« パソコンの冷却、その後 (まとめ) | トップページ | やはり自分で解決すると気持ちいいな »

2010/10/01

フィルターに見る、シュラウドの効果

 前回までのシリーズを書いた後にわかったことだが、ファンと吸い込み口やラジエーターを離すために間に挟むモノを 『シュラウド』 と呼んでいるようだ。

 特に水冷パソコンを使っている人の間では、シュラウドを使うのが常識のようだ。ラジエーターに均等に風を通すためには、ラジエーターと空冷するためのファンの間にシュラウドで間をあけるという使い方をしている。

 私が、ネジのスペーサーと厚紙をつかって作ったモノは、いわば “簡易型シュラウド” といったところか。

 そのシュラウドの効果を、思わぬ形で実感した。

 

 パソコンの内部にホコリが入り込むと、冷却効率の低下や接触不良を起こす危険がある。最悪の場合は、ショートを起こして発火する危険性さえある。

 そのために、各ファンの吸気口にはフィルターを付けている。初めからパソコンケースに付属していたものもそのまま使っているし、あとから買ったスポンジ状のフィルターも使っている。

 ファンにシュラウドを取り付けて1週間ほどしたところ、フィルターに異なる変化が起きたことに気が付いた。シュラウドを取り付けた側面のファンのフィルターと、シュラウドを取り付けられなかった上部のファンのフィルターで、ホコリのつき方がはっきりと違っていたのだ。

 201010011 (クリックで拡大)

左が 「側面ファン」 のフィルターで、右が 「上部ファン」 のフィルターだ。フィルターの大きさはどちらも同じだ。左のフィルターが大きく見えるのは、左のフィルターが反り返っているためだ。

 側面ファンのフィルターには全面に均一にホコリが付いているのに対して、上部のファンのフィルターには、ファンの羽が回転する形にホコリが付いている。

 両方のファンとも12cmである。違うのは、フィルターがファンから離れているのか、ファンに密着しているのかという点だ。

 ホコリが付いている部分から大部分の空気を吸気していると考えて、両者の吸気面の面積をおおざっぱに計算してみた。側面のフィルターの1辺はおよそ 12cm。上面のホコリが付いている円の直径はおよそ 10cm で、中央のホコリが付いていない部分の直径はおよそ 2.5cm である。

    側面: 12cm × 12cm = 144cm2

    上部: π× { (10cm / 2)2 - (2.5cm / 2)2} ≒ 74cm2

    面積比: 74cm2 / 144cm2 ≒ 51%

となり、上面は側面のほぼ半分の面積で吸気している計算になる。

 面積が半分で同じ量の空気を吸うと仮定すると、フィルターを通過するときの空気の流速は2倍ということになる。流速が2倍になれば空気の通りにくさは2倍以上になるだろう。

 ということは、おそらく側面ファンのほうが、かなり効率的に吸気しているはずだ。

 

 それにしても、フィルターから 1.5cm 離すだけで、ここまで空気の流れの違いができるとは、全然予想していなかった。

 これだけ空気の流れに違いができるのならば、ラジエーターの冷却効率がシュラウドあり・なしで大きく変わってくることは、十分に納得できる。

 ということは、当然 CPU クーラーにもあてはまるわけで、そのうち機会があれば、CPU クーラーから CPU ファンをシュラウドで離してみて、どのくらい違いが出るのか実験したいと思っている。

 もう一つ、この程度の話であれば、パソコンケースを設計しているメーカーや担当者は、十分にわかっているはずだ。にもかかわらず、市販されているパソコンケースで、ケースファンが吸気口やフィルターから離して設置できるものを、私は見たことがない。

 もちろんファンが内部に飛び出せば、それだけパーツを設置する体積が狭くなるわけで、パソコンケースの設計が難しくなるということは、素人の私でもわかる。それでも、ケースファンの吸気効率をよくして、風切り音をなくせるのだから、静音用としてシュラウドを標準装備したパソコンケースがあってもよさそうなものなのだが。

 

 余談になるが、パソコンケース前面のファンにつけていたフィルターへのホコリの付き方の違いを、下の写真に示す。左が下側のファンで、右が上側のファンだ。

 201010012 (クリックで拡大)

下側ファンのフィルターの下半分にはホコリが付いているのに対して、それ以外にはほとんどホコリが付いていない。

 もともと、パソコンケースのフロントパネルには、スポンジ状のフィルターが組み込まれており、いわば2重にフィルターをかけている状態になっている。そのために、ほとんどの部分にホコリが付着しなかったと思われる。

 ただし、フロントパネルをあけるための手を差し込む口が、フロントパネルの下面に空いているため、そこからホコリが入って、下側ファンの下半分に付着したものと思われる。

 このままでも上側ファンのフィルターは外してもよさそうだ。また、フロントパネル下面の口を適当にふさげば、下側ファンのフィルターも外せそうだ。

|
|

« パソコンの冷却、その後 (まとめ) | トップページ | やはり自分で解決すると気持ちいいな »

パソコン・インターネット」カテゴリの記事

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/61641/49606056

この記事へのトラックバック一覧です: フィルターに見る、シュラウドの効果:

« パソコンの冷却、その後 (まとめ) | トップページ | やはり自分で解決すると気持ちいいな »