カテゴリー「ゲーム」の81件の記事

2012/02/16

ニンテンドー3DS専用拡張スライドパッド を使ってみて

(前回のつづき)

 予想よりも早く手元に届いた 『ニンテンドー3DS専用拡張スライドパッド』 (以下、拡張スライドパッド) は、想像していたよりも大きかった。といっても、大人の男のである私の手に大きすぎるということはなく、ニンテンドー 3DS (以下、3DS) をしっかりと保持できて、強く握っても指が角に当たって痛くなることはない。ちょうどいい大きさだ。

 とはいえ、3DS が携帯型ゲーム機であることを考えると、拡張スライドパッド をつけると携帯性はあきらかに落ちる。

 ただ、クラブニンテンドー でもらえる キンチャク に入れると、まさにこのために作ったのではないかというくらい、3DS+拡張スライドパッド はキンチャクにすっぽり収まった。たまたま私が以前にクラブニンテンドーからキンチャクもらっていて、某掲示板にそういう書き込みがあったのを読んで、試してみたところまさにその通りであったというだけなのだが。

 3DS の 拡張スライドパッド への固定は、拡張スライドパッド に組み込まれているゴムクッションでおこなわれている。そのため、頻繁に 3DS を出し入れしても 3DS に傷がつく心配は少ないと思う。さらに、3DS と 拡張スライドパッド に隙間がないため、3DS ががたつくことがなく、使い勝手をきわめてよくする役割も果たしている。


 次にボタンの使い勝手についてだ。

 拡張スライドパッド には、その名前の由来の通りに追加のスライドパッドが右側についている、それ以外に追加のボタンが拡張スライドパッド の背中(?)側に3つついている。“ZR” と “ZL” それと “R” だ

(クリックで拡大)

 問題は “R” ボタンだった。

 “R” と名付けられていることからわかるように、本体の Rボタン と同等のボタンとして働くはずなのだが、一つ問題があった。

    「拡張スライドパッド 対応ゲームでないと、拡張スライドパッド の Rボタンが機能しない」

 ということだ。拡張スライドパッド の説明書にも書いてある。

 マリオカート7 は拡張スライドパッド に対応していない。当然、拡張スライドパッド の Rボタン は使えない。マリオカート7 では、Rボタン はカートをドラフトさせるための重要なボタンであり、ゲーム中に頻繁に使うボタンだ。その頻繁に使う Rボタン を押すためには、右手の人差し指を奥の方に回す必要がある。すると、ごく自然な形の左手に対して、右手を少し前に突き出す形で マリオカート7 をプレイすることになる。拡張スライドパッド の形が左右非対称なだけでなく、左右の持ち方まで非対称になってしまう。

 そして、ゲームに集中してくると、どうしても無意識に両手を同じ形にしようとしてしまう。Rボタン に右人差し指が届く形で右手を引いてしまうと、今度は画面が体に対して傾いてしまう。2Dゲームであれば、多少画面が傾こうが見え方が変わることはない。ところが マリオカート7 は3Dゲームであり、画面が傾くと画面がダブって見えてしまい、まともにゲームができなくなってしまう。しかも、マリオカート7 の3D表示は実によくできていて、3Dでのプレイに慣れてしまうと、2D表示では物足りなく感じるし、プレイしづらくなる。

 では、3D表示でのプレイのために 拡張スライドパッド を外すかといえば、それも考えられなかった。3DS の保持という観点でいえば、拡張スライドパッド は実によくできているからだ。拡張スライドパッド に慣れてしまうと、3DS 単体でのプレイがいっそう苦痛に感じられるようになってしまった。

 結局、拡張スライドパッド をつけた状態で、右手を少し不自然な形で持つプレイスタイルに慣れることにした。

 このように、拡張スライドパッド の左右非対称な形による多少の弊害はあるものの、3DS の持ちやすさという点で、拡張スライドパッド はハンドグリップとして見ても、私としてはお勧めできるモノだ。

 もちろん、3DS 単体でなんら支障なくプレイしている人は、わざわざ 拡張スライドパッド を買う必要はないと思う。


 最後に、拡張スライドパット に対応したゲームをプレイした時の感想を少し。

 拡張スライドパッド に対応している 『バイオハザード レボリューションズ』 と 『メタルギアソリッド スネークイーター 3D』 の体験版があるので、ダウンロードしてプレイしてみた。プレイと言っても、10~20分程度だ。

 極めて短時間プレイの感想は、

    「移動と視点の操作が混乱してよくわからん」

というものだった。

 パソコンの FPS ゲームでは、「マウスで視点を操作して、キーボードで移動する」 という操作体系はよくある。

 しかしながら、3DS の 「左親指で移動しながら、右親指で視点を動かす」 という操作体系は、私にとってまったく新しいものであり、慣れるにはそれなりの時間プレイする必要がありそうだった。

 それよりも、拡張スライドパッド ではせっかくアナログスティックが2つになり、人差し指と中指で操作する左右のボタンが4つに増えるのだから、私が大好きな 『機動戦士ガンダム 戦場の絆』 を 3DS に移植して発売してもらえればなぁ、と思ってしまう。

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2012/02/15

ニンテンドー3DS専用拡張スライドパッド を買った理由(わけ)

 ニンテンドー3DS (以下 3DS) を、昨年の3月に買ったものの、しばらくは “万歩計” や “すれ違い通信機” としての使われてきた。

 ゲーム機として本来の使われ方になったのは、昨年11月に発売された 『スーパーマリオ 3Dランド』 を遊ぶようになってからだった。夏に遊んだ 『ゼルダの伝説 時のオカリナ 3D』 もそれなりの時間遊んだのだが、スーパーマリオ 3Dランド にはそれ以上に熱中した。

 スーパーマリオ 3Dランド を完全制覇した後に、Wii の 『ゼルダの伝説 スカイウォードソード』 が間に挟まったものの、ゼルダの伝説 スカイウォードソード をクリアした時には、すでに、『マリオカート7』 が手元に届いていた。

 スーパーマリオ 3Dランド にしろ、マリオカート7 にしろ、とても面白くて夢中になって遊んでしまう。夢中になって遊んでいると、困ったことがある。私の手に対して 3DS が小さいため、3DS が持ちにくいのだ。さらに、3DS が携帯性を重視して直方体になっているため、ゲームに夢中になって力いっぱい 3DS を握っていると、3DS の角が指に食い込んで、指が痛くなったりもする。

 スーパーマリオ 3Dランド を遊んでいるときに、3DS が持ちにくいことを実感していたので、『ニンテンドー3DS専用拡張スライドパッド』 (以下、拡張スライドパッド) の発表があった時は、速攻で買うことを決めて予約もした。

 3DS 用のハンドグリップならばサードパーティーからいくつも発売されているので、それらから選択をするということもできた。しかし、私が見つけた範囲では、私が欲しくなるようなハンドグリップは見つからなかった。

 その点 拡張スライドパッド であれば、任天堂純正品という安心感がある。しかも、拡張機能があるのに値段はリーゾナブルというおまけもついている。単4電池を使用するのはちょっと気になっていたが、単4型のエネループを以前に間違って買ったことがあったので、それを使えばよいと考えた。

 とにかく予約をしていたところ、私が予想していたよりも早く到着した。

(つづく)

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2011/12/15

『ゼルダの伝説 スカイウォードソード』 は Wii を買ってでもやる価値あり

ゼルダの伝説 スカイウォードソード

 発売日の翌日に届いてから、毎日時間を見つけては遊んできた。それが “とうとう” 終わってしまった。足かけ21日間、のべ65時間に及ぶ冒険が、終わってしまった。

 「やっと」 でなく 「ようやく」 でもなく “とうとう” という言葉を使ったのは、この冒険をもっと続けたいと素直に思ったからだ。それほどまでに、満足感と充足感がいっぱいつまったゲームだった。

 テレビゲームで、これほど ‘楽しみ’ と ‘おどろき’ と ‘感動’ を感じたことは、何年振りだろうか。思い出せないくらいに、久しぶりだ。


image ファミコンのディスクシステムで最初にプレイした 初代のゼルダの伝説 には、今でもはっきりと覚えているくらいにのめりこんだ。最近3DS用にリリースされた 初代ゼルダの伝説 を改めてプレイして、それが実は “美化された思い出” だと分かった。しかし、それでもなお “よい思い出” して私の中に残っていることに違いはない。

 それに対して、2作目の リンクの冒険 以降は、断片的には覚えているものの、そこまで楽しかったという記憶が残っていない。

image Nintendo64 で初めてゼルダの伝説が3Dで表現された時も、「進化したな」 とは思ったものの、小さな箱庭に押し込められた感と多少の遊びにくさがあったことが強く記憶に残っている。

 新作のゼルダの伝説をするためだけに、当時マイナーなゲーム機だった ゲームキューブ も買った。ゲームキューブは結局 『ゼルダの伝説 風のタクト』 と 『ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス』 をやるためだけのゲーム機となり、お蔵入りとなっている。

 『風のタクト』 は、見た目はともかく、プレイすると確かに 「ゼルダの伝説だ」 と感じられた。しかし、場所を移動するのがひどく煩わしく感じられたため、途中で一度挫折している

 『トワイライトプリンセス』 も確かに楽しかった・・・、はずである。というのも、自分でブログにそう書いてあるからだ。ところが、はっきりとした記憶がない・・・。思うに、満足感は高かったものの、それまでのゲーム性の延長でしかなかったため、記憶としては残りにくかったのではなかろうか。


 そして 『スカイウォードソード』 だ。『スカイウォードソード』 も、最初の部分は、それまでのゼルダの伝説シリーズの焼き直しとしか感じられなかった。

 モーションプラス機能を使うことで、ボタンではなく、リモコンとヌンチャクで剣と楯を操作する形は、ゼルダの伝説としては新しいものの、Wii スポーツなどですでに実現されているので、目新しいものでもない。

 だが、中盤以降、印象が大きく変わった。

 一番驚かされて感心させられたのは、時空石による 「リアルタイムで周囲だけ過去にさかのぼるシステム」 だ。

 これまでも、エリア単位で時間を巻き戻したり進めたりして謎解きをするパターンはよく見かけた。ところが 『スカイウォードソード』 では、時空石の周囲のみが時間をさかのぼり、周囲の状態が変化する。しかも、その範囲がリアルタイムに移動する。このアイデアは、私にはなかった。このアイデアを目の当たりにしたときは、素直に感動した。

 また、ゲームである以上、プレイ領域が限られるのは当然だが、この 『スカイウォードソード』 では、『時のオカリナ』 で感じられた 「こじんまりと閉じ込められている」 感がなかった。見せ方の技術が向上しているのを肌で感じられた。

