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2008/08/18

『女子マラソン』 ブランドの失墜

 一番盛り上がる競技だったはずなのに、多くの日本人にとっては、結局、一番しらけた競技になってしまったようだ。北京オリンピックでの女子マラソンのことだ。

 金メダル、二連覇が期待されていた “野口みずき” 選手は、早々に故障を理由に戦線離脱をしてしまった。“土佐礼子” 選手も、10km あたりから外反母趾が痛み出して、あっさりと戦線離脱してしまった。

 私個人としては、オリンピックには興味がない。女子マラソンに期待することもなければ、ガッカリしたわけでもない。ただ、事実や情報としてのみ、競技結果に興味がある。

 また、ビジネス的な観点から、今度のこの顛末が、日本の陸上業界にどのような影響を与えるのかに、興味がある。

 有森裕子選手から、Qちゃんこと高橋尚子選手を経て、今回の顛末のきっかけにもなった野口みずき選手まで、長い時間をかけて、“女子マラソン” という 『ブランド』 を高めてきたはずだった。ところが、今回の顛末により、そのブランド価値は一気に失墜したといってよいのではなかろうか。

 これを、自動車や家電といった業界に置き換えて考えてみた。

 いくつかのメーカーが画期的な製品、みんなが欲しいと思う製品を立て続けに出して、その業界全体盛り上がっていた。そして、満を持して消費者の多くが欲しいと思うような新製品の発表があり、みんなの期待が大きく高まっていたときに、その新製品には重大な欠陥があり、新製品の発売は中止、それに替わる新製品の発売もなし。他社の新製品にも同様の問題で、対応も同じ。

 そうなれば、期待が大きかった分だけ失望も大きくなり、その製品、その業界に対する消費者の興味も、急速に失われていく。

 あちこちのニュースサイトによれば、選手の強化や健康管理は所属チームに依存していて、全体を統括するはずの強化委員会には、なんの裁量も権限もないとのこと。野口選手の怪我も土佐選手の病状も直前まで強化委員は聞かされていなかったという報道もある。

 のんびりと練習をしていたのでは、オリンピックに勝てないのかもしれない。だが、だからといって怪我や故障を伏せて、直前になってから 「出場できません」、「棄権します」 では、応援している人たちは納得しないし、実力はわずかに及ばないが、故障とは無縁で頑張っている他の選手に失礼ではないか。

 それとも、オリンピックへの出場権を与えられた選手は、選手の都合で欠場してなにが悪い、とでも言うのだろうか。世間一般では、そういった理屈は通らないものなのだが。

 本来ならば、欠場選手が出たときのために補欠の選手が準備されているはずなのに、今回は 「準備が間に合わないので出場しません」 と補欠の意味がまったくなかったことまで露呈してしまった。

 プロ野球では、代打やリリーフ要員の選手は、その試合にお呼びがかかるかどうかわからないのに、いつでも出られるように、常に準備していると聞く。今回の日本陸連や補欠に選べれていた選手と選手の所属チームの対応も、批判されてしかるべきであろう。

 これだけの失態を演じて、いったい誰が責任を取るのだろう。おそらく明確には誰も責任を取ったり、取らされるようなことはないだろう。同じ陸上というキーワードで集まっている “仲良しクラブ” では、責任を明確にする力が働くとは、とうてい思えないからだ。それは相撲協会の対応を見ていれば、よくわかる。

 いずれにしろ、今後は “女子マラソン” というブランドだけでは、資金が集まらなかったり、視聴率が取れない時期が続くのではないかと、私は予想している。

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