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2008/05/07

ポインタ操作 vs カーソル操作、使いやすいのはどっち?

 前回の続き。前回、Wii を Wi-Fi でインターネット接続するところまでいった。

 インターネット接続の設定と、Wii 本体の設定を終わらせたところで、まず感じたことがある。

  • 「リモコンでの設定操作は、苦痛だ。」

ということだ。

 PlayStation 2 や ゲームキューブ にも、設定画面がある。この二つのゲーム機のコントローラーは、画面上のボタンのフォーカスを十字キーで動かすものだ。

 一方 Wii では、画面内のボタン上に、リモコンをアナログ的に操作をしてポインタを移動させて、目的のボタンを押す、というものだ。

 この感覚の違いは、DOS のキーボード操作 から Win/Mac のマウス操作 へ、世の中の主流が切り替わった時のことを、私に思い起こさせた。

 そして、固定された位置にあるテキストボックスやボタンを操作するのは、明らかに 旧来型十字キー のほうが使いやすいと思った。

 旧来型のコントローラーは両手で持ち、十字キーから指を離せばフォーカスはその位置から動かない。他方、Wii リモコンは片手で持ち、フォーカスを維持するには、リモコンを向けた手をそのまま維持しなければならない。

 手を持ち上げたまま固定する動作は、予想以上にたいへんだ。自分では固定しているつもりでも、画面上のポインタはふらふらゆれて、安定しない。

 画面上のボタンは大きめに表示されているものの、少し気を許すと、すぐにボタン上からポインタが外れてしまう。

 Windows でのマウス操作も似たようなものだ。ダイアログボックスのボタンやツールバーのボタン、タイトルバー右の三つのボタンなど、小さめのボタンをクリックするのは、結構気を使う。ちょっと油断すると、間違って隣のボタンをクリックしてしまったりする。

 なので、私は設定画面などのダイアログを操作するときは、キーボードを使うことが多い。ポインタは画面端に寄せて、タブキー、カーソルキー、そしてエンターキーを使って操作するほうが、早くて確実なのだ。

 それでもマウスはまだよい。ポインタを目的のところに固定するには、手を離せばよいのだから。Wii リモコンは、ポインタを固定するときに手を休めることが許されないのだ。これはきつい。

 ゲームをより楽しむために、Wii リモコンは優秀なデバイスだ。例えば、照準を移動させる操作は、Wii リモコンではダイレクトに出来る。ターゲットの移動速度にあわせて、速く移動させるのも遅く移動させるのも、簡単だ。十字キーでは、一定の速度でしか照準を移動させられないので、ゲームとしての爽快感はどうしても低くなってしまう。アナログスティックならば、十字キーよりも幾分よいだろうが、それでも Wii リモコンのダイレクト感には及ばない。

 結局、ゲームや描画ソフトといった非定型作業をより快適なものにするデバイスが、定型作業をする上では逆に苦痛なものになってしまう、という現象は、Wii も Windows も変わらないということがよくわかった。

 かといって、Wii での各場面場面によって操作方法をリモコンを画面向ける方式と、十字キーでフォーカスを移動させる方式に変えたのでは、Wii の主要ターゲットである小中学生、高齢者は混乱してしまうだろう。

 その意味で、すべての指定操作を、リモコンを画面に向ける方式にしたのは正しいと思う。実際、多くのユーザーが期待するのは、“確実に実行できる操作” であり、必ずしも最も効率のよい操作ではないからだ。

 Wii のホームメニューを開発した人たちも、そのあたりを相当悩んだのではないかと、勝手に想像している。

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