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2011年5月の7件の記事

2011/05/30

ご飯パン作りのアレンジ (攪拌編)

 ご飯パン を作る時の、私のレシピ&手順紹介シリーズ。

 前回は、使用する材料の分量について紹介した。今回は、それら材料の投入順とそれに関連した内容を紹介する。

 メガハウス “米パン” 付属レシピの手順書に記された材料投入順と量を再度記述しておく。 

  1. 塩 (2g)
  2. 強力粉 (100g)
  3. 砂糖 (35g)
  4. ぬるま湯に入れたドライイースト (20㏄+3g)
  5. チューブバター (20g)
  6. とき卵 (15g)

 それに対して、私がアレンジした分量は、

  • 砂糖: 20g
  • とき卵: 10g
  • ぬるま湯: なし

 手ごねでのやり方を紹介しているオーブンレンジ付属のレシピでは、材料投入の手順が

     
  1. 強力粉+ドライイースト
  2. 砂糖+塩+とき卵+牛乳
  3. 溶かしバター

となっている。1をさっと混ぜ合わせておく。2を別なボールにまとめて入れて、砂糖を溶かしておく。2を1に少しずつ加えながら生地にまとめていき、生地がある程度まとまった後に3をいれる、とある。

 どこかのパン作りサイトで、「バーターなどの油分を早く投入しすぎると、イーストの表面に油膜ができてしまい、発酵が悪くなる」 という記述を読んだ。そのため、“米パン” レシピよりは、オーブンレンジのレシピの手法をとることにした。

 とはいえ、ご飯パンのレシピでは、強力粉をまとめるための水分は、ご飯に含まれている水分を使う。よって、オーブンレンジのレシピそのままというわけにもいかない。

 そこで私は、ご飯をつぶしたところに

  • 砂糖
  • とき卵

を先に投入することにした。というのも、砂糖も塩も先に水分に溶かしておいたほうが、パン生地になじみやすいからだ。下の写真は、ご飯をつぶしたところに砂糖と塩を入れてかき混ぜたところだ。砂糖が溶けてご飯の表面がてかてかしているのがわかる。

2011052402 (クリックで拡大)

 砂糖 と 塩 と とき卵 を加えた後に、ご飯と均等に混ざり合うまで、ハンドルを左右に回して材料をかき混ぜる。混ぜた直後は、溶けた砂糖が滑る感じでほとんど力がかからない。その状態で1~2分回し続けると、だんだんとご飯に粘り気が出てくる。粘り気が出てから、さらに1分ぐらいハンドルを回し続けると、いい感じに材料が混ざり合った状態になる。

 強力粉とドライイーストは、あらかじめ別なボールに軽く混ぜ合わせておく。軽く混ぜ合わせた後に、つぶしたご飯その他が入っているポットに、強力粉+ドライイーストを投入する。

 投入し終わったら、あとはハンドルを 「左に20回+右に10回」 を1セットとして、生地がまとまるまで回し続ける。

 ただし、ハンドルを回しているだけでは、生地がまとまらないかもしれない。というのも、私のアレンジレシピでは、水分量が “米パン” レシピ よりもかなり少ないからだ。とあるサイトには、「数ml 水分量が変わるだけで、ぜんぜん違うパン生地になる」 と書いてあった。実際、「ちょっと水を加えすぎたかな?」 と感じた時は、すでに手遅れで、パン生地が手にベトベトくっついて、パン生地を分割や成型する時に、たえず手や台に打ち粉をし続けないと、まともに作業できないパン生地になってしまう失敗を、何度も経験している。

 ハンドルを回しているだけではパン生地がまとまりそうにない場合は、いったんポットの ふた と はね を外す。そして、中の生地を “しゃもじ” を使ってまとめていく。

2011052403 (クリックで拡大)

具体的には、ポットの底に粉がたまっていると思うので、すでにまとまっている生地を しゃもじ の角や腹を使って粉の上から押しつけるようにしてやる。すると、すでまとまっている生地に粉がくい込んでいって、粉がまとまってくる。

