カテゴリー「 プリンター・ディスプレイ」の24件の記事

2009/12/05

プリンターがさっそく壊れた

 今年の夏に買ったプリンターが、さっそく壊れた。なんの前兆もなく壊れた。

 最終的には、故障してから直って戻ってくるまで1週間かかった。引き取りに来てもらってから返却されるまでは5日間だった。

 修理されるまでに1週間というのは、まあ、短い方だとは思う。それよりも不満だったのは、かかった費用のほうだ。

 買ってまだ4ヶ月で当然メーカー保証期間内だ。さらに、使用者の過失でもないので、私は一切費用負担がないことを期待していた。しかし、実際そうはならなかった。

 今回もメーカーが準備している “引取りサービス” を利用したのだが、保証期間に関わらず、引取りサービス料がかならず取られるのだ。

 だが、初期不良が発生しなければ、当然引取りサービスも使わなかったはずだ。そして、初期不良は無料修理期間であることから、メーカーに責任があるはずだ。それならば当然修理にかかる輸送費もメーカーが負担すべきだと、私は考えた。だが、実際はそうではなかった。

 ちなみに、買った店でも独自の引取りサービスを持っていたが、そちらはメーカーの倍の費用がかかるため、考慮の対象外だった。

 さらに修理伝票には、故障箇所の修理のほかに 「点検と清掃をおこないました」 とあった。それ自体はありがたかったが、問題はそれによって生じた結果だった。

 修理伝票にはさらに続きがあり、「インクがなくなりましたので、インクタンクを交換してからご使用ください」 と書いてあったのだ。

 メーカーにとってインクタンクなど無料みたいなもの、という話を以前に聞いたことがある。プリンター本体を利益なしで販売して、インクタンクの販売で利益を稼ぐために、インクタンクの販売価格を高額にするビジネスモデルを取っているというのだ。

 ならば、故障、それも初期不良による故障なのだから、無くなったインクタンクを交換してくれるぐらいのサービスする気持ちが欲しかった。

 これまたちなみに、以前にエプソンのプリンターをやはり修理に出したときは、新品のインクタンクが装着されて戻ってきた。

 価格競争でこれでもかというくらいにプリンター価格が下がっているため、アフターサービスにはほとんどコストをかけられないという状況もわからなくはない。

 しかし、1消費者としては、かなり評価の下がる今回の修理であった。

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2009/07/15

新しいプリンター (写真印刷編)

 私がプリンターで印刷する際に一番苦労するのは、デジカメ写真をディスプレイとほぼ同じ色で印刷することだ。

 3年前に PIXUS iP7500 を買ったあとも、ディスプレイで見た色で印刷するためにずいぶんと苦労した。

 その甲斐あってか、今回買った PIXUS MP630 では、ほとんど苦労せずに自分として許容できるプリンタードライバーの設定を見つけることができた。

 印刷テストに使ったサンプルは、日本HPのホームページに掲載されている電塾出力検査チャート(A図)だ。

 iP7500 の経験から、自分が使っている光沢用紙にキヤノン製プリンターで印刷した場合、イエローが強くなる傾向になることがわかっている。実際に上記のサンプルを印刷してみると、特に人物の肌にイエローが強く出ていた。

 そこで、プリンター ドライバー内のマゼンダの個別設定を+10とした。イエローを薄くする手もあるのだが、イエローを薄くすると他の色への影響が出やすいため、マゼンダを濃くする方法にたどり着いた。

 マッチングの色補正は、“ドライバ補正”、“ICM”、“なし” とすべて試して、今回も “ICM” が一番ディスプレイに近い色で出力された。

 あらためて、写真印刷を行っている環境の概要を書き出すと以下のようになる。

  • 液晶ディスプレイ: EIZO FlexScan S1721
    • ディスプレイ色温度: 6500K
  • ソフトウェア: PaintShopPro 7J
    • モニターのプロファイル: 5000K

 ハードウェアの色温度設定とソフトウェアの色温度設定がマッチしてないのは、わざとである。ある意味反則技なのだが、いろいろやって、これが一番モニターとプリンターの色を一致させやすいという結論に達した。

 この状態で、ドライバー/色調整の マゼンダを “+10” して、明るさを “明るく” する、マッチングの色補正は “ICM” に設定すると、ディスプレイで見えている色でプリンターが印刷するようになった。

 さらに、iP7500 の時は、画像に選択範囲があったり、PaintShopPro の 色の管理 設定で “色の校正” を指定しているだけで、印刷時の色が安定しなかった問題があった。

 それが MP630 のドライバーでは起こらなくなっていた。画像の一部を選択していようが、色の管理で 色の校正 を指定していようが、印刷時には安定して同じ色で印刷される。これだけでも、プリンタを MP630 に替えた価値があるような気がしている。

 もう一つ、iP7500 では均一に印刷する部分で、よくスジ状の色ムラがみられた。印刷する際のヘッドの動きに平行に出るスジで、巨大掲示板などでもしょっちゅう話題になる現象だ。

 そのスジ状の色ムラが、今のところ MP630 での印刷では見られない。今後出てくる可能性もあるが、今のところは印刷物に見られない。

 ただ、iP7500 の印刷結果に比べると、わずかに粒状感が粗いようにも見えるので、その辺が影響しているのかもしれないとも考えている。

 いずれにしろ、ディスプレイ上で調整した写真を、ほぼ同じような色で印刷することがかなり楽にできているので、個人的に MP630 にはとても満足している。

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2009/07/14

新しいプリンター (使用編)

 前回、紆余曲折を経て キヤノン PIXUS MP630 を購入した話をした。今回は、その続きだ。

 MP630 を家に持ち帰ると、すぐに設置をした。

 MP630 はスキャナーを持つため、以前の PIXUS iP7500 に比べると、一回りから二回りくらい大きい印象を受ける。

 その一方で、プリンター下部の給紙トレイが完全にプリンターに収納され、でっぱりがない状態で A4 用紙がトレイにセットできるのはよい。以前の iP7500 では、A4 用紙をトレイにセットした状態では、トレイが3分の1ほどプリンターよりはみ出すため、床にプリンターを置いている我が家では、トレイの出っ張っている部分を蹴飛ばしたり踏んづけたりするトラブルがあったため、トレイが完全に格納できるのはありがたい。

 また、小さいことではあるが、底面の足の部分のゴムの粘着性が強くなっている気がする。プリンターを移動させようとする時に、プリンターをいったん上に持ち上げないと移動させることができない。フローリングの床を滑らせることができないくらいの粘着力がある。

 インクヘッドやインクを装着するために上面を上げるのだが、上面の上がり方が中途半端で、いまひとつ装着がしにくい。頻繁にやる作業ではないので、作業のし安さを考慮しなかったのかもしれないが、一つ間違えると、インクヘッドをぶつけてダメにする危険が、高いように感じた。

 小型の液晶画面が付いていて操作や設定がしやすいのも、プリンター単体にはない良い点だ。パソコンから印刷することを前提にする単体プリンターと、プリンター単独でもコピーなどの操作をすることを前提とする複合プリンターの違いだ。

 給紙トレイは背面にもある。これは iP7500 と同じだ。ただし、MP630 の背面トレイは iP7500 に比べてかなり貧弱であり、カンタンに壊しそうで、あまり好きになれない。

 設置と基本設定が完了したので、まずはパソコンから印刷してみる。

 キヤノンのホームページから最新のドライバーをダウンロードして、インストールした。そのままテストページを印刷する。何の問題もなく印刷できる。

 次に、コピーを試してみる。子供の学校から配られた集合写真をスキャナに置いて、コピーしてみた。

 普通紙への印刷であったが、子供一人一人の顔が判別できるくらいにきれいにコピーされた。

 その後、1週間ほど、デジカメ写真の印刷やら子供のプリントのコピーやらで使ってみた。

 デジカメ写真の印刷の詳細については、次回まとめて行う予定だ。

 MP630 のコピー機能には、いろいろなオプションコピーがある。

 私が一番有効に使っているのは、片面→両面 へのコピーだ。先に両面分の原稿を読み込んだあとに、まとめて両面印刷をしてくれる。

 本をコピーするときは上面を閉められなくなるため、周囲が真っ黒にコピーされるのを防ぐ機能 “枠消しコピー” がある。しかし使ってみると、我が家では A4 や B5 といった紙のサイズと同じサイズでしかコピーしないため、枠消しコピー機能は、我が家では必要ないことがわかった。さらに、この機能を使用すると、コピーにかかる時間が長くなるため、なおさら使わない。

 部分コピーも使ってみた。必要な部分のコピーしかしないため、インクの節約にはなる。しかし、紙の節約にはなりそうもない。コピーする部分を任意の位置に印刷できないため、紙の真ん中にコピーされてしまうのだ。そのため、印刷されてなかった部分に、別なコピーを行うことはほとんどできない。

 部分コピーを有効的に行おうと思うならば、パソコンを使い、スキャナでいったん読み取った原稿を、パソコン上で切り取ってから、用紙の上にきちんと並べ印刷したほうがよさそうだ。

 全体としては、MP630 は、使いやすく、満足度も高い。

 しかし、個々の機能を見ていくと、使いにくい部分がいくつかある。

  • 普通紙用トレイの設定

 我が家でよく使う普通紙の A4、B5 に対して、プリンター下部のトレイか背面のトレイかを指定できる設定がある。

 ところが、我が家では 「A4 → 下部トレイ」、「B5 → 背面トレイ」 としたいのに、MP630 にはそういう設定がないのだ。普通紙を 「下部」 とすると、A4 も B5 も下部となり、「背面」 とすると A4 も B5 も背面となる。コピーしたい紙サイズを変えるたびに、本体設定の普通紙給紙トレイの設定を変える必要があり、我が家にとっての MP630 の一番の不満点になっている。

  • 電源の自動オン・オフ

 iP7500 では、しばらく使っていないと自動で電源が切れて、印刷を始めると自動で電源がオンになった。

 MP630 には、この設定がない。電源をオフにするときは、プリンターについている電源ボタンを押して、手動で電源をオフにする必要がある。

 確かに、iP7500 でも印刷命令を受け取れるということは、完全に電源が落ちているわけではなく、待機状態になっているということだ。MP630 は、電源ボタンが点灯していても、液晶画面は消えるので、実質的に iP7500 も MP630 も同じなのかもしれない。それでも、明示的にしていできないのは、なんとなく居心地が悪い。

  • インクの単価

 インクタンク一つあたりの容量を自分で測ったわけではないが、タンクを並べてみると MP630 のインクタンクは、iP7500 のそれの高さが4分の3になっている。単純に考えれば、インクの量も4分の3になっているように思われる。

 一方価格は、アマゾンで比較すると、MP630 用の BCI-320/321 マルチパックが 3640円。iP7500 用の BCI-7e/9BK マルチパックが 4332円。比率にすると、0.84 になっている。

 0.75 倍になったものを 0.84 倍の価格で売るということは、実質的に値上げだ。

 iP7500 のときは、3年間でマルチパックを5箱買っている。インク代で約25,000円。それほど多くの印刷をするわけではないが、それでも小さい額ではない。これがさらに1割ほど増える計算になる。はっきりいって嬉しくない。

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 キヤノン製なので、インク詰まりは心配していない。コピーや印刷したい時にかすれて、印刷できるようになるまで小一時間かかる、というような心配をしなくていいのは、大切なことだ。その点だけでも、キヤノン製プリンターを選択する理由になる。

 残るは、耐久性だ。これまでの経験からすると、3~4年で故障すると予想される。

 しかし、エコの観点からすれば、もっと耐久性をあげるなり、修理をもっと安く簡単に行えるようにすべきだと思える。もっとも、今のプリンター業界の状況を見ると、それはかなり難しいだろう。残念ながら。

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2009/07/13

新しいプリンター (購入編)

 使っていたプリンターが使えなくなったことは、以前の記事で書いた通りである。

 プリンターがないと、特にカミさんが、いろいろ不便な思いをしているので、先週末にプリンターを購入した。

 前回プリンターを購入するときは、パソコンから印刷ができればよいと思っていたので、印刷のみの機種を購入した。

 ところがその後、子供の勉強の関係で、カミさんが頻繁にコピーをするようになった。そこで今回は、スキャナーがついてコピーもできる、いわゆる、複合型プリンターを買うことにした。

