抵抗したところで、流れは変わらない
テレビ局は、ホント、目先の利益 と 既得権の固執 と 既定路線の踏襲 しか頭にないようだ。
ハイビジョン月面画像をネット公開しなかったNHK
松浦晋也の「宇宙開発を読む」
nikkei BPnet [2007年11月22日]
この問題の本質は、4ページ目にまとめられている。
NHKとしてはハイビジョン画像は、ハイビジョン受像器を買ってもらい、地上波デジタル放送、あるいはデジタルBSで見て欲しかったのだろう。しかし、現状ですべての世帯に受像器が普及しているわけではない。また、海外の放送局に映像素材を提供するといっても、海外のすべての国でHDTV放送が普及しているわけでもない。
放送局であるNHKとしては、オフィシャルには認めたくない事実かも知れないが、インターネットへの動画像掲載は、全世界に「これほど素晴らしい画像なのだ」と伝えるのに最高の手段なのである。
そう、ケチケチケー もとい NHK は、ハイビジョン受像機以外では、自らが著作権を持つ映像を流したくないのだ。
日本の政府、官僚、経済界は、必死になって地上デジタル放送 ≒ ハイビジョン受像機を国民に買わせようとしている。しかし、デジタル放送やハイビジョン放送になったからといって、コンテンツの価値がかならず上がるというわけではない。少なくとも私は、今の “低解像度” の映像でも十分に満足している。しかし、政官財は、地上デジタル放送に切り替えることを決めて、強引に推し進めている。
ハイビジョン映像をもっとも手軽に見る手段が、インターネット配信だということを、多くの国民が、すでに気づいてしまっている。これはもはや一国の “優秀な” 官僚などでは、変えようのない世の中の流れだ。
利用者が欲しているのは、“優良なコンテンツ” という目的であって、“効率的な電波利用ができる” 地上デジタル放送という手段ではない。
それなのに、必死になって地上波による放送に固執している日本の政官財は、負けることがわかっていても戦争をやめることができなかった、旧日本軍のようにも見える。
以前、好きでよく見ていた “銀河英雄伝説” の中でヤン・ウェンリーが、(それが正しいかどうかはおいといて)
「テロは歴史を建設的な方向に変えることはない。しかし、歴史を停滞させることはできる。」
というようなことを言っていた。私には、今の地上デジタル放送への強制が、そのテロと思えて仕方がない。
| 固定リンク
「パソコン・インターネット」カテゴリの記事
- 私が VDR-R2000 を買った理由(わけ)(2011.09.26)
- 犯人は Cookie だった(2011.09.05)
- DVDドライブをUSB 3.0でつないでみた、が・・・(2011.07.26)
- DVDドライブを外付けに変更した(2011.07.25)
- マウスを買い替えた(2011.07.03)
「映画・テレビ」カテゴリの記事
- P42-HR02 と VDR-R2000 の使い勝手の比較をしてみた(2011.10.03)
- 私が VDR-R2000 を買った理由(わけ)(2011.09.26)
- 『いつの間にテレビ(TM)』 は失敗すると思う(2011.06.24)
- iPad 狂奏曲(2010.05.29)
- 最適な通訳学習環境はどこに (後編)(2010.01.14)
「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事
- ニンテンドー3DS専用拡張スライドパッド を使ってみて(2012.02.16)
- ニンテンドー3DS専用拡張スライドパッド を買った理由(わけ)(2012.02.15)
- 『ゼルダの伝説 スカイウォードソード』 は Wii を買ってでもやる価値あり(2011.12.15)
- スーパーマリオ 3Dランド 完全制覇(2011.11.21)
- TPPに関して思うこと(2011.10.28)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント