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2009/03/16

メモリースティック? 私は買いません

 ソニーは本当に独自規格が好きだ。

 有名なところではVTR規格の 『ベータ』 だ。私もベータ派だったのであまり悪く言いたくないのだが、ソニー1社ががんばって続けたベータも、結局はビジネスとして成り立たなくなって消えていった。

 あのソニーブランドが輝かしい時代の独自規格でさえビジネスになりえなかったのに、今のソニーのブランド力で、ソニー単独の規格がビジネスになるはずがないと、私には思えて仕方がない。

 何のことかと言えば、フラッシュメモリーの規格である 『メモリースティック』 のことだ。

 PSPで みんなの地図3 を快適に使うためには、データをメモリースティックにインストールする必要がある。そして、すべてのデータをインストールするには2GBの空き容量が必要となる。

 だがメモリースティックはソニー独自の規格だ。もし、PSPを使わなくなってらせっかく買った2GBのメモリースティックの使い道もなくなってしまう。だから私はメモリースティックを買いたくなかった。

 そして世間一般でデファクトスタンダードとなっているフラッシュメモリーは SD もしくは SDHC だ。特に、最近のケータイのほとんどが採用している microSD/SDHC があれば、アダプターを使って SD/SDHC にも miniSD/SDHC にも使うことが出来るため、microSD/SDHC がもっとも扱いやすい。しかも値段的にも microSD/SDHC が同じ容量で一番安いケースも多い。

 昔から異なる規格のフラッシュメモリーを変換するためのアダプタが発売されていたため、microSD/SDHC ⇒ メモリースティック/DUO となるアダプタもあるはずだと思い調べると、すぐに見つかった。しかも、2GBのメモリースティックDUOを買うよりも安い。

 実は、以前にケータイ用に買った2GBの microSD がほとんど使われずに手元にある。これを活用しない手はない。そう思って microSD ⇒ メモリースティックDUO アダプターを購入した。

 手元に届いたアダプターを使い microSD を PSP に挿入したところ、何の問題もなくPSPは microSD を認識してくれた。ここまでは何の問題もなかった。ここまでは・・・。

 みんなの地図3 のデータをインストールするためには、まず PSP のシステムをアップデートする必要があった。友人はPSPをほとんど使っていなかったため、システムがかなり古い状態なっていたのだ。

 みんなの地図3 のディスクに入っているアップデータでシステムをアップデートが完了し、いよいよデータのインストールの段階となり、いきなり microSD をシステムが認識しなくなった。

 「システム設定でメモリースティックをフォーマットしてください」

と言われてしまうのだ。

 「えっ?」 と思い、友人から一緒に借りていたメモリースティックを挿してみると、こちらは問題なく認識されて、とりあえず 「ほっ」 とした。私の都合でシステムをアップデートしたために友人のセーブデータが読めなくなったでは、大問題になると思ったからだ。

 アダプタを介して microSD をPSP用メモリーとして使うのはソニーのサポート外の使い方であるから、ソニーに文句を言える筋合いのモノではないが、でもやはり納得行かない現象だった。

 仕方がないので、ケータイからパソコンにデータをバックアップしてから、microSD をPSPでフォーマットしたところ、その後はPSPでもケータイでも両方で microSD を認識できるようになった。

 こんな苦労や手間がかかるのは、ひとえにソニーが独自規格にこだわりすぎることによるものだと、私は思っている。

 最近はすっかりソニーブランドの価値も下がり、経営状態も悪化している。

 高価なものでもある程度売れる時代であれば、ブランド力を使って独自規格を売れば、ライセンス料を支払わなくてよいし、あわよくばライセンス料を取ることが出来る。そのへんのメリットはわからなくもない。

 しかし今やそんな企業側の論理より、「安価な共通規格のモノを使いたい」 という一般消費者の論理のほうがあるかに強い時代だ。

 今は独自の付加価値がなければ、モノを高く売れない時代だ。しかし、今のソニーはどうも付加価値というものを勘違いしているように見える。一般消費者から言えば、フラッシュメモリーの規格などどうでもよいのだ。むしろ混乱しないようにひとつのほうがよいと思っているはずだ。

 まあ、今となっては microSD にアダプターをつければ SD にも メモリースティック にもなるので、メモリースティックであることのデメリットはないとソニーの人たちは考えているのかもしれない。そうであるならば、下手に今から規格を切り替えるよりはメモリースティックのまま突き進んだほうがよい、とも考えているかもしれない。

 なんだかんだいっても、ソニーはユニークな商品を作れる企業なので、私は好きなのだ。ただ、それが行きすぎて、なんでもかんでも自分たちでやりたいようにやればよい、となってしまったのでは、消費者はついていけなくなる。

 今後は、使い方としてのユニークさを保ちつつ、メモリースティックのようなおかしな独自性を出さないように、私は願うばかりである。

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