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2008/02/12

どうでもいいことが長時間報道されてていいのか

 少し前に、自民党の佐藤ゆかり議員が次の選挙で別な選挙区から立候補することが決まった、ことがずいぶんと報道されていた。

 しかしこれは、そんなに時間を割いて長時間放送するようなことなのか? 私にはまったくそう思えない。

 同じ自民党、前回の郵政選挙で敵対した間柄、小泉チルドレンの象徴、女の争い、といったことで確かに注目を浴びやすい、話題にしやすいモノだとは思う。

 しかし所詮、自民党内の派閥争い、主導権争いでしかない。国民の生活や日本の安全にまったく影響のない話だ。もっと言ってしまえば、芸能人が結婚したり、離婚したりしたのと同じレベルの話だ。

 これがさも政治上の重要な事件のように報道されるのが、私には腹立たしい。世界にはもっと報道しなければいけない重要なことが山のようにあるはずだ。世界といわずに、日本国内でもあるはずだ。年金問題の行方がどうなっているのか、税金の無駄遣いは減っているのか、ほんとに道路特定財源をすべて必要なほど道路を作らなくてはならないのか、等など。

 「皆が見たい聞きたいことを報道するのがニュースの役目だ」 というのかもしれない。しかし、私はそれは報道倫理の観点で正しくないと思う。正しい報道倫理に基づけば、

「皆が知らなければいけないことを報道するのがニュースの役目」

だと私は信じている。それがたとえ、皆が目を背けたくなるようなことであったとしても、知らせなければいけないことはあるはずだ。そうではなく、「見たい聞きたい」モノだけを知らせるならば、それは報道とはいえない。それはバラエティでしかない。

 特にテレビ放送では、ほとんど報道を見かけなくなってしまった。やっているのは、報道っぽく放送しているバラエティばかりである。それは、日本人全体にとってとても残念なことに違いないと思っている。

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