 それ以外では、「身を隠しながらアイテムを探す」、「襲い掛かってくる大量の敵をばっさばっさとなぎ倒す」、「ボスキャラを連続して倒していく」 といった、他社のゲームのおいしい部分をいい意味で取り込みながらも、ゼルダの伝説 らしさを保持している。本当に優秀な人たちが作ったんだなー、と実感できた。


 1年に1本、できれば半年に1本ぐらい、この程度のゲームで遊びたいところではあるが、おそらくそれは無理というものだろう。このクラスのゲームを作るにはおそらく数年はかかっているはず。

 1年に1本、このクラスのゲームを出すには、この 『スカイウォードソード』 を作ったレベルのチームが数チーム必要だということだ。さすがの任天堂でもそれが無茶だということは、私でもわかる。

 任天堂のメジャーシリーズの一つでもある 『メトロイド』 の最新作である 『メトロイド Other M』 が、かなり残念だったことを思うと、『スカイウォードソード』 ほどレベルの高いチームを持つことは容易ではないはずだ。


 いずれにしろ、この 『ゼルダの伝説 スカイウォードソード』 は、Wii をまだ持っていない人に、「Wii を買ってでもやる価値あり」 とお勧めしたいゲームだ。

 特に、その昔ファミコンゲームに熱中したものの、今はゲームで遊んでいない人たちの期待を裏切らない出来になっていると、自信を持って進められる。もっとも、『スカイウォードソード』 に満足した後、同等のクオリティを期待して他の Wii ゲームに手を出すと、落胆の度合いが一層大きくなるという心配もある。

ましてや、すでに Wii を持っていてかつモーションプラスも持っている人は、この 『スカイウォードソード』 をぜひプレイしてもらいたい。

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2011/11/21

スーパーマリオ 3Dランド 完全制覇

 11月3日に発売となったニンテンドー3DS用ゲーム 『スーパーマリオ 3Dランド』 (以下、3Dランド)を、ようやく完全制覇した。ここでいう完全制覇とは、裏表のコース上のすべてのスターメダルを回収して、すべてのコースの最後のポールのてっぺんにしがみつき、マリオとルイージの両方ですべてのコースをクリアすると出てくる通称 “王冠コース” を、マリオとルイージでクリアして、ポールのてっぺんもクリアしたことを指す。

 マリオで表コースをクリアした時のプレイ時間が15時間、裏コースをクリアした時のプレイ時間が25時間、そこから、ルイージですべてのコースを再クリアした時のプレイ時間が30時間だった。最後の王冠コースをクリアした時のプレイ時間が40時間だったので、最後の王冠コースだけで10時間もプレイしたことになる。 ちなみに、最後の王冠コースだけで、殺したマリオの数は200を超えていた。

 我ながらよくあきらめずにクリアできたものだと感心してしまった。


 最初に 3Dランド をプレイした時は、「あれ? もっさりしてないか?」 という感じを受けた。同様の感想は、ネットでもよく見かけた。

 というのも、Wii でプレイした 『New スーパーマリオブラザース Wii』 や 『スーパーマリオギャラクシー2』 は、もう少しスピーディーな記憶があったからだ。

 だが、一通り遊び終わった今は、「ちょうどいい動き」 だったと思っている。

 やや緩やかとも思えるキャラクターの動きが 「ちょうどいい」 と思えた理由はいくつかある。   

  • 画面が小さいため見渡せる範囲が狭い
  • コントローラーが持ちにくいため、微妙な操作がしにくい
  • 激しいコントローラー操作が要求されると本体を動かしてしまうため、3D で見づらくなってしまう

等々。

 3Dランド最後の王冠コースもけっこう厳しい設定になっていると思う。それでも、めげずにクリアできた理由の一つに、New スーパーマリオブラザース Wii や スーパーマリオギャラクシー2 のあの超いぢわるな最終コースもクリアできたという自信があったからだと思う。New スーパーマリオブラザース Wii や スーパーマリオギャラクシー2 の最終コースは、それほどきつかった。

 もちろん、「難しいなぁ」 と感じながら、「もう少しでできそう」、「あそこでこうすれば先に進めるんじゃないか」 と思わせる絶妙なバランスもあってのことだ。そのあたりは、毎回任天堂に感心させられるところでもある。

 トータルとして今回の 3Dランド の評価は、満点とはいかないものの、満足度が高いゲームであると感じた。一番残念なところは、3D の必然性をあまり感じられなかったことだった。


 ところで、3D 表示でゲームを長時間続けていると、その後にモノの見え方に違和感を感じることが何度かあった。特に、パソコンのディスプレイを見た時に強く感じる。ディスプレイが実際よりも近くや遠くに感じるような違和感だ。

 思うに、3DS に限らず、今の平面ディスプレイでの 3D 表示することに共通する問題のように思う。それは、目が距離を認識できる2つの機能が一致しないことから起こる問題だと思っている。

 目は、水晶体の厚さを変えることで近くに焦点を合わせたり遠くに焦点を合わせたりしている。近くに焦点を合わせれば遠くのモノはピンボケになり、遠くに焦点を合わせれば近くのモノははっきり見えない。

 二つの目をセットで考えた場合、左右の目の映る像の違いから対象物までの距離を認識する。近くものモノであれば、左右の目に映る像は大きく異なり、遠くのモノであれば左右の目に映る像にあまり違いがない。

