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2010/04/07

USB出力付電池ボックス2種を試す 【結】

 いろいろ実験を行ってきた

評価を、私の個人的な独断と偏見で行ってみた。

 

  1.無改造という条件であれば

 無改造であれば、SBH は少なくとも PlayStation Portable (PSP) への充電には使い物にならない。無改造という条件であれば、選択肢は BP-1 しかない。

  2.改造を行った場合

 改造というほど大げさではないものの、SBH のダイオードをバイパスする改造を行って SBH改 とした場合は、明らかに SBH が優れている。SBH改 は多少ヘタッたリチウムイオンバッテリーよりよほど高い性能を示す。

 ただし、間違った使い方をすると機器やバッテリーを簡単に痛める危険があるため、使い方を十分に注意する必要が出てくる。

  3.それほど大電流を必要としない場合

 今回で言えば Xacti C4 のバッテリーとして使うような場合は、SBH改 でも BP-1 でも大きな違いはない。

 この場合、必要とされる最低電圧によっては、SBH改 では電圧が低くなりすぎるため、BP-1 の方が安心して使える場合もある。

 逆に、必要とされる最低電圧が高い場合には、BP-1 での電圧損失が問題となるケースが有るかもしれない。

  4.付加価値

 付加価値で言えば、BP-1 には SBH にはない 『充電機能』 がある。

 ニッケル水素電池単体だけを買ってきて、充電は BP-1 でおこなうようにすれば、かなり安く “強力な外部バッテリー” を準備することができる。多少安価な SBH だが、別途ニッケル水素電池の充電器を準備する必要があるため、すでに充電器を持っていない場合はかえって高くつくことになる。

 もっとも、BP-1 にはリフレッシュ機能をもっていないため、4.0V位までバッテリーを使うことのできる機器を持っていない場合、BP-1 だけでの充電ではニッケル水素電池がいわゆる “メモリー効果” を起こして、ニッケル水素電池の能力を最大限に使えなくなる危険もある。

 もうひとつ。ニッケル水素電池の一般的な充電器は、1本ずつ別個に充電する。1本ずつ異なる電圧や充電電流の違いを測定しながら、過充電にならないようにしているためだ。

 それに対して、BP-1 は4本直列で充電を行うため、電池の能力にばらつきがあると、能力の弱い電池が十分に充電されず、そのまま使うと過放電になる危険性が高くなる。逆に、電圧の弱い電池のせいで、正常に満充電された電池が過充電されたりする可能性も考えられる。

 そう考えると、BP-1 はニッケル水素電池を痛めやすい充電器になる危険性がある。BP-1 でニッケル水素電池を充電する際には、そのあたりも考慮した方がよいだろう。

 

  お勧めは?

 「半田ごての作業に抵抗がなくて」、「使う際には十分に注意を払えて」、「何が起こっても自己責任とできる」 のであれば、迷うことなく

をお勧めできる。ニッケル水素電池の充電器を持っていなくても、新たに充電器を買ってでも選択すべきであるほどに、お勧めである。

 上記の条件を一つでも満たすことが出来ないのであれば、素直に

をお勧めする。BP-1 でも十分な能力を持っており、安いリチウムイオンバッテリーに近いぐらいの能力はあるとおもう。

 また、何が何でも安く済ませたい人も BP-1 を選択すべきであろう。秋葉原で売られている安いバルクのニッケル水素電池と組み合わせて使えば、1200円程度で “2000mAh” の大容量外部バッテリーを手にすることが出来るからだ。

 たとえば、BP-1 と似たような使い方で能力的には半分の eneloop モバイルブースター [KBC-E1AS] は、価格がおよそ2倍。容量的にはほぼ同じ eneloop リチウムイオンバッテリー [KBC-L3AS] は、価格が約2.5倍。倍の容量を持つ eneloop リチウムイオンバッテリー [KBC-L2AS] は3倍以上の価格となる。

 もちろん、小さかったり、軽かったり、長時間使えたりと、単純な比較はできないものの、BP-1 とニッケル水素電池の組み合わせのコストパフォーマンスは、かなり高い。

 

  私自身の使い方

 実験結果を踏まえると、私自身の使い方は

「常時 SBH改 を使う」 「BP-1 は保管箱の中でお休み」

ということになるだろう。

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