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2008/12/06

MPIO FY800 の使い勝手

 カミさん用とはいえ、せっかく買ったモノなので、MPIO FY800 の使い勝手を調べてみた。ユーザビリティ調査は、もはや私の職業病みたいなものだ。

 もっとも、すでにメーカーは日本から撤退をし、在庫も市場にほとんど残っていないので、FY800 の紹介をしても、どこまで意味があるのかは、疑問の残るところではあるが・・・。

 なお、使いやすいと定評のある iPod を私は使ったことがない。なので、iPod と比較した評価は、申し訳ないがやっていない。

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 まず驚いたのは、その小ささと薄さだ。

 今となっては、極端に小さいわけではないが、私の頭の中はカセットテープのウォークマンで止まっている。MD ウォークマンは使ったことがない。というか、MD を使ったことがない。カミさんが使っていた トークマスターII は、カセットテーププレーヤーほどの大きさと厚さだった。

 コンパクトフラッシュを横に大きく伸ばしたしたくらいの大きさに、プレーヤーと2GBのメモリーが入っているのは、やはり時代の進歩を感ぜずにはいられなかった。

 その小ささゆえに、供えているインタフェースは、極めて少ない。ボタン4つとカーソルキーが1つだ。ディスプレイは、4行分の表示のみである。

Fy800
(クリックすると別ウィンドウで大きく表示)

 大きさの制約とコストを考えれば、こんなものかもしれないが、このボタン類の少なさが、私には使いにくさにつながっているように思われた。一言で言えば、「説明書なしでは使えない」 ということだ。

 電源は、再生・ポーズ ボタン で行う。まず、これが説明書なしには気がつかないだろう。電源を切るには、再生・ポーズ ボタンを長押しにする。この長押しによる電源オフは、ケータイなどでよく見られる操作方法だが、マウスのダブルクリック同様に、機械操作に興味のない人にとっては、『優しくない』 操作方法のように思う。私の父母も、無理やりケータイを持たされたため、何かの拍子で電源を切ってしまったら、電源を入れることが出来ずに、ずっと電源オフのままになっていたことがあった。

 メニュー ボタンも状況によって異なる機能が割り当てられていて、ユーザーを混乱させているように思う。再生中は、メニュー ボタンで保存されているファイルの一覧を表示する。ファイル一覧が表示されているときは、ファイルの削除といったファイル操作のメニューが表示される。一つのボタンに、“表示切替” と “メニュー表示” の役割を持たせるのは、やはり混乱させる要因になっていると思う。

 十字カーソルキーは再生画面では、↑↓で音量調節、←→で前曲・次曲への移動、となっている。機能設定画面では、↑↓で項目選択、←で大項目に戻り、→で詳細項目へ移動もしくは決定、となっている。これまたケータイの話になるが、ケータイでも左右キーが送信履歴と着信履歴に割り当てられていることが多い。カーソルを移動させるためのキーに、他の機能を呼び出すボタンを割り当てるのは、これまた混乱を作り出すものだと思う。

 決定ボタンは、機能設定画面では、項目の選択決定という想像できる操作になっている。しかし、再生画面においては、決定ボタンを押すことで、再生画面上部に表示されているアイコンにフォーカスが出る。Windows でいえば、ALTキーでメニューにフォーカスが行くのに似ている。しかも、表示画面が小さいので、アイコンの反転が、非常にわかりづらい。やはり、ユーザーを混乱させる原因になると思われる。

 小型で安価な機器であるため、ボタンの数や表示系を極力簡略化しなければならないのは、なんとなくわかる。しかしそのために、常に説明書を持ち歩かなければ、思ったように使えないのでは、私は他人に勧めることができない。

 「一度覚えれば」 というのは、責任感のない設計者からよく聞く言葉だ。だが、私が知る限り、一度操作を覚えても、しばらく使っていなければ、ほとんどの人はすぐに忘れてしまう。操作方法を忘れてしまっても、操作系を見れば使い方がわかるでなければ、ユーザーは長くは使ってくれない。

 ユーザビリティとは離れるが、FY800 への充電は、USB 接続で行う。AC アダプタはついていない。音楽を FY800 に収めるためには、パソコンと USB で接続しなければならない。だから、その USB 接続で充電を行うというのは、コスト削減を考えれば、うまい方法のような気もする。

 だが、旅行などで、パソコンが身近にないときは大きな問題となる。公式サポートページでは、「USB-AC アダプタは動作保証しない」 とある。他のポータブルメディアプレーヤーを調べていたときに、やはり USB からのみ充電が出来る機種があった。しかも、その機種は、パソコンと接続されているときしか充電されない、とあった。つまり、旅行先にもパソコン経由でしか充電できなことになる。なんともはや・・・。

 ということで、USB 対応機器にも、ケータイにも充電できる外部バッテリーを準備しておこうと思っている。

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