 まず候補に挙がったのは、それまで使っていたプリンターと同じメーカー キヤノンの PIXUS MP970 だ。MP970 の発売は2007年秋で、いわゆる 2008年モデル だ。あと2ヶ月もすれば2010年モデルが発表されることを考えれば、型落ちの型落ちだ。

 それでも MP970 を第1候補に挙げたのは、それまで使っていたプリンターと同じインクカートリッジが使えるからだ。予備として買っていたインクがまだ4色、約4000円分残っているため、それが使えたほうがお得だと考えたのだ。

 また、MP970 はプリンターとしても評価が高いため、型落ちの型落ちであっても性能的に問題ないと考えた。さらに、型落ちの型落ちであることから、かなり安価に買えることも期待していた。

 ところが、MP970 はどこにも売っていなかったのだ。

 ネット上を探しても、ほぼ完売状態だ。楽天内のショップで1店舗見つけたものの、とても安価とは言える価格ではなかった。MP970 の後継機種である型落ちの MP980 が、すでに楽天内の MP970 よりかなり安く売られている現状では、その店舗から MP970 を買うメリットはなかった。

 そこで、秋葉原になら何台かは残っているだろうと、楽観的な気持ちで秋葉原に出かけた。ところがなんと、秋葉原でも見つけることはできなかった。

 中古品を扱っている店も回ってみたのだが、中古の MP980 が大量に売られていたのに、中古の MP970 は一つもなかった。

 余談になるが、十数年ぶりに秋葉原駅前の ラジオ会館 に入った。以前ならば、パソコンのパーツや周辺機器を売っている店であふれかえっていたラジオ会館であったが、今回行ってみて、すべてキャラクター関係の店に埋め尽くされており、時間の非情さを思い知らされた。

 結局、MP970 はあきらめて、型落ちになる2009年モデルを買うことにした。幸いなことに、型落ちのプリンターが急激に安くなる時期だったため、私が予想していたよりは安く、新しいプリンターが買えそうだった。

 いろいろ悩んだ挙句、私が買ったのは “キヤノン PIXUS MP630” だ。

 MP630 を最終的に選んだのには、いくつか理由があった。

 エプソンではなく、今回もキヤノン製プリンターを選んだのは、3年で故障はしたものの キヤノン iP7500 の満足度が高かったからだ。写真画質は多少エプソンに劣っていたが、iP7500 は、一度も印刷ヘッドのインク詰まりを起こすこともなく、使い勝手はきわめて良好であった。

 インク数については、以前であれば、写真画質を考えてなるべくインク数の多いプリンターを選んだかもしれない。MP630 は 「シアン」、「マゼンダ」、「イエロー」、「ブラック」、「顔料ブラック」 の5色インクで、最も基本となるインクセットとなっている。それに対して、MP980 は 「グレイ」 が加わり6色インクセットになっている。

 以前の iP7500 は、基本の5色に加えて 「フォトシアン」 と 「フォトマゼンダ」 が入った7色インクセットだった。インクセットが多いということは、それだけインク代がかさむ。プリンターはインクが1色でもなくなれば印刷ができなくなるため、カラー印刷をしないからといって、カラーインクを空にしておくこともできない。そうすると、予備でそろえておくインクの数が増える分だけ、インク数が多いほどコストがかさんでくる。

 また、以前のインタビュー記事で、「インク1滴が非常に小さくなったため、3色カラーと5色カラーの差はほとんどなくなった」 とキヤノン技術者が言っていた。メーカー技術者の言うことなので、100%そのまま鵜呑みにはできないものの、とりあえずは信用することにしている。

 スキャナー部分も、CCD の MP980 にたいして、CIS の MP630 で差がつけられている。だが、紙への印字しか読み込まない我が家では、CIS で十分であると考えた。

 何より安くなったとはいえ、価格が1万円も違う。100万円の1万円ならたいした差ではないが、2万円と3万円の違いは大きい。LAN に直接接続できる MP980 は魅力的であったが、そのために1万円を多く払い、さらにインク代も高くつくほどのメリットが、私にはMP980 に感じられなかった。