 ところが平面ディスプレイでの 3D 表示では、前者の水晶体の焦点はどこを見ても同じなのに、後者の像の違いが存在する。これは現実世界ではありえない現象である。この不整合のために、3D ディスプレイでは立体感を感じられない人がいるのではないのだろうか。

 片目をつぶると距離感がうまくつかめないことから、距離感をつかむためには後者の像の違いが強く影響しているのだろう。その点で、右目と左目で異なる画像を見せて立体的に見せる手法が成り立つのだろう。

 ところで、視覚では止まっているのに、何らかの理由で三半規管が “揺れている” と感じると、視覚と三半規管の不整合でめまいがしたり気分が悪くなったりする。そこまで極端な結果にはならないとしても、目の距離に関する2つの機能に不整合が生じることで、気分が悪くなったり、3D 画面以外が変な感じで見えてしまうことは十分に考えられると思う。

 3Dテレビの普及が進まないらしい。

 もちろん一番の理由は、3D コンテンツの不足だと、私も思う。しかしもしコンテンツ不足が解消したとしても、視覚の不整合による見え方の違和感がある限り、一部の人たちには 3D 映像を受け付けられない理由になりそうな気がする。

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2011/09/12

思い出は美しすぎて・・・

 Nintendo 3DS を発売直後に 25000円 で購入した私としては、8月に行われた 1万円 の値下げは結構なショックであった。同時に発表された、値下げ前の購入者に対する特典 『アンバサダー・プログラム』 も、古いゲームにさほど思い入れのない私にとっては、さほどうれしいものでもなかった。

 そんな私の後悔とは関係なく、アンバサダー・プログラムの最初の10タイトルが、9月1日に公開された。ちなみに、私はたまたま8月31日の夜に、それらのファミコン10タイトルを数時間早く “フライング・ゲット” してたりした。その日たまたま 『ニンテンドー e ショップ』 にアクセスしたことで、すでにアンバサダー・プログラムファミコン10タイトルがダウンロード可能となっていることに気づいたのだ。もっとも、ダウンロードはしたものの、すでに夜遅かったこともあり、そのまま遊ばずに寝てしまった。


 翌日以降、暇な時にダウンロードしたファミコン10タイトルを順番に触っていった。時間にすると、1タイトルにつき5分~10分、長いもので30分程度遊んでみた。

 そして結論から言うと、

    「遊ぶのがつらい・・・」 ○| ̄|_

 その感想は “ゼルダの伝説” や “メトロイド”、“スーパーマリオ” といった、当時やりすぎてお腹一杯のタイトルだけに対してではない。それ以外の遊んだことのないタイトルに対しても、まったく面白さを感じることができなかった。そのネガティブな感覚は、3D化されて無料で配信された “エキサイトバイク” をプレイした時と全く同じだった。

 25年前にキロバイト単位の極小容量に詰め込まれたプログラムだ。それを実行するCPUも、今の若い人は知らないであろう AppleII と同じ8ビットでメガヘルツ単位で動作していたのだ。繊細な動きや操作を補完する動きもできようはずはない。プレーヤーに表現できる内容も極めて限られる。それでも、25年前の当時は、それこそ寝食を忘れるぐらいに熱中して遊び続けたのは間違いない。

 だが25年の間に、ゲーム機とゲームの表現力が飛躍的に向上した。描画方法も3Dが主流になった。3DS に至ってはデータが3Dというだけでなく、表示方法まで3Dになっている。

 そんな高度に発展したゲームに慣れきった感覚は、25年前の貧弱な表現方法には耐えられなくなったということのようだ。


 それにしても。

 そんな現実を目の前に突き付けられてもなお、25年前に夢中で遊んだという “ほんとうに楽しかった” 思い出は、変わらず私の頭の中に鮮明に残っている。

 25年前と全く同じゲームを今遊んでも、苦痛に感じるだけで、ぜんぜん楽しくない。それが現実だ。しかし、頭の中には、あの当時、毎日何時間もテレビの前に張り付いて遊んでいたのに、苦痛などころか、いつまでも遊んでいたいと思っていた楽しい思い出をはっきりと覚えている。本当に不思議な感覚だ。

 大昔にヒットしたゲームを最新のゲーム機用に移植する時に、移植を担当した開発者は、その “美しすぎる思い出” を上回る移植をしなければならないので大変である、といった内容のインタビューを読んだことがある。場合によっては、新作を開発するよりも大変そうだ。


 この後、今年中に アンバサダー・プログラム ゲームボーイアドバンス10タイトル が提供されるらしい。

 私は ゲームボーイアドバンス を持っていなかったので、それらの10タイトルも当然プレイしたことはない。つまり、私の頭の中に “美しすぎる思い出” はない。それは私にとってはとてもラッキーなことだ。しかも、それらのゲームは10年ほど前に発売されたものだ。25年前に発売されたゲームに比べれてはるかに洗練されているはずだ。

 すでに提供されている ファミコン10タイトル では、値下げ分 1万円 の半分、5000円分の価値は到底感じられなかった。5000円どころか、1000円分の価値さえ感じられなかった。

 ゲームボーイアドバンス10タイトルが、私にとって 1万円分 の価値があることを願うばかりである。

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2011/08/01

ゼルダの伝説 時のオカリナ 3D を終わらせてみたものの・・・

 任天堂が、いきなり 「ニンテンドー3DS の1万円値下げ」 を発表したことは、私にとっても大きなショックだった。お詫びという形で、古いゲームを無料でプレイできるようになるとはいえ、「それよりも1万円返してくれよ」 というのが正直な気持ちだ。