 しばらくしゃもじでまとめようとしてもまとまらない場合は、明らかに水分が少ないということなので、少しずつ水を加える。小さじ1杯 (5㏄) ずつ、水 もしくは 牛乳 を加えていくのがおすすめだ。水分を小さじ1杯加えてから少ししゃもじでこねるだけで、手ごたえがぜんぜん違ってくるポイントがある。粉がまとまり始めたなと感じたら、それ以上の水分を加えない。

 ほとんどの粉がまとまってきたら、はね と ふた を戻して、ハンドルでパン生地をこねる。すぐに、下の写真のように全体が一つのパン生地となる。同時に、ハンドルが重たくてなかなか回せなくなってくる。

 この状態になったら、ふた を開けてバターなどの油分を加える (ニーディング)。

2011052404 (クリックで拡大)

 ニーディングすると、一気にハンドルが軽くなる。この後も、ハンドルを 「左に20回+右に10回」 を1セットとして、回していく。

 この後しばらくは、下の写真のように団子状になった生地が、ハネの前を転がったり、飛び越えたりする状態が続く。

2011052405 (クリックで拡大)

 団子状のパン生地を回し続けていくと、そのうちパン生地の表面から油っぽいギトギト感がなくなっていく。ただ、まだ団子状態は続いているはずだ。

 団子状のパン生地を、さらに数分間 はね でこね続けると、そのうち団子が崩れてくる。そして、2枚の はね にパン生地が覆いかぶさったような状態になる。

2011052406 (クリックで拡大)

 この状態になっていれば、下の写真のように、はね がパン生地からきれいに抜けるはずだ。

2011052407 (クリックで拡大)

また、水分が適正であれば、パン生地を素手で触っても、手にパン生地がこびりつかないので、1次発酵のためのパン生地の丸め作業がスムーズに行える。このとき、手に強力粉を打ち粉しないと、パン生地が手にこびりつくようであれば、加えた水分量が多すぎたということだ。

 私は通常この状態で パン生地のこね を終わりとしている。

 ただこの段階では、パン生地を伸ばしてみても、それほど薄く伸びないと思う。より、ふんわりしたパンを作りたいのであれば、ここから、台にパン生地をたたきつけて、パン生地が薄く伸びるように仕上げるのもよい。


 次回は、発酵時のアレンジとパン生地分割について紹介する。

(つづく)

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2011/05/27

ご飯パン作りのアレンジ (分量編)

 ご飯パン を作る時の、私のレシピ&手順紹介シリーズ。

 前回は、ベースとなるご飯をつぶすところまで紹介した。今回は、それ以外の材料の分量について紹介する。


 メガハウス “米パン” 付属レシピの手順書によれば、ご飯をつぶした後の材料投入順と量は、

  1. 塩 (2g)
  2. 強力粉 (100g)
  3. 砂糖 (35g)
  4. ぬるま湯に入れたドライイースト (20㏄+3g)
  5. チューブバター (20g)
  6. とき卵 (15g)

となっている。

 私が分量についてアレンジしようと思ったきっかけは、こちらのサイトだ。

 この中で特に気になったのが、“砂糖” と “卵” の量だ。“米パン” レシピの分量は、強力粉 150g を前提にした量になっている。すると、

  • 砂糖: 35g ⇒ 23.3%
  • 卵: 15g ⇒ 10%

となる。この割合を先ほどのサイトで見ると、

「砂糖は 20% を超えているため、発酵が弱くなる」

「卵は 10% なので、卵の風味が出てくる」

ということになる。

 “米パン” のレシピでは、パン生地でいろんな形を作って、食べるのもパンだけ、を前提としているレシピが多い。このことからこれはあくまで私の想像なのだが、子供が食べやすいように、“甘めで卵の風味が感じられる” 配合にしたのではなかろうか。

