“サンダーバード” を見て、“ドラゴンボール” を憂う
ずっと以前に録画をしてそのままになっていた映画 “サンダーバード” を見た。
サンダーバードと言えば、私にとっては子供の頃に見た人形劇が、強く印象に残っている。幼馴染が持っていたおもちゃの “サンダーバード基地” がとてもうらやましかったことは、今でもはっきりと覚えている。
なので、そんなサンダーバード1号~5号がCGで活躍する映画を期待してみたのだが・・・。興行成績が示すとおりに、思いっきり残念な内容だった。
最大の原因は、やはり米国映画業界主導で作られたことだろう。
内容でみると、サンダーバードの本来の醍醐味である災害救助活動がおざなりにされた。そして、オチこぼれ青年の青春ドラマに成り下がった。この劣化ぶりは、サンダーバードに期待していた観客を大いに落胆させたと思う。
生身の俳優を使ったからといって、無理に肉体戦をやる必要はない。中途半端にお笑いを入れていたのも寒かった。
米国市場向け映画、特に若い世代向けに作る映画の場合は、青春学園ドラマ風に作らないと受けない、という “思い込み” があるらしい。たしかに過去には、そんな状況もあったようだ。日本で言えば、子供向けロボットアニメで主役ロボットに乗る主人公が、小学生~高校生なのと同じ原理ということだろうか。
そんな米国映画業界の思い込みで、日本が誇る名作マンガ “ドラゴンボール” も、実写化に伴ない、悲惨な状況にあるという話は、以前にもした。
何しろ、映画公開が半年以上延期したどころか、予告編の公開すら大幅に延期される始末。
以前の記事で紹介した記事の中に、
今回の作品が、興行成績重視の場合…、日本のファンにはつらい結果になるかもしれません
という映画関係者のコメントが載っていたが、このような状況では、重視しているはずの興行成績すら危ない。
興行成績を重視するあまり、オリジナルの持ち味を完全に殺し、製作が延長されて制作費がかさみ、手を加えれば加えるほどオリジナルから遠ざかって、結果として悲惨な興行成績に終わるとすれば、「なにをやってるんだか」 と思わずにはいられない。
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