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2010/02/26

100円の単三電池型USB式外部バッテリーの最要注意事項

 前回の記事で紹介した “100円単三電池型USB式外部バッテリー” についてだが、実験結果を報告する前に、絶対に注意して欲しいことを先に書くことにした。

 絶対に注意して欲しいこと。それは、

  • 充電が終わった後はすぐに機器からケーブルを切り離す。できればUSBバッテリーケースからニッケル水素充電池を外す

ことだ。

 それは私がやった失敗に基づく。

 この100円外部バッテリーをいろいろと試す過程において、外部バッテリー内の電池が切れるまで充電したら、PSP にどのくらい充電出来るのかを試した。外部バッテリーを PSP につないだまま、一晩放置したのだ。

 朝起きて PSP を確認すると、当然、PSP の充電を示すランプは消えていた。そして、問題が起こっていたのは、外部バッテリー内のニッケル水素充電池の方だった。

 ニッケル水素充電池を外してテスターで電圧を測ってみると、なんと、2本入れていたニッケル水素充電池のうちの1本の電圧が “0V” だったのだ。  いくらテスター棒をニッケル水素充電池の極に当てても、テスターの針がピクリとも動かなかったのだ。

 さすがにこれには私も焦った。

 ニッケル水素充電池について詳しい実験を行っている 『居酒屋ガレージ』さんの報告によれば、

『電池電圧が1V以下になるときに・・・・負極の水素吸蔵合金が若干腐食する反応が起こります。』
つまり、放電が深くなると、通常とは異なる電気化学的な反応がおこり、そのせいで寿命が短くなるということなのです。

とあることから、ニッケル水素充電池の電圧を 1.0V 以下にすることは、危険な行為であることがわかる。ましては電圧が 0V などというのは・・・、トホホである。

 ただ、幸い(?) だったのは、その時に使っていたニッケル水素充電池は、10年以上前にデジカメ用に買った 1600mAh といういつダメになっても惜しくない古いニッケル水素充電池だったということだ。この1600mAhニッケル水素充電池は、すでに通常の急速充電器では充電出来ないくらいに劣化が進んでいて、100円ショップで購入した単に電流を流すだけの充電器で充電しなければならないほどだ。

 この実験をやる前は、

「電圧が下がれば自動的に PSP への充電は打ち切られるので、そうなれば電池からの放電もなくなるはずだから、過放電は起こらないだろう」

勝手に思い込んでいたのだ。

 でも、よくよく考えれば、「PSP への供給が絶たれると出力電流は0になるから、逆に外部バッテリーとしての出力電圧は上がりやすくなる。中の電池の電圧が極端に低くなっても、回路自体に電圧を検知する機能がなければ、無理矢理にでも電圧を上げて電流を流そうとするはずだ。そして、電圧が上がって電流供給が始まったると一気に電圧が下がる。その繰り返しが起こったのではないか。」 と想像することができる。

 前回の記事で紹介した JR7CWK'sぶろぐ さんの記事の中に、

(USB出力電圧を測定すると5Vの電圧が数秒毎に3V位まで低下するのが見られ、充電しようとしているが電流流すと電圧が下がり過ぎるので充電を止めてしまう、そんな動作が繰り返される模様。)

とある。これを読んだ時に気がつくべきであった。

 いずれにしろ、この 100円USBバッテリーを使うのであれば、充電が終わって電流が流れていないからと安心をしないで、充電が終わった時点で即座に機器と切り離すべきだ。そうしないとせっかくの高価なニッケル水素充電池を痛めてしまう可能性がある。

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