 私の家族が食べる分には、それほど甘みも卵の風味もいらない。特に砂糖に関しては、発酵を優先させようと思った。具体的には、

  • 砂糖: 20g ⇒ 13.3%
  • とき卵: 10g ⇒ 6.7%

にした。この分量でも、ご飯パンの中に、あんこやソーセージ、クルミ、チョコといったモノを詰め込んだご飯パンは、十分にパンの甘みが感じられる。ただし、何も詰め込まずにプレーンな状態でご飯パンを食べると、たしかに甘みがもう少しあったほうがよいかもと感じる。


 もう一つ、私がとても気にしているのが “水分量” だ。

 私のアレンジでは、ドライイーストをあらかじめ溶かし込む “ぬるま湯 20㏄” を使わない。さらに、とき卵の量も 5g 減らしているため、その分の水分量も減っているはずだ。

 私があえて水分量を減らそうと思ったのは、“米パン” のレシピ通りにパン生地を作ると、パン生地がべとついて、分割したり成型したりするのが大変だったからだ。

 おそらくは、はねでパン生地を攪拌しやすくするために、パン生地をややゆるく(柔らかく)なるような水分量にしているのではなかろうか。

 実際のところ、ぬるま湯 20㏄ と とき卵 5g を減らしても、パン生地は十分にまとまる。ただ、バターを加える(ニーディング)前は、まとまってきたパン生地をハンドルでこねるのは難しくなる。なので、ハンドルを回すのが難しいくらいにパン生地がまとまってきたところで、バターなどの油分を加える(ニーディングする)。


 次回はいよいよすべての材料の投入と攪拌について紹介する。

(つづく)

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2011/05/25

ご飯パン作りのアレンジ (ご飯つぶし編)

 前回、メガハウス “米パン” でレシピ通りにご飯パンを作った。レシピ通りに作れば、十分においしいご飯パンができるものの、個人的にいくつか気になる点もあった。

 そこで、ご飯パンを作る毎に、少しずつ作り方を変えていった。ご飯パン作りも10回を超えると、自分なりによさそうだと思える手順が、だいぶ見えてきた。

 今回から何回かに分けて、私が実際にやっている 『ご飯パンの作り方』 を紹介しようと思う。


 最初行う ご飯のつぶし方 から、アレンジしている。

 米パン のレシピには、

  • 150g のご飯を全量を一度に投入
  • ポットのハンドルを (左に20回転+右に5回転)×6セット (約2分)
  • 多少つぶが残る程度で可

とある。

 レシピ通りに行うと、『多少』 ではなく、結構ご飯つぶが残ってしまう。また、ご飯 150g 全量を一度に処理すると、すりつぶすためのハネから半量程度のご飯がはみ出してしまい、つぶされずに残るご飯の量がけっこう多い。

 ここで一度発想を変えて実験してみた。

  • ご飯つぶが残らないくらいに徹底的にこねる
  • ご飯つぶをつぶさない

のどちらが、よりおいしい ご飯パン が作れるか、それぞれ2~3回ずつ試してみた。

 結論から言うと、『ご飯つぶを徹底的につぶした』 ご飯パンのほうが、私にはおいしく感じられた。

 徹底的につぶした ご飯パンは、全体的にもっちりしていて、ご飯の甘みもより強く感じられた。それに対して、ご飯つぶを残したほうは、食感にむらがあるように感じられ、ご飯の甘みも少ないように感じた。

 そこで私は、ご飯つぶを徹底的につぶす形にアレンジをした。

 具体的には、150g のご飯を3回か、できれば4回に分けて、ご飯つぶをつぶしていくようにした。1回に投入するご飯の量を50g以下にすると、下の写真のように、すりつぶしているときにハネからご飯つぶがはみ出さない。

2011052401 (クリックで拡大)

