ご飯パン作りのアレンジ (攪拌編)
ご飯パン を作る時の、私のレシピ&手順紹介シリーズ。
前回は、使用する材料の分量について紹介した。今回は、それら材料の投入順とそれに関連した内容を紹介する。
メガハウス “米パン” 付属レシピの手順書に記された材料投入順と量を再度記述しておく。
- 塩 (2g)
- 強力粉 (100g)
- 砂糖 (35g)
- ぬるま湯に入れたドライイースト (20㏄+3g)
- チューブバター (20g)
- とき卵 (15g)
それに対して、私がアレンジした分量は、
- 砂糖: 20g
- とき卵: 10g
- ぬるま湯: なし
手ごねでのやり方を紹介しているオーブンレンジ付属のレシピでは、材料投入の手順が
- 強力粉+ドライイースト
- 砂糖+塩+とき卵+牛乳
- 溶かしバター
となっている。1をさっと混ぜ合わせておく。2を別なボールにまとめて入れて、砂糖を溶かしておく。2を1に少しずつ加えながら生地にまとめていき、生地がある程度まとまった後に3をいれる、とある。
どこかのパン作りサイトで、「バーターなどの油分を早く投入しすぎると、イーストの表面に油膜ができてしまい、発酵が悪くなる」 という記述を読んだ。そのため、“米パン” レシピよりは、オーブンレンジのレシピの手法をとることにした。
とはいえ、ご飯パンのレシピでは、強力粉をまとめるための水分は、ご飯に含まれている水分を使う。よって、オーブンレンジのレシピそのままというわけにもいかない。
そこで私は、ご飯をつぶしたところに
- 砂糖
- 塩
- とき卵
を先に投入することにした。というのも、砂糖も塩も先に水分に溶かしておいたほうが、パン生地になじみやすいからだ。下の写真は、ご飯をつぶしたところに砂糖と塩を入れてかき混ぜたところだ。砂糖が溶けてご飯の表面がてかてかしているのがわかる。
砂糖 と 塩 と とき卵 を加えた後に、ご飯と均等に混ざり合うまで、ハンドルを左右に回して材料をかき混ぜる。混ぜた直後は、溶けた砂糖が滑る感じでほとんど力がかからない。その状態で1~2分回し続けると、だんだんとご飯に粘り気が出てくる。粘り気が出てから、さらに1分ぐらいハンドルを回し続けると、いい感じに材料が混ざり合った状態になる。
強力粉とドライイーストは、あらかじめ別なボールに軽く混ぜ合わせておく。軽く混ぜ合わせた後に、つぶしたご飯その他が入っているポットに、強力粉+ドライイーストを投入する。
投入し終わったら、あとはハンドルを 「左に20回+右に10回」 を1セットとして、生地がまとまるまで回し続ける。
ただし、ハンドルを回しているだけでは、生地がまとまらないかもしれない。というのも、私のアレンジレシピでは、水分量が “米パン” レシピ よりもかなり少ないからだ。とあるサイトには、「数ml 水分量が変わるだけで、ぜんぜん違うパン生地になる」 と書いてあった。実際、「ちょっと水を加えすぎたかな?」 と感じた時は、すでに手遅れで、パン生地が手にベトベトくっついて、パン生地を分割や成型する時に、たえず手や台に打ち粉をし続けないと、まともに作業できないパン生地になってしまう失敗を、何度も経験している。
ハンドルを回しているだけではパン生地がまとまりそうにない場合は、いったんポットの ふた と はね を外す。そして、中の生地を “しゃもじ” を使ってまとめていく。
具体的には、ポットの底に粉がたまっていると思うので、すでにまとまっている生地を しゃもじ の角や腹を使って粉の上から押しつけるようにしてやる。すると、すでまとまっている生地に粉がくい込んでいって、粉がまとまってくる。
しばらくしゃもじでまとめようとしてもまとまらない場合は、明らかに水分が少ないということなので、少しずつ水を加える。小さじ1杯 (5㏄) ずつ、水 もしくは 牛乳 を加えていくのがおすすめだ。水分を小さじ1杯加えてから少ししゃもじでこねるだけで、手ごたえがぜんぜん違ってくるポイントがある。粉がまとまり始めたなと感じたら、それ以上の水分を加えない。
ほとんどの粉がまとまってきたら、はね と ふた を戻して、ハンドルでパン生地をこねる。すぐに、下の写真のように全体が一つのパン生地となる。同時に、ハンドルが重たくてなかなか回せなくなってくる。
この状態になったら、ふた を開けてバターなどの油分を加える (ニーディング)。
ニーディングすると、一気にハンドルが軽くなる。この後も、ハンドルを 「左に20回+右に10回」 を1セットとして、回していく。
この後しばらくは、下の写真のように団子状になった生地が、ハネの前を転がったり、飛び越えたりする状態が続く。
団子状のパン生地を回し続けていくと、そのうちパン生地の表面から油っぽいギトギト感がなくなっていく。ただ、まだ団子状態は続いているはずだ。
団子状のパン生地を、さらに数分間 はね でこね続けると、そのうち団子が崩れてくる。そして、2枚の はね にパン生地が覆いかぶさったような状態になる。
この状態になっていれば、下の写真のように、はね がパン生地からきれいに抜けるはずだ。
また、水分が適正であれば、パン生地を素手で触っても、手にパン生地がこびりつかないので、1次発酵のためのパン生地の丸め作業がスムーズに行える。このとき、手に強力粉を打ち粉しないと、パン生地が手にこびりつくようであれば、加えた水分量が多すぎたということだ。
私は通常この状態で パン生地のこね を終わりとしている。
ただこの段階では、パン生地を伸ばしてみても、それほど薄く伸びないと思う。より、ふんわりしたパンを作りたいのであれば、ここから、台にパン生地をたたきつけて、パン生地が薄く伸びるように仕上げるのもよい。
次回は、発酵時のアレンジとパン生地分割について紹介する。
(つづく)
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