 ま、それは今回の主題ではない。今回の主題は 『ゼルダの伝説』 だ。

image 私がファミコンとともに初めて買ったゲームが、ファミコンディスクシステムの 『ゼルダの伝説』 だった。同時大学生だった私は、ゼルダの伝説にはまりにはまった。1か月以上ずっとゼルダの伝説ばかり遊んでいた。もっとも、その理由が、裏面のレベル7の洞窟が見つからなかったためだったりする。その洞窟を見つけるためだけに1か月近くかかった。ちなみにこの “裏ゼルダ レベル7” は、ファミコン版ドラゴンクエストI の “太陽の石” と並んで、ゲーム史上最大クラスの謎だと今でも思っている。

image そんな思い入れのある ゼルダの伝説シリーズ だから、「あのハイラルの大地を 3D で見てみたい」 という思いから、3DS版 ゼルダの伝説 時のオカリナ を買ってプレイした。ニンテンドー64 でオリジナルの 『ゼルダの伝説 時のオカリナ』 をプレイしてクリアしているにもかかわらず。

 そして、『時のオカリナ』 に約45時間、『時のオカリナ 裏』 に約25時間かけて、表裏両方をクリアした。

 一番満足だったのは、13年前に途中で挫折した 「ハイラル平原でのビッグポウ10体をすべて倒した」 ことだったりする。13年前のオリジナル版では、ビッグポウを9体しか倒せなかったことが、ずっと心残りだったのだ。

 また実は、ゲームキューブ用 『ゼルダの伝説 風のタクト』 の予約特典で、ゲームキューブ版 『時のオカリナ』 を入手しているため、『時のオカリナ 裏』 はそちらでプレイできたはずなのだが、『風のタクト』 を途中で挫折したため、結局 『時のオカリナ 裏』 もやらずじまいだった。

 そんな心残りを2つも解消したのだから、満足感が大きくてもおかしくなかったのだが、やはり一度クリアして、その記憶もずいぶんと残っているゲームだ。期待したほどの満足感は得られなかった。

 しかし、話はここで終わらない。


 私が 『時のオカリナ 3D』 を終わらせた頃、3DS 用のダウンロードゲームとして、ゲームボーイカラー用 『ゼルダの伝説 夢を見る島DX』 がプレイ可能となった。

 『風のタクト』 でゲームキューブを買ったように、『夢を見る島DX』 で私は “ゲームボーイカラー” を買った。そして、ゲームボーイカラー本体も 『夢を見る島DX』 もまだ手元に残っていたりする。

 そこでせっかくだからと、何年かぶりに ゲームボーイカラーに単3電池を入れ、『夢を見る島DX』 のカセットを入れた。

 電源を入れ、プレイし始めると、あることに気が付いて、非常に驚いた。

 それは、

    「ゲーム内容をほとんど覚えていない・・・」

ことだった。

 『夢を見る島DX』 よりずっと以前に遊んだ最初の 『ゼルダの伝説』 のゲーム内容は、今でもけっこう覚えている。そのあとにプレイした 『リンクの冒険』 も断片的に覚えている。スーパーファミコンでの 『ゼルダの伝説神々のトライフォース』 もそこそこ覚えている。

 『夢を見る島DX』 より前に遊んだゲームについてはそれなりに記憶にあるのに、それよりも新しい 『夢を見る島DX』 の内容は、まったくと言っていいくらい覚えていなかった。

 ま、そこは逆に考えれば、まったく新しいゲームが手に入ったのと同じだ。しかも新たな出費なしで。そして、期せずして、 “新しい” ゲームを結構な時間楽しむことができた。


 さらに、実はもう一つ、というか、もう一組、手元に残っているゲームがある。『ゼルダの伝説 ふしぎの木の実 大地の章・時空の章』 だ。

image 『大地の章』 で1カセット。『時空の章』 で1カセット、計2カセットのゲームとなっている。キーワードを使ってそれぞれのゲーム内容をリンクできる、ちょっと特殊なつくりにもなっている。

 こちらも改めて遊び始めると、ゲーム内容をまったく覚えていないことに、愕然としてしまった。このゲームの発売は 2001年 であり、21世紀になってからだ。私の感覚でいえば 「つい最近」 と思わず言ってしまいそうな時期だ。

 こちらは、『大地の章』 をクリアした後、『時空の章』 の途中で止まっている。

 止まっている理由は、「プレイする時間が思うように取れない」 ということもある。しかし、それよりも大きな理由が、

    「謎解きが 「重たい」、「きつい」、「めんどくさい」」

と感じることだ。

 『夢を見る島DX』 や 『ふしぎの木の実』 をプレイしていると、『時のオカリナ』 の謎解きが、ひどく簡単なものに思えてきたのだ。より難易度が上がっているとされる 『時のオカリナ 裏』 と比べても、『夢を見る島DX』 や 『ふしぎの木の実』 の謎解きはかなりハードに感じる。

 『時のオカリナ』 では、次に行くべき場所や謎解きのヒントがいろんなところで聞くことができる。ヒントのない謎も存在するが、それらはメインストーリーとは直接関係のない部分に配置されている。