 秋葉原まで電車賃をかけて行ったものの、プリンターそのもの価格は地元の量販店と変わらないこと確認して、結局は、地元の量販店で買って、持ち帰った。

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2009/07/02

iP7500、故障、そして分解へ・・・

 2006年11月に購入した Cannon PIXUS iP7500 がいきなり故障した。

 iP7500 の電源を入れてしばらくすると、電源ランプと給紙ランプが交互に点滅をし、パソコンには 「サービスエラー 6A00」 と表示される。

 すぐに 「サービスエラー 6A00」 をググってみると、

 『電源を入れなおすように表示されるが、ほとんどの場合はメーカー修理と思ったほうがよい。』

という情報があちこちで見つかった。

 その中に、

 『ヘッドクリーニング部分にインクが大量に付着したため、動きが阻害されている場合もエラー 6A00 が出る。この場合は、ヘッドクリーニング部分をきれいにしてやることで、エラーが出なくなる。』

という情報があった。

 修理に出さなければいけないような故障であれば、修理せずに新しいプリンターに買い換えるつもりなので、やって損はないと思い、分解掃除をすることにした。

 ところが、iP7500 の分解方法を解説した記事が、ググっても一つも見つからない。

 仕方がないから分解方法を自分で探すことにした。

 一般的に、外装を分解するために外さなければいけないネジ等には、こんな “⇒” 感じのマークがついている。さっそく iP7500 の外装を見回して見ると、背面に “▽” マークがついた細長い穴が2つ見つかった。マイナスドライバーを突っ込んで見ると、フックが外れて外装が上に浮き上がるのだが、上面の灰色の外装が邪魔をして、背面のフックを外しただけでは分解できそうにない。

 さらに細かく外装を見回すのだが、ネジ穴らしきものがない。底面のスポンジ状の足をはがしてみたが、そこにもネジ穴はなかった。

 Canon 製プリンターの別なモデルは、ネジなしでフックを外すだけで外装が分解できる、という情報があった。iP7500 もおそらくネジなしの構造だと考え、さらによく探す。

 10分ほど探し回っただろうか。とうとう外装分解の最初の取っ掛かりを見つけた。

 それは、インクホルダーカバーの付け根に隠れていた。

 2009063001(クリックで拡大)

 上の写真の赤い○の所だ。

 カバーを開けてのぞいて見ると “▽” マークがあるのがわかる。

 2009063002(クリックで拡大)

 ここにマイナスドライバーの先を突っ込んで、外側にこじ開けるようにすると、パカッと側面の灰色のカバーが外れる。

 左右両方のカバーを外すと、こんな感じになる。

 2009063003(クリックで拡大)

 この状態にしてから、あらためて背面のフック(下の写真の赤○の所)を外す。

 2009063004(クリックで拡大)

 赤○部分の拡大写真。

 2009063005 (クリックで拡大)

 フックを外して浮かせた状態。

 2009063006 (クリックで拡大)

 ここで、前面に戻る。

 前面左右のパネルが引っかかっているので、それぞれ外側に少しスライドさせて上蓋に引っ掛けている部分を外す。下の写真は向かって左側のパネルのもの。

 2009063007 (クリックで拡大)

 赤○の部分が外れるように左にスライドさせる。

 2009063008 (クリックで拡大)

 これでようやく上蓋が外せる状態になった。

 上蓋を外すときは、排出トレイやCD-R印刷用のトレイが引っかかりやすいので、手前に開いておくとよい。

 上蓋を外した状態。

 2009063009 (クリックで拡大)

 これでヘッドクリーニング部分を容易に掃除できる。

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 もっとも私の場合は、ヘッドクリーニング部分の稼動に問題はなく、印字ヘッドの位置検出部分に何らかのトラブルが生じたことがわかった。
○| ̄|_

 ので、近日中に新しいプリンターのレビュー記事を書くことになるだろう。

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2008/04/25

プリンタ・印刷関係近況

 プリンターの話。

 PM-900C が壊れて、Canon iP7500 を購入したいきさつの記事を読み返してみると、

「ということは、今年旧機種を買えば、来年に今年の新機種を買ってもほぼ同額の支出になるな?」

と考えていたことを思い出した。

 結局、2007年末はプリンターを買い換えることなく、今も iP7500 を使っている。

 なにより iP7500 は、印字ヘッドの目詰まりが起こらないのが気に入っている。PM-900C の時は、昨日正常に印刷できたと思っていたのに翌日は印字ヘッドが目詰まりを起こしている、といったことが日常茶飯事だった。iP7500 にしてからは、数日印刷しなくても印字ヘッドが目詰まりを起したことがない。

