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2007/12/04

サポートと企業イメージと

 前回の記事で、悪いサポートが簡単に顧客を失う話をした。そして、失うのはサポートに電話をしてきた一人の顧客にとどまらない。

 以前、情報処理学会で、ユーザー サポートについて研究している教授の公演を聴いたことがある。それによれば、サポートに電話をかけるユーザーは極少数であり、大部分のユーザーは、よくわからない製品を、サポートに問い合わせることもなく、使用しなくなるということだった。いわゆる、“サイレント・マジョリティ” だ。当然、使わなくなった製品と同じメーカーの製品を買うこともなくなる。だから、「サポートに問い合わせてきた顧客をできるだけ大切にして、なるべく多くの情報を聞き出すようにせよ」 という話だった。

 そして、サポートに問い合わせるような人は、口コミ力も強いと考えられる。

 AI(アフター・インターネット=インターネット以後)は、BI(ビフォー・インターネット=インターネット以前)に比べて、口コミの影響力が格段に上がっている。BIでは、極少数の閉じた世界だった電子掲示板も、AIでは巨大掲示板となり、大多数の一般市民が見るようになった。

 また、BIの時は一般の人が、日本中に自分の意見を知らせようとしたら、全国紙に投稿するとか、よく売れている雑誌に投稿すとかするしかない。しかも、出版社の恣意的な取捨選択が行われるため、自分の意見を広く世間に知らせることは、容易ではなかった。AIの今では、誰もがブログやホームページで簡単に自分の意見を、全世界に向けて発信することができる。

 その結果、BIでは、情報を管理で自らの失策を隠してきた中央省庁も、AIになり、個人が簡単に情報を世界中に発信することで、失政を隠しきれなくなっている

 中央省庁でさえそうなのだ。大企業といえど、民間企業が自社に都合の悪い情報を、もはや封じ込めることはできない。「サポートが悪い」、「製品の問題にきちんと対応してくれない」 といった情報は、瞬く間にインターネットを通して広がっていく。それは、製品イメージ、ひいては企業イメージに致命傷を負わせることになる。

 “東芝クレーマー事件” は、そのことを世間に知らしめた事件だったといえる。

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