 それに対して、『夢見る島DX』 や 『ふしぎの木の実』 では、メインストーリーに関係する謎解きに対しても、平気で放置・無ヒント状態になっている。

 子供の頃や若い頃は、そんなゲームたちを必死になって “楽しんで” いた。それに比べれば、今の自分は、ぬるいゲームに慣らされて、すっかり “ゆとり世代” になってしまったと痛感させられた。

 もっとも、“わかりやすく”、“とっつきやすく”、“遊びやすく” なったゲームが 「よかったのか/わるかったのか」 あるいは 「よいのか/わるいのか」、それは私にはわからないし、そもそも良し悪しで論じられるものではないようにも思う。

 それよりも、最近の良質だがある意味 “ぬるくなった” ゲームだけではなく、不親切で絵も貧弱だが、やりごたえのある大昔の良質なゲームが、安価にお手軽にプレイできる時代になったというのは、いい時代になったものだと素直に思える。

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2010/07/05

スーパーマリオギャラクシー2、オールコンプリート

 『スーパーマリオギャラクシー2』 をようやく完全に終わらせることができた。エンディングを見てからさらに1か月ほどかかったことになる。エンディングはライトなプレーヤーにも見られるように作られており、もっとやりこみたいプレーヤー向けに作られたその先は、難易度もやはりかなり高くなっていることを実感した。

 特に、最後のステージには相当苦労した。それぞれに難易度の高い5つのパートを、途中からのやり直しがなく (通常は途中何カ所かに復活ポイントがある)、1度のミスで失敗 (通常は3度のミスで失敗) になってしまうという設定だ。

 十数回最後のステージに挑戦しても、とてもクリアできるようには思えなかったので、まずはその一つ手前のステージで練習することにした。一つ手前のステージは、ステージ構成はほぼ同じながら、途中に復活ポイントがある。不得意なステージの手前の復活ポイントを設定しておけば、不得意なステージを集中的に練習することができる。

 さすがに同じ所を延々と繰り返すとすぐに飽きてくるので、毎日1時間~2時間ぐらいずつ練習を続けた。そして、特に不得意な3つ目と5つ目のパートをそれぞれ3~4日ずつ練習した。

 結局、最後のステージをクリアするだけで1週間かかってしまった。

 

 スーパーマリオギャラクシー2 をオールコンプリートするまで遊んで強く感じたことは、

    「スーパーマリオギャラクシー2 は、いかにクリアできるパターンをみつけられるかが勝負。」

という形で作られているということだ。もっとも、パターンを見つけてクリアするというのは、他の スーパーマリオシリーズと同様ではある。一部のボスキャラクタにランダムな要素は見られたものの、基本的にマリオを同じタイミングで同じ動作をさせると、それに対応して敵キャラクターも全く同じ動きをするように作られている。

 そのため、必勝パターンを発見して、正確な操作を行えば、思ったより容易にクリアできるように作られている。

 文章で書くと、なんかつまらないゲームのように聞こえてしまうが、しかし実際にプレイしてみると、毎回同じ動きがみられるからこそ、最初はクリアできなほど難しく思えたステージが、プレイを続けていくうちにクリアまでの道のりが見えてくる。そのクリアのパターンを発見することも、一つの快感になる。

 もし敵キャラクタが毎回違うランダムな動きをして、ただ反射神経のみが頼りのゲームだったら、そのゲームを楽しめるプレーヤーはかなり限られると思うし、大多数のプレーヤーには不条理なゲーム映ったのではなかろうか。

 もっとも、パターンが確立できるということは、一度パターンを覚えてしまうと、一気にぬるいゲームと化してしまう。すると、それ以後は遊ぶ気になれなくなってしまう面を持ってしまうという欠点を持ってしまう。

 

 とにかく、1か月以上にわたってほぼ毎日楽しませてくれた スーパーマリオギャラクシー2 は、私にとっては十分に元は取れたゲームだったと思う。

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2010/06/18

スーパーマリオギャラクシー2の途中経過 と 3DS

 発売日に遊び始めた 『スーパーマリオギャラクシー2』 は、10日ほどのプレイでエンディングにたどり着いた。

 その後、スーパーマリオブラザースWii と同じように追加ステージが現れ、そこも含めてそれまでのステージのやりこみ要素(かくしスターや流星コイン)を集めれば、これで スーパーマリオギャラクシー2 をコンプリートできると思っていた。

 しかし、すべてのやりこみ要素をクリアしても、大マップに表示されないステージが一つぽつんと残った。

 「あれ?どうやったら出せるんだ?」

と思って、ヒントを頼りに再度最終ステージをクリアすると・・・。

 それまでゲットしたスターと同じ数の新たなスターがすべてのステージに出現したではないか。
しかも挑戦してみると、どれも一筋縄ではいかないところに追加スターが配置されている。
○| ̄|_

 現在も、最終的なコンプリートに向けて、追加スターを必死になって集めている最中だ。手がけたゲームは、最後までクリアしないと落ち着かない性格が災いしている・・・。

 