 ただ、一つ気にになることが出てきた。印刷結果に、印刷ヘッドの移動方向に印刷むらのような “スジ” が見られるようになった。

 このスジは、キヤノンのプリンターではよく見られる問題らしく、こちらではそのスジの問題でプリンターを買い換えている

 印字ヘッドの位置調整を何度か試してみたものの、変化は見られなかった。損耗、経年変化などにより、紙送りが少しおかしくなっているようにも見える。

 スジは、印刷位置によって出かたが違うため、今回は紙送り方向に印刷用紙の端から端まで印刷するようなサンプルを作った。インクを節約するために、印刷の幅は狭くしてある。

 Color_chart 今回の印字サンプル

 当初、スジは特定の色、主に青系の色、でのみ起こっていると思っていた。だが、印刷してみたわかったのは、すべての色で同じ位置に同じようにスジが発生していることが確認できた。青系では目立ちやすいために、青系のみで発生しているように見えたようだ。

 もしかしたら特定の色の印字ヘッドがいかれたのかとも考えたが、どうやらそれは違うらしい。やはり、紙送りの制御関係も問題の可能性が高い。

 まったく印刷できないわけでもないので、すぐに修理に出すつもりはないが、これ以上ひどくなるようなら、修理や買い替えも考えなければならなくなる。

 印刷時のソフトウェアやドライバの設定は、今でもちょくちょく調整している。

 今現在は、

  • 写真を調整する際は、用紙のプロファイルを含めた色管理設定で行う。
  • 写真を印刷する際は、用紙のプロファイルを外した色管理設定で行う。
    用紙プロファイルをオンにしたままだと、印刷時の色がおかしくなる時があるため。
  • ドライバの設定は、ドライバによる色補正+写真用モード で行っている。
    ドライバの ICM を使うと、おかしな色になる場合があるため。

といった手順・設定で印刷している。若干手間がかかるが、ディスプレイの見た目と印刷結果を近づけるためと割り切っている。

 インクの交換を記録してきたところ、我が家では、1色のインクを1年で3回交換している。その程度の使用頻度でも印字ヘッドが目詰まりを起さないようにエプソンも頑張って欲しいものだ。そうすれば、高品質印刷のエプソンプリンタに戻れるのだが。

 ふと、インク代を頭の中で計算してみた。今まで4回交換しているので、¥7,000 × 4= ¥28,000。うわ~、インク代にプリンタ本体の1.5倍のお金を使ってる。

 プリンタメーカーが本体の値段を抑えて、インクで利益を出そうとしている理由がわかった気がした。

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2007/11/28

需要があるのか疑問

 なにやら、KDDI が変なサービスを始めた。

au、携帯でデザインしたハガキを自宅でプリントできるサービス
 ケータイWatch [2007年11月26日]

 このサービスを使うユーザーのプロファイルを考えてみた。

  • 年賀ハガキを出す習慣がある
  • 手書きで一言添えたい
  • AU の WIN端末を使っている
  • エプソン製の複合プリンターをもっている
  • パソコンを持っていない

 対応しているエプソン プリンターは、メモリーからのダイレクトプリントが可能な機種ばかりだ。デジカメの写真を、パソコンを使わずに、プリンターで印刷しているユーザーを、ターゲットにしていると考えられる。

 ところで、すこし外に目を向ければ、コンビニや写真屋の店頭でデジタル画像を簡単に印刷できる。ということは、インク交換、インク詰まり、紙詰まり、などの維持コストをかけてまで、プリンターを所有しているということは、それなりの量と質の写真を印刷していると想定できる。

 こういったことを考えると、このサービスを希望するユーザー層は、ニッチであるとしか、私には思えない。

 まぁ、対応プリンターがエプソン製であることを考えると、エプソン側から働きかけたのだろうと、私は予想した。家庭でのプリンターの利用を、何でもいいから作り出そうと言う発想が見え隠れする。しかし、自社のプリンターを使わせることしか考えていないために、全体としてみると、ニーズが明後日の方向を向いてしまったのではないかと推察している。

