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2007/11/05

会社人のギャップと雇用のあり方

日本人を苦しめる「人」と「会社人」のギャップ
~企業民俗学が求められている

 前・花王会長 常盤文克
  NBonline [2007年10月31日]

 上記のコラムを読むと、私が思っていることと同じことがいくつも書かれていると感じた。

企業では会社人が優先で、社会人としての人が後回しになります。そこには経営戦略があり、それを実現するために人の配置や仕事を決めていきます。言い換えれば、まずビジネスありきで人を論じ、人を使うという発想なのです。

 そうしたやり方を否定はしませんが、結果として疲弊した社員を増やしてきたことは事実です。

 そう、現代の会社人は、会社に縛り付けられて消耗させられている。かくいう私も、それに辟易として、ドロップアウトしたわけだが・・・。
 ちなみに、こういう発想を、元大企業の経営者が発言していることが、私には違和感が感じられる。花王がどういう企業風土を持っているのか知らないのだけれど。

 戦後から高度経済成長を経てバブル崩壊に至るまで、会社人の多くは、自分のリソースの大部分を会社につぎ込むことで満足感を得てきた。それは、経済的なものだったり、社会的な地位だったりする。そして、その会社人を送り出している家庭においても、経済的な豊かさを得ることで、常に家族が欠けていることを補えていた。

 翻って現在、“ワーキングプア” や “ネットカフェ難民” に代表されるように、個人が会社にいくら自分のリソースをつぎ込んでも、会社は見返りを個人に与えなくなった。見返りが期待できなくなった個人は、当然、会社人であることをやめ、会社に対する忠誠心も持たなくなる。ところが、会社のほうは以前と同じように、会社への忠誠心と貢献を要求している。このギャップが、今の日本社会のモラルを大きく蝕んでいるように思う。

 このような社会的に大きな歪が生じているときには、やはり大きな変革が必要だ。

 私が考える改革は、他でもよく言われることだが、“正規雇用と非正規雇用の対等化” だ。会社が人を雇う場合は、すべて正規雇用に準ずる形にするということだ。

 一般的な会社の行動原則は、なるべく目先の経費が低くなるようにすることだ。すると今の制度では、どうして賃金の安い非正規雇用が多くなる。だが、会社のそういった行為は、個人の経済的豊かさを搾取するものだ。よって、会社が人を雇うときは、常に雇用と賃金をある程度保障して、個人の収入を搾取できないシステムが重要だと思っている。

 もちろん実際に雇用形態を一元化すれば、様々な混乱が生じるだろう。一時的に会社が雇用を手控えるかもしれない。高賃金を嫌って、日本から脱出する会社がさらに増えるかもしれない。

 それでも私は、最前線で一生懸命働いて稼いだ金を、制度を盾に会社の経営者達が搾取している今の状態が、日本の社会において正しい姿だとはとうてい思えない。働いた者が働きに応じた分だけ豊かになれる、得た収入にある程度は皆が納得(満足ではない)できる社会になることが必要だと、私は思っている。

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