 さて、海外のショーで 『Nintendo 3DS』 が発表になった。

 私は以前より、『アバター』 のような固定視点での3D映像(立体映像)には、批判的な立場をとってきた。例えば、こっちの記事とか、こっちの記事とか。

 その一方で、見た目は2D(平面)でも、視聴者の視点によって見る位置が自由に変えることのできるこちらの技術を、私は高く評価している。

 そして、今回発表された Nintendo 3DS は、私が評価できる後者の技術を具体的に製品化したものだと感じた。

 まず、裸眼で立体視できるのがいい。普段、メガネをかけて生活している私にとって、メガネの上にメガネをかけるのは苦痛でしかない。

 そして、Wii のニンテンドーチャンネルで見た社長との対談でわかったことは、3DS がモーションセンサーとジャイロセンサーを持ち、ゲーム内の見える範囲を 3DS 本体の上下左右の移動に連動させることができるということだ。これは一昔前に大型ゲームセンサーに置かれていた、ヘッドセットモニターを使ったバーチャルリアリティ装置と同じ仕組みだ。

 しかも、上述した Wii を使った疑似立体視と違い、3DS では実際に立体視で見ることができるのだ。これはもう、私が期待していたモノといってよい。

 この Nintendo 3DS は来年3月までに発売されるらしい。

 私が発売開始と同時にゲーム機本体を買ったのは、2000年の PlayStation2 が最後だ。それ以降、ゲーム機本体を買うのは、遊びたいゲームが発売された時だった。

 そして 3DS は、PS2 以来11年ぶりに発売開始と同時に欲しいと思わせてくれたゲーム機となった。

 今後、より詳細な情報が入ってくると違った気持になるかもしれないが、今のところ Nintendo 3DS は予約してでも発売開始日に入手したいモノ、となっている。

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2010/06/05

スーパーマリオギャラクシー2、ファースト・インプレッション

 スーパーマリオブラザースWii (以後、“ブラザース”) に続いて、『スーパーマリオギャラクシー2』 (以後、“ギャラクシー”) を5月27日の発売当日に入手した。これまで1週間ほど遊んで、ワールド4に入ったところまで進んだ。だいたい全体の3分の1といったところだろうか。

 ワールド3までで、ギャラクシー の主な要素のチュートリアルが終わった感じで、ワールド4からいよいよ本番開始かなと思っている。

 まだ ギャラクシー のすべてを遊んだわけではないので、今回はファースト・インプレッションという気持ちで記事にした。

 

 まず感じたのは、「3D空間になったけど、やはりこれはまちがいなく スーパーマリオ だな」 ということだった。この感覚は、はるか以前に ニンテンドー64 で初めて 3D になった 『ゼルダの伝説』 をプレイしたときにも感じたモノだ。

 1986年に初めて遊んだ ゼルダの伝説 は、同年に発売された ドラゴンクエストI と並んで、私のゲーム人生に多大な影響を与えたゲームだった。ゲームキューブ版の ゼルダの伝説 が発売されたときは、そのためだけにゲームキューブを一緒に買ったほどだ。

 その 3D版 ゼルダの伝説 『ゼルダの伝説 時のオカリナ』 を初めてプレイした時、それまで2次元のドットでしか表現されていなかったモノが、質感のある立体で表現された。見た目には全く別物にしか見えないはずなのに、その動きやプレイ感覚は 「あ~、ゼルダの伝説だ。」 と感じずにいられなかった。そして、「ファミコン当時の開発者も、こんな感じで作りたかったんだろうなー』 とどうでもいいようなことを考えながらプレイしていたことを、今でも覚えている。

 

 で、かんじんのプレイした感想なのだが、基本的に私は 「おもしろい」 と感じている。

 ただし、ギャラクシー と ブラザース では、おもしろさにかなり違いがあるように思う。

 ブラザースでは常に制限時間があることでわかるように、基本的には “いかにドット単位で正確に操作をして、短時間でコースをクリアするか” に重点がおかれている。

 それに対して ギャラクシー では、一部のイベントを除いて制限時間は設けられておらず、“スーパーマリオギャラクシー世界での行動をじっくりと楽しむこと” に重点がおかれているように思う。

 だがその、ギャラクシーの 3D 空間での操作という点が、楽しめる人を限定しているようにも思う。

 ブラザースでは、重力が常に上から下に向かってかかっているため、“ジャンプは上に”、“落下は下に”、というルールは普遍だ。ところが、ギャラクシーでは重力が引っ張る方向が一定していない。画面内でマリオが逆さまになり、ジャンプするとマリオが下方向にジャンプすることが頻繁に発生する。

 プレイをしている自分に実際にかかっている重力の方向と、画面内でのマリオに掛かっている重力の方向が反対になるのだ。これはかなり気持ち悪い。人によっては、そういう場面を見続けるだけで、車によったような気持ち悪さを感じたりするのではないかと思った。

 とはいえ、その重力が掛かる方向が変化することで ギャラクシー が面白くなっているのも事実だ。大きく伸びた柱をヒップドロップで押し込んでやると、反対側に柱が伸びて、目的地に到達できるようになるとか、どこから地中に潜れば、うまく反対側の目的地に到達出来るのか、とか、ブラザースでは味わえないおもしろさを味わえる。そういった仕掛けを遊んでいると、私なんかは 『ルービックキューブ』 を思い浮かべてしまう。その意味で、物事を立体的に考える訓練として、この ギャラクシー は使えるんじゃないかと、思ったりもした。

 そういえば、「あの ?ボックス はどういうふうに浮いてるの?」 といったどうでもいいような疑問に対して、「おぉ、空間に ?ボックス が浮いてるぜ」 というような、変な感動を与えてくれた。

 

