吸水式の冷感スカーフを比較してみた
今年もまた暑い夏がやってきた。
エアコンを持たない我が家では、夏をいかに涼しくかつ安上がりに過ごすかは、重要な課題だ。扇風機はもちろん重要なアイテムだ。だが、一番効果的だと思っているのは、“水風呂” だったりする。少し汗ばんできたかな?と思ったら、風呂の残り湯にさっと浸かって、さっと出ると、十分に涼しくなれる。
余談はこのくらいにして、今回の本題。最近すっかりおなじみになった 『冷感スカーフ』 についての話だ。
今回 『冷感スカーフ』 と呼んでいるが、『ウォークマン』や『宅急便』のように、誰もがピンとくるような一般名称は、まだない気がする。とりあえず、気化熱や保冷剤を使って、体の一部、特に首や頭を冷やすグッズで帯状のものを、便宜的に 『冷感スカーフ』 と呼ぶことにする。
昨夏、はじめて吸水式冷感スカーフを買った。カミさんや子供がテレビ番組の紹介を見て欲しがったためだ。
そして今年は、別なタイプの吸水式冷感スカーフを買った。
二つを並べてみる。
上が昨年買ったモノ。アイオン社の 『サモコンクール』 というやつだ。そして、下が今年買った NDLS社の 『どこでもクール 冷やしタイ』 だ。
中央部の色が違う部分や膨らんでいる部分が、気化熱で冷える部分で、それ以外の部分は単なる布だ。冷やす効果はない。
冷える部分の大きさもさることながら、吸水する素材が両者のもっとも違う点となる。サモコンクール の吸水素材は “PVAスポンジ” だ。少し前にテレビショッピングなどで盛んに紹介されていた超吸水タイプのスポンジだ。それに対して どこでもクール の吸水素材は “吸水ポリマー” だ。紙おむつで使われていることでよく知られており、自重の10倍以上の吸水性があるといわれている。
ここからは私の個人的な感想となる。
吸水部分の大きさや素材の持つ吸水能力を比較すれば、
冷感持続時間:
どこでもクール >> サモコンクール
となる。厳密なテストは行っていないが、十分に水を吸わせた両者を部屋につるしておくと、サモコンクール は一晩で完全に乾燥して、カチカチの状態になっている。それに対して どこでもクール は一晩ぐらいではぜんぜん乾燥しそうにない。元の状態に戻すのに1週間ぐらいかかりそうな感じだ。
冷感部分の大きさ、冷感持続時間 を考えれば、圧倒的に どこでもクール に軍配が上がりそうなものなのだが、実は、私が家で常時使っているのは サモコンクール のほうだったりする。
なぜか?
乾燥しやすいということは、それだけ水が蒸発しやすいということだ。多くの水分が短時間で蒸発すれば、より多くの蒸発熱を奪っていくため、冷却能力は
冷却能力:
サモコンクール >> どこでもクール
となるのだ。家で使っている分には、いつでも水を補給できるため、持続時間は問題とならない。それよりも、体感温度のほうが重要となる。
冷感部分が小さいことも、私の使い方では問題にならない。というのも、私は冷感スカーフを頭に巻いて、額を冷やしているためだ。
一般的には、冷感スカーフは首に巻いて、首筋もしくは頸動脈を冷やすと効果的、と言われている。
ところが、私の場合、首筋や頸動脈を冷やすと、かえって体が熱くなって汗をかきだすのだ。あくまで私の想像なのだが、首筋を冷やすと、脳が 「体が冷えている」 と思って、血流を増加させるのではないかと思っている。
では、どこでもクール はまったく使っていないかというと、そんなことはない。
すぐに水を補給できそうにない外出時には、長時間冷感が持続する どこでもクール を持ち歩いている。外出時には必ず帽子をかぶるため、どこでもクール は首に巻くことになる。よって、どこでもクール の 「冷えすぎない」 特徴がかえって都合がよい。
結論としては、どちらも冷たく感じる能力は十分に感じられるため、お勧めできる。
そして、使い方や使う状況によってお勧めが変わってくる。
- すぐに水が使える場所で使う
- なるべく冷たさを感じたい
→ サモコンクール
- 簡単に水が使えない場所で使う
- 冷たすぎるのは苦手
- より広い面積を冷やしたい
→ どこでもクール
PVAスポンジのほうが冷却能力は高そうなので、「より広い面積で」 「より冷たく感じたい」 のであれば、最近だいぶ値段が下がってきた大判のPVAスポンジを買ってきて、薄いフェイスタオルに包んで使ってもいいかもしれない。
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