っている。それは、“エクセルと組む” ことだった。当時は、様々な事情で 一太郎 と エクセル のバンドル販売はなかった。しかも、多くのユーザーはエクセルを必要としていた。

 もっと過激にいってしまえば、マイクロソフトに狙われた時点で、真っ向勝負では 一太郎 に勝ち目はなかった。弱小大名の 一太郎 が、大大名のマイクロソフトに打ち勝つには、桶狭間よろしく、奇襲戦法しかなかった、と今でも思っている。

 では、その奇襲戦法とは何か。

 “一太郎” の名前を “ワード” と改名することだ。日本語版 Microsoft Office には、エクセル と ワードと改名をした 一太郎 が入っているということだ。別の言い方をすれば、身売りだ。もちろん、エクセルとの連携も本当のワードと同じようにできている。そうすれば、当時の多くのユーザーが喜んで 一太郎入り Microsoft Office を買ったことだろう。

 歴史に “もし” はないのだが、もし、一太郎が最盛期のときに、ジャストシステムがマイクロソフトに買収されていたら、今の日本語ワープロ、日本語入力、そして日本語検索システムは、別な形でもっと広がっていたかもしれない。

 もちろん逆に、おいしいところだけを吸われて、結局は、今と変わらない姿になっていた可能性も十分あるのだが。

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