算数が解けない思考とは
最近、テレビ番組のバラエティでは、“おバカ” を売りにしているタレントが人気だ。どこかの記事で、「最近のプロデューサーの一番重要な仕事は、おバカキャラのスケジュールを抑えることだ。」 という記述を見たことがあるくらいだ。そのくらい、おバカキャラを出演させるだけで視聴率が稼げるらしい。
私自身は、おバカを売りにしているタレントは好きではないのだが、ご他聞に洩れず私の子供もおバカキャラが大好きだ。先日も 『ヘキサゴン スペシャル』 なる番組を夢中で見ていた。
その時は、たまたま子供と一緒になんとなく見ていた。
すると、「東京タワーとCDケース10万枚を比べると、どちらがどれだけ高いか」 という問題を、おバカキャラたちにやらせていた。
私は、間違った解答をしたタレントの解答の手順を聞いて、「あっ、算数・数学が苦手な人は、こういう思考をするんだ」 という点に気がついて、ちょっとだけ感動した。ちなみに、その間違ったタレントは “現役女子大生” という肩書きだった。感動と同時に、あらためて日本の将来がちょっぴり心配になったの内緒だ。
さて、私がどういうことに気がついて、感動したかといえば、
「二つの数値を比較して、桁が一致しなかったから “なんとなく” 片方に0を増やした」
という自らの解説だった。
数学や科学、事件の推理 には、この “なんとなく” というのは最もやっていけないことだ。
余談になるが今週のCBSドキュメントでは、殺人の冤罪で17歳のときに刑務所に入れられ17年後に無罪になる話を放送していた。冤罪の原因になったのが、担当していた刑事の “思い込み・決め付け” によるものだったのは、インタビューを見れば明らかだった。「両親が殺されたのに冷静だったから、こいつが犯人に間違いない。」 (余談おわり)
数学や科学は、事件の推理もそうなのだが、
一見すると奇妙に見えることでも、そこにいたるまでの道筋が論理的で矛盾がなければ、その奇妙に見えることは真実である。
ということが成り立つ。
『奇妙さが不安になり信じられない』 か 『そこに至るまでの論理を信じる』 かによって、数学や科学とうまく付き合えるか・付き合えないかが決まってくる。
おバカキャラがそこまで計算して “演じている” とすれば、それはすごいことだと思うのだけれど、中には本当に地で 『とんでも解答』 をするタレントもいるので、私にはとても見られたものではない。
私にできることといえば、そういった “非論理的思考” の問題点を子供にちゃんと説明をして、子供には論理的思考が身につくように手助けすることだけだ。
なにしろ、(一般に)子供は 『バカ』 が大好きなのだから。私も子供の頃は、ドリフターズの “8時だよ!全員集合!!” を毎週食い入るように見ていた。
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