 AU としては、ケータイだけで年賀状を出せるサービスをすでに始めているので、自宅でプリントサービスは、完全に新規のサービスというわけでもない。手書きのコメントをしたいユーザーに対応した、補完的なサービスとも言える。

 とはいえ、やはり私には、このサービスを使うユーザー層が思い当たらない。

 写真屋などに頼めば、きれいな年賀状ができる。パソコンをもっているのなら、年賀状印刷ソフトを使ったり、どこからか挿絵を持ってくれば、自分オリジナルの年賀状が印刷できる。ケータイしかもっていない若い世代であれば、年賀状を出す習慣がなくなりつつある。

 もちろん、世の中何がヒットするかわからない。私が気に入らなくても、世間的にヒットしているものはいくらでもある。

 それでも、もし私がこのサービスの担当責任者であったとしたら、迷わずストップをかけていたと思う。その昔、まだ会社で働いていた頃、私から見たらどう考えても売れるとは思えないアプリケーションを、必死に開発しようとしている部長がいた。運が悪いことに、私はその開発部隊に回されてしまった。仕方なく、製品の方向性を修正するよう訴えたが、結局聞き入れられなかった。私は半ばサボタージュするかたちで、他の部署に移動した。問題のアプリケーションが世に出たのは、私が会社を辞めてからだったが、風の噂で、目も当てられないほどの売り上げ数だったという話を聞いた。

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2007/10/01

色調整の難しさを改めて実感した

Image1  まずは、この絵を見て欲しい。結構有名な絵らしいが、私は最近まで知らなかった。クリックすると、オリジナルのページが見られる。

 そして、A のタイルと B のタイルの色を比較して欲しい。常識的な人ならば、A が暗いタイルに、B が明るいタイルに、見えるはずだ。

 ところが、この二つのタイルはまったく同じ色なのだ。

Image2  左がそれを確認するための絵だ。A のタイルも B のタイルも、縦に書き加えられた線とまったく同じ色であることが確認できるはずだ。

 私も上の絵を Paint Shop Pro で読み込み、二つのタイルの色の RGB をツールで確認したり、タイルの部分だけを抜き出して並べてみたりした。そして、二つのタイルの色がたしかに同じであることを、いくつかの手段で自分でも確認した。

 にもかかわらず、最初の絵を何度見ても、何時間見つめても、A と B を同じ色に見ることができない。

 目の錯覚というと、方向の違う矢印のついた日本の線の長さが違うように見えたり同じ大きさの円が違う大きさに見える図形は、そう思ってみると同じに見えたりする。

 色の錯覚も、規則ただしい図形にすると、がんばれば同じ色に見えないこともない。

 ところが、一番上の絵だけは、どんなに A と B を同じ色だと思い込もうとしても、脳が受け付けない。

 そして、写真などでよく目にする状況は、目の錯覚の例に出されるような単純な図形ではなく、一番上のような構図だ。

 以前から、モニター上の色とプリンターで印刷された色を、なるべく近づけようとがんばっている。しかし、それが自分で思っている以上に困難であることを改めて思い知らされた。画面上の白と紙の白の違い。隣り合っている色が影響しあって、同じ色が違って見える。逆に、違う色なのに、隣の色の影響で同じ色に見える。

 そこでふと思ったのだが。

 世の中には、絶対音感 をもった人たちが少なからずいる。同じように、“絶対色感” を持つ人はいるのだろうか?  絶対色感は、記憶色に頼らない色感。そう考えると、目が見え始めた赤ん坊は、絶対色感ですべてを見ているのか?  だとすれば、赤ん坊には世界がどのように見えるのだろうか?  なんとなく見てみたい気がする。

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2007/03/06

【お勧め記事】インクジェット・プリンター論

ITpro 最新テクノロジー
中島一浩の「インクジェット・プリンタ論」

 デジカメの写真をよく印刷する関係で、インクジェット・プリンタにはずいぶんとお世話になっている。最初に買ったインクジェット・プリンタは、キヤノンのモノクロプリンターだ。もう17年も前のことだ。それからずっとインクジェット・プリンタのお世話になっている。そのわりにインクジェット・プリンタについては、あまりよく知らなかったりする。