 1回のご飯の投入で、

    ハンドルを (左に20回転+右に5回転)×2セット

回せば、たいていほとんどのご飯つぶがつぶれてくれる。

 つぶしたご飯はかき集めて、いったんポットの外に出す。そして、次の50g以下のご飯を投入する。

 ちなみに、ご飯をかき集めたり、取り出したりするのは、“しゃもじ” が有効だ。特に表面にディンプルがあり、ご飯がくっつきにくい素材のものは、つぶした後のご飯もくっつきにくい。私は、100円ショップで買った大小2本組のしゃもじを使っている。

 こうやって、150g のご飯を数回に分けて、すべてのご飯をすりつぶした後、ポットに全量を戻す。白玉のようなご飯団子が、ポット内に3~4個転がっている状態になる。

(つづく)

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2011/05/19

米パンをとりあえずレシピ通りに作ってみた

 予約していたこともあり、メガハウス社のメガトイ “米パン” は4月末に届いた。そして、届いたその日にさっそく ご飯パン を作ってみた。

 最初はやはり付属のレシピ通りに作ってみる。“米パン” は8歳からの子供を対象にしていることもあり、付属の取扱説明書 兼 レシピ集は、マンガ形式でわかりやすい。手順もステップごとにきちんと分かれており、計量カップなどのイラストも加わって、小学生中学年以上であれば十分に理解できると思われる作りは、好感が持てる。


 ちなみに、“米パン” セットには、本体のポットのほかに、

  • 計量カップ
  • 計量スプーン
  • スケッパー
  • のし棒
  • メロンパン型
  • まるぬきパーツ
  • シリコンハケ
  • マット (ガイド線付)

が付属している。この中で、私が使用しているのは、“のし棒” と “スケッパー” だけだ。

 デジタルスケールを使って正確に計量しているため、計量カップ と 計量スプーン は必要ない。

 シリコンハケは、1~2度使ったものの、使いにくかったため使わなくなった。家にあった料理用ハケを今は使っている。付属のシリコンハケは、ハケと名がついているものの、先端が山型になっている1枚の小さなシリコン板だ。溶き卵を塗るには、いささか使いにくい。調理用ハケを持っていなければ、100円ショップの調理用ハケを買ってくることをお勧めしたい。

 メロンパン型 と まるぬきパーツ は、キャラクターの形をしたパンを作ることがないのでつかわない。

 ガイド線付のマットは、パン生地を6等分するのに便利そうではあった。しかし、ラミネート加工のようなペラペラのマットでは、パン生地を成型していると動き回りそうだ。よって、付属のマットも一度も使っていない。


 取扱説明書のレシピに従ってパン生地を作っていくのだが、前に “米パン” なしでパン生地をこねた経験が生きた。

 まずレシピでは、「ご飯をポットで2分こねる」 とある。これは、一般的なパン生地のレシピにはないので、この通り行った。

 問題は、強力粉とその他の材料を混ぜて、パン生地にこねていく部分だ。

 レシピでは、「ご飯をこね終わったポットに、塩、強力粉、砂糖、ドライイースト、ぬるま湯、バター、とき卵、をすべて一度に投入する」 とある。しかし、オーブンレンジのレシピでは、「バター (などの油分) は強力粉がしっとりとまとまってから添加」 とある。私は、オーブンレンジのレシピに従って、バターを強力粉がまとまってから投入した。というのも、とあるサイトに 「油分を早めに入れると、ドライイーストの周りに油膜ができて、発酵がうまく進まない場合がある」 という情報を見ていたからだ。

 また、レシピでは、「ハンドルを左右に180回して、約3分でパン生地がまぜ終わる」 とある。しかし、手ごねを経験した私には、180回 3分 のこねでは、どうにも十分にこねられたようには見えなかった。オーブンレンジのレシピをはじめ、一般的なパン生地のレシピでは、「パン生地を指先で伸ばしていくと、指先が透けて見えるくらいに薄く伸びるまで、パン生地をこねる」 とある。その一般的なレシピの要求に近づくよう、結局15分ぐらい、ポットのハンドルを何度か左右に反転させながら、こね続けた。15分ぐらいこね続けると、手ごねほどではないが、それなりにパン生地が滑らかになってきて、薄く伸びるような気がしたので、それで良しとした。


