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2007/12/19

こんなお店が当たり前になって欲しい

「売らない」ことも、大事な仕事
~たとえ、「欲しい」「買う」と言われても

 和田けんじ
  NBonline [2007年12月17日]

 このコラムは、東急ハンズの特異性の紹介を連載している。特に今回は、「これが本当に実践されているならば、なんとすばらしいことか」 と思った。

 客に 「売ってくれ」 と言われれば、何の疑問持たずに売ってしまう。むしろ、客を多少だましてでも売ってしまう、というのが、残念ながら今の小売商売の常識になっている気がする。

 あとでクレームを付けられても、「知らぬ」「存ぜぬ」 ではねつける。とにかく、数多く物を売って、短期的な利益を上げることが “正しい” 商売だという常識が、定着してしまっている。

 しかし、長期的な利益を考えるならば、お客に不満や不安を持たれないようにすることが、正しい。

 例えば、コンビニエンスストア。「買う人がいるのか?」 と思うような商品をよく見る。“弔事用ネクタイ”、“ガムテープ” や “三角定規とコンパス” などだ。確かにほとんど売れないらしい。しかし、どうしても欲しい人が来たときに、“確実に買える” ということが大切なのだそうだ。「あそこなら、かならず売っている」 という安心感が、割引のない定価販売を可能にしている、という話を以前聞いたことがある。

 東急ハンズの例では、お客が “欲しいもの” を聞くのではなく、“したいこと” を聞くことで、お客に期待以上の満足感を与えることができるだろう。

 また、東急ハンズの、売るときに返品やクレームの可能性を考えて、売るリスクが高い時は、“売らない” 手法は、結局は販売後にかかる手間や経費を削減してると見ることができる。

 そう考えていたら、ソフトウェア開発もそうだったことを思い出した。

 「ソフトウェア開発に、手間とコストをかけない」、「開発したら、とりあえず販売して元を取る」 などといって、ろくなテストもせずに発売すると、あとでとんでもないしっぺ返しを食らう。万が一にも “リコール”、“回収” などという事態になったら、パッケージを売って儲けた利益などあっという間に吹き飛んでしまう。

 バグ(不具合)の修正は、上流工程ではコストが極めて小さく、下流工程に行くほど雪だるま式にコストが膨れ上がる。ましてや、発売後のバグ修正には、巨大なコストがかかる。ソフトウェア開発の現場にいれば、そんなことは常識だ。

 しかし、素人に毛が生えた程度のマネージャーや経営者は、「とりあえず売って、問題が見つかったら、後で直せばいい」 と安易に考えてしまうようだ。最近では、ネットワーク型のゲームでよく見られるパターンだ。

 私は、対面販売とは対極にある開発チームで、“問題は上流工程でつぶせ” という手法を学んだ。ところが、上記の記事を読むと、その手法はソフトウェア開発に限らず、対面販売においても通用する手法なのだということがわかった。

 とすると、以前ここのブログで記事にした “テスティング手法” や “ユーザビリティ手法” なども、他の業種や職種に役立つ内容があるのかもしれないと思った。

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