 プレイしていて、「遊びにくいな」 と気になった点もあった。それは、「視点を強制的に切り替えられてしまう」 ことだ。

 ギャラクシー では、場所によって、プレーヤーが自分に視点を動かせる箇所がある。正確にジャンプしたいときには、マリオの後ろからの視点よりは、マリオを横から見て、ブラザース のような形にした方が、プレイしやすくなる。

 ところが、視点を強制的に切り替わるポイントがゲーム内で決まっていて、プレーヤーによる視点の変更が、その切り替えポイントでは強制切り替えが優先されてしまう。せっかくジャンプしやすいように横から視点にしたのに、ジャンプしようと進んでいくと、強制的に後ろから視点に切り替わったりするのだ。

 これは単に見やすい・見にくいという問題だけでなく、操作のフラストレーションにつながる。横から視点でマリオを進ませるにはレバーを右に倒す。ところが、少し進むといきなり視点がマリオの後ろに切り替わる。後視点では、マリオを進ませるのにレバーを前に倒さなければいけない。レバーを右に倒したままでは、マリオは右に進んで崖から落ちてしまい、プレイにならなくなってしまう。

 もちろん、おそらくそのあたりのことは、開発者たちも十分にわかった上で今の仕様になったことは容易に想像がつく。というのも、視点の切り替わり方がうまく考えられている場合の方が圧倒的に多いからだ。例えば、木の周りの円形状ステージでは、視点が常にマリオの横になるように移動するため、プレイヤーはレバーを左右に倒すだけで、マリオをステージから落とすことなく進めることが出来る。

 このことは、3D形式のゲームが発売されるようになってずいぶん経つが、いまだに 3D 空間を “簡単に” 操作できる手法が確立されていないのだな、ということを私に教えてくれる。すべてをプレイヤーの手に委ねる方法は、自分視点のサバイバルゲーム系ゲームで使われており、実用になっている。しかし、すべてをプレーヤーに任せる操作系が、ライトプレイヤーの多いプラットフォームで通用するとは思わない。

 

 色々書いたが、とりあえず自分は最後まで遊ぶつもりだし、遊べるだけの楽しさはあると感じている。ブラザース をプレイした時と同様に、すべてのスターやコインを一つ一つ確実に集めつつ、先に進んでいる。

 いくつかのステージでは、最初にプレイしたときに 「なに?これ?無理!」 と思っても、何回か、何十回かトライしていけば、やがてクリアできるようになっている。そのへんのバランス調整は、「やはり任天堂」 と感心してしまう。やはり ギャラクシー も 『スーパーマリオ』 なだということにも。

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2010/04/09

USB出力付電池ボックス2種を試す 【余】

 これまでなんども PSP (PlayStation Portable) を使って充電テストをしてきて、前々から気になっていた挙動があった。それは、

「バッテリー容量が80%を超えたあたりから、短時間で100%になってしまう」

ことだ。

 バッテリーが空の状態から100%の状態までをグラフにすると、イメージとしてはこんなグラフになる。

20100409 (クリックで拡大)

 初めてこの挙動に遭遇したときは、「あれ?私の記録間違いか?」 と思った。しかし、毎回このような挙動に遭遇することから、これが正常な挙動であると理解した。とはいえ、なぜこのような充電曲線になるかまでは理解できていなかった。

 それがふとしたことで見つけた過去の記事で、ようやくこの挙動を理解することができた。その記事とは、

ケータイ用語の基礎知識 第276回:リチウムイオン電池 とは (ケータイ Watch)

 この記事によれば、リチウムイオン電池の充電には 「定電流・定電圧充電」 をおこなうのが一般的であるとのこと。

 おそらく PSP もこの 定電流・定電圧充電 を行っているに違いない。そして、定電流から定電圧に移行するバッテリー容量がおそらく80%を超えたあたりなのだろう。

 以前から何度も参照させてもらっている “気の迷い” サイトの PSP2000 充電電流に関するグラフで、100%近くになって突然電流が下がり始めているのが、実はよく理解できていなかった。しかし、ケータイWatch の記事を読んで、この部分が定電流充電と定電圧充電の切り替わりであることが理解できて、ようやくすっきりした。

 ニッケル水素電池を使った充電の場合、PSP のバッテリー容量が溜まってくると電圧も上がってくるため、同じ電流で充電しようとすれば当然より高い電圧が必要となってくる。ところが、大電流で充電しようとすればするほどニッケル水素電池の電圧は下がってしまうため、結局 PSP のバッテリーが100%に近くなるほど充電電流が少なくならざるを得ない状況が発生するのだろう。

 それが、定電圧充電に切り替わった途端に、今度は逆にニッケル水素電池の電圧を下げない充電に切り替わるため、皮肉なことに定電流充電より多くの電流を流せる状態になるのではないかと、私は推測した。

 実際の充電電流を測定すれば、容易にそのあたりを検証することは出来そうだが、残念ながら手元にそれに適した機材がないため、実際に測定することはしなかった。

 とりあえず、リチウムイオン電池の充電方法から、そのような挙動が十分に起こり得ることがわかっただけで、今回はよしとした。

 

 余談の余談になってしまうが、前回の記事で 「お蔵入りしそうだ」 と言った USB充放電バッテリーケース (BP-1) だが、今は子どもが使い始めた新しい携帯音楽プレーヤーの充電器として活躍している。その新しい携帯音楽プレーヤーについての詳しいことは、また後日に記事にしようと思っている。

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