 米パンのレシピでは、パン生地が薄く伸びることを確認する記述がないし、1次発酵後のフィンガーテスト (パン生地に指を突っ込んで発酵の具合を測る作業) の記述もない。

 だが、私はこれを、不親切とか不都合だとは思わなかった。

 このクッキングトイの主たる対象者は、小学生の女子だ。はっきり言って、大人ほどに集中力は続かない。集中力の続かない子供たちに、飽きる前にそれなりのものが出来上がるように、簡単であることを優先させたこれらのレシピは、私は正しいやり方だと思った。

 「自分で一からパンを作りたい」 と小学生が考えたとして、自分がパン屋さんで売られているものと同じ品質のものが作れるとは到底思わないだろう。多少ふくらみが悪くて、食感の悪いパンが出来上がったとしても、自分で一から作ったことで満足感は十分に得られると思う。むしろ、レシピが細かいことにこだわりすぎて、一番使ってほしい子供たちが途中で嫌になってしまうようでは、本末転倒になってしまう。


 多少手順を変更はしたものの、基本的には米パン付属のレシピに従って、パン生地をこね、発酵させて、焼いた。

 焼きあがったパンは、以前に手ごねで作ったパンよりも多少ふくらみが悪く、食感が固いかな? と感じた。それでも十分に 「おいしい」 と私は感じることができたし、家族の評価も十分合格点だった。


 その後も、週に4~5回、この米パンセットを使って “ご飯パン” を作り続けている。

 この頻度で作る続けられるのも、強力粉をこねる際に手がべとべとにならないという点が大きい。パン作りは時間がかかるため、ほかのことをやりながらの場合が多い。そんな時、手がパン生地でべとべとだと、手を洗ってきれいにするのがけっこうめんどくさい。その点、米パンポットを使えば、手がほとんどべとべとにならないため、気軽にパン生地を作ることができる。もちろん、出来上がったパンが十二分においしくて、家族にも好評であることが前提ある。

 作り続ける過程で、米パン付属のレシピを自分になりにアレンジしている。そんなアレンジの成功例や失敗例を交えて、現状の私のパン作りレシピを、次回は紹介したいと思う。

(つづく)

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2011/05/13

ご飯パン、おいしくできました。でも、・・・

 前回、オーブンレンジに付属していたレシピに従って、パンをおいしく作ることができた。

 そこで今回は、いよいよ本来の目的である “ご飯パン” (残りご飯を使ったパン) に挑戦する。

 詳細なレシピを持っていないので、前回も紹介した クッキングトイ 『米パン』 の情報 から材料の一覧を拝借した。とはいうものの、そのままでは芸がないので、少しだけ自分なりに GOPAN的アレンジ を加えることにした。

 GOPAN は、自前のミルで生米を米粉 (というよりは米ペースト) を作って、パンにしている。そこで、自分も生米から米粉(もどき)を作って、パンにすることにした。以前見聞きした GOPAN の開発秘話で、「生米はしばらく水に浸すと指でつぶせるぐらい柔らかくなる」 ということを知った。これをヒントに、私も生米を水にしばらく浸した後に、すり鉢とすりこ木で生米をすりつぶしてみた。

 しかし、世の中それほど甘くはない。

 100g の生米をすりつぶしたのだが、これが結構な重労働になってしまった。確かに、水に浸した生米は簡単に割れるのだが、粉末というかペースト状にならない。GOPAN では、特注のミルを他社と共同開発をしたと聞いていたので、ある程度は覚悟していたのだが、これほどとは思っていなかった。もう少し楽にペースト状にできると思っていたが、ぜんぜん考えが甘かった。

 とりあえず、30分ほどすり鉢でゴリゴリとやり、米ペーストらしきものができたものの、ゴマ粒の半分ほどの大きさの生米のかけらが、まだごろごろ残っている。だが、それらのかけらをすべてすりつぶそうと思ったら、どのくらい時間がかかるか想像もできなかった。結局、きれいにすりつぶすのはあきらめた。

 あとは、前回うまくできたレシピ通りに、米ペースト(かけら入り)と強力粉とその他材料をこねて、発酵させて、焼いた。このときは少し水分が多かったようで、パン生地がかなりべとついて、成型するのにかなり苦労した。

 お手製米ペースト入りパンであるが、小麦粉のみのパンより食感がもちもちしており、甘みも強く、家族にはそれなりに好評だった。ただし、すりつぶしきれなかった生米のかけらがそのままパンの中に残ってしまい、パンを食べているのに、「ポリポリ」 と音が鳴るのが自分としては残念だった。


 「失敗をただ認めて、次の糧とすればいい。それが大人の特権だ。」ということで、次はクッキングトイ 米パン に示されているレシピのように、残りご飯を使って、ご飯パンを作ることにした。炊いたご飯であれば固いかけらが残ることはない。当然、出来上がったパンの食感が悪くなることもない。

 クッキングトイ 米パン では、最初に残りご飯をすりつぶすとある。そこで私も、残りご飯をすり鉢ですりつぶすことにした。生米と違い、すでに柔らかくなった米なので、すりつぶすのは簡単だろうと、たかをくくっていた。

 ところが、再び自分の予測の甘さを痛感させられた。

 ご飯をすりつぶしていくと、粘り気がどんどん強くなっていく。3分の1もすりつぶしていくと、すりこ木を回すのが難しくなってくる。それでも、すりこ木の先に水をつけながら、ご飯粒をつぶしていく。こうなると、すりこ木を回してつぶすというよりは、すりこ木を上から押しつけてご飯粒をつぶしていく感じになった。

 やはり30分ほど残りご飯と格闘をして、何とかご飯団子を作った。

 あとは、やはりオーブンレンジのレシピに従い、こねて、発酵させて、焼いた。

 今度は、固いかけらがパンの中に残ることもなく、食べていると 「ポリポリ」 と音がすることもなく、もちもちで甘みの強いご飯パンが出来上がった。もちろん家族にも大好評だ。


 おいしいご飯パンを作れたのはうれしいのだが、問題は

  • ご飯のすりつぶし作業
  • パン生地のこね作業

だ。前回は書かなかったが、パン生地をこねる作業も結構な重労働だ。薄く延ばしながらこねるのも、台にたたきつけるのも、結構疲れる。水分の加減で、手がパン生地まみれになったりする。

 そこで、クッキングトイ 『米パン』 を買うことにした。

 それなりの値段はするものの、あの重労働から解放されるのであれば、十分にペイすると考えて買うことにした。

 次回は、『米パン』 の使い勝手などをレビューする。

(つづく)

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2011/05/11

パン作り、はじめました

 先月から、小麦粉をこねて、発酵させて、焼くという、いわゆるパン作りを始めた。

 我が家では、カミさんの好みで朝はほぼパン食だ。私も、カミさんといっしょに朝はパンを食べている。が、実はご飯食のほうがよいのだ。

 そんな私が、パンを作る気になった元をたどっていくと、、昨年の 『GOPAN』 の発売にさかのぼる。お米からパンが作れる。これで私とカミさんの希望が同時にかなうと思ったのだ。

 ただ、問題はその価格だった。

 5万円もする家電は、やはり高いと言える。GOPAN の価格を調べる際に、一般的なホームベーカリーと比較をした。売れ筋のホームベーカリーが1万円台であることを考えると、いっそう GOPAN の価格が高く感じる。

 そうやって悩んでいるうちに、GOPAN は予約停止になり、買う機会を完全に逸してしまった。

 ところで、一般的なホームベーカリーの価格を調べている際に、一般的なホームベーカリーでも、残りご飯を使ってパンが焼けることを知った。

 そして、自分でパンを作ることを決定づけたのは、クッキングトイ 『米パン』 の情報だった。

 この記事を読むと、このクッキングトイはパン生地をこねるだけで、発酵や焼くのは手持ちのオーブンレンジとなっている。この段階になって、ようやく気が付いた。

「GOPAN もホームベーカリーもなしで、ご飯パンが作れるんじゃん」

ということに。(遅っ!)

 そんなことを考えたら、そういえば我が家のオーブンレンジの取扱説明書にも、パン作りのレシピが載っていたことを思い出した。

 レシピに載っていないご飯パンをいきなり作る勇気は、私にはない。最初はレシピ通りに、強力粉100%のパンを作ることにした。

 何しろパンを作るのは初めてなので、我が家には強力粉もドライイーストもない。スーパーに行って、それらを買い揃えるところから始めた。

 材料を買い揃えて、レシピ通りに作っていくと、これまた驚いたことに、初めて作ったとは思えないほど、ちゃんとしたパンが焼きあがった。家族も 「おいしい、おいしい」 と言ってくれた。

 何より私が一番驚いたのは、その通りに作れば “ちゃんとしたものが作れるレシピ” が書かれていることだった。思わず、「このレシピを完成させるために、いろいろ試行錯誤があったんだろうなー」 とよけいな想像をしてしまった。

 とにかく、特別な機器も道具もなく、おいしいパンがきれいに焼けることがわかった。いよいよ、“ご飯パン” に挑戦だ。

(つづく)

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2011/05/05

Nintendo 3DS の 3D カメラもやればできる子 (ただし近接限定)

 以前に、「Nintendo 3DS の 3D 液晶は、やればできる子だが、3D カメラは、残念な子」 的な記事を書いた。実際、その記事を書いたときは本当にそう思っていた。

 ところが、何気に撮影した桜の花の写真で、その考えが間違いであることに気が付いた。

 その写真が、これらだ。

Hni_0059 Hni_0060 Hni_0061

(サムネイルは、2D 写真。リンク先のファイルは、3D 画像である MPO ファイル。MPO ファイルは、『ステレオフォトメーカー』 で2枚の 2D 写真としてみることが可能。)

 通常の 2D 写真で見ると、手前の花も奥の花も同じように表示されているため、ごちゃごちゃしていてお世辞にも良い写真には見えない。これは何も 3DS に限らず、もっと高解像度なデジカメで撮影しても似たり寄ったりである。私も毎年、桜の花を撮影しているのだが、どうやったら、あの桜の満開の美しさをカメラに収められるのか、いまだにわからない。

 ところが、3DS で撮影した桜の花の写真を 3D 表示を見て驚いた。

 2D 表示では単にごちゃごちゃしているだけの写真が、3D 表示では、背景となっている多くの花々の中で、手前の花だけがきれいに分離して表示されているのが、はっきりとわかる。これは、2D 写真では決して表現できない。


 ではなぜ、以前には 「平面の重ね合わせ」 しか撮れないと思っていた 3DS の 3D カメラで、驚かされるほどの 3D 表現ができたのか。

 今更ながら、改めて 3DS の取り扱い説明書を、読み返してみた。

 すると、取扱説明書の 58ページ に 「撮影距離について」 ちゃんと書かれていた。

 取扱説明書によれば、立体感のある写真を撮影するのに最適な距離は “1m” とある。さらにそこから近づいて “30cm” までが、より立体感が強くなる距離、とある。

 それまでの自分の撮影手法を思い返してみると、一般のデジカメの撮影と同じように、人物から 1.5m~2m ぐらい離れて撮影していた。

 どうやらそれが、立体感のない 3D 写真という結果になっていたようだ。

 試しに、手近にあるモノを片っ端から 3DS で撮影してみると、確かに30cm~40cm の距離で撮影したものは、3DS の 3D 液晶から飛び出して見えるくらいに立体感のある写真となった。


 3DS の 3D カメラが、それほど残念な子ではないことがわかったのはよかった。

 しかし個人的には、もっと遠距離のモノも立体感ある写真に撮りたかったので、やはり残念な気持ちは残った。

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