 先日偶然に、上記の記事を見つけた。前編が3回、後編が3回の計6回の短期連載記事である。そしてこの記事は、私にインクジェット・プリンタの基本的なことをいろいろと教えてくれた。たとえば、エプソンのプリンタのインクノズルが少なくて、キヤノンのプリンタが大量のインクノズルをもてる理由などである。

 ノズルのつまりがインクの乾燥ではなく、〝ノズル内の気泡の残留〟というのも私には 「へぇ~」 という内容であった。

それなりに染み込み性能の良い用紙を選べば,ことさらに最高解像度のモードを選択しなくても十分高画質になるということである。例えばキヤノン製品で言えば,「プロフェッショナルフォトペーパー」という写真光沢用紙を使うと,標準モードで印刷しても画質は最高画質モード(高解像度)とほとんど変わらない。

という説明も、私には新鮮だった。

淡色インクの導入は,粒状性の軽減に確かに効果があった。ただ最近では,淡色インクを使わなくてもざらつきをほとんど感じないまでになってきた。インク滴が2ピコリットル以下と小さくなってきたからだ。淡色インクを搭載した6色インクプリンタでないと写真はきれいにプリントできない,と思っている方は多いと思うが,是非店頭などで実際の印刷結果を見比べてみていただきたい。

 最近は6色インク、7色インクのプリンタが減っていると思ったら、こういうことらしい。この記事から2年半が経過している。今はさらに技術が進んでいると思われる。

染料に比べて褪色しにくいというのも重要な特徴である。顔料は色材分子の塊なので,塊の表面の色材分子が少しくらい破壊されてもその内部にはまだまだ色材分子が控えている。このため,染料に比べて全体が褪色するまで時間がかかる。

 少し前の流行であった〝顔料インク〟の特長についてもわかりやすく説明してくれている。

 インクジェット・プリンタを使っていて、その仕組みに興味がある、あるいは、もっときれいに印刷したい、と思う人ならば、一度読んでおいて損はない記事だと思う。

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2007/02/19

プリンター iP7500 画彩 光沢仕上げ はがき 編

 以前に数種類の光沢ハガキを比較するために、ずいぶんと光沢ハガキ用紙を買い込んだ。その後、年末年始にとった写真の印刷やら、性懲りもなく行う印刷テストやらで、そのときに買い込んだ光沢ハガキ用紙もさすがに底をついた。

 以前の結果を踏まえれば、エレコムの “キヤノン用光沢ハガキ” を購入するところなのだが、時間がなくてヨドバシカメラまで買いに行けない。仕方なく近くの家電量販店で、光沢ハガキ用紙を買うことにした。残念ながらその家電量販店では、エプソン、キヤノン、そしてフジフィルムの用紙しか置いていない。すでに実験しているキヤノンのフォト光沢ハガキを買う、という選択肢もあった。しかし、値段の安さ(120枚/950円)に引かれて、“画彩 光沢仕上げ はがき” を買ってしまった。(^^;)

 買ったからにはまずは出力テストである。今回は自作のテストパターンは使わずに、こちらの画像(HPインクジェットプリンタ  第2回 HP Photosmart 8753の経済性を検証する)を使わせてもらった。この電塾出力検査チャートには、単色のチャートだけではなく、花や野菜や風景が入っている。そして一番重要な人間の肌を検証することができる。私の場合、子供の写真を印刷することがほとんどなので、人の肌をきれいに忠実に再現できるということが重要となる。以前に自分が作ったカラーチャートでは、単色での色再現性しか見ることができない。それだと、チャート上では色再現性がよさそうに見えても、いざ実際の写真を印刷してみると、微妙に 「違うな~」 と思うことがよくある。

 まずは、用紙設定の比較をした。プリンタドライバーの用紙の種類を以下の設定でそれぞれ印刷してみた。

  • プロフォトペーパー
  • スーパーフォトペーパー
  • マットフォトペーパー
  • 光沢紙
  • 高品位専用紙
  • 普通紙

 印刷結果を見ると、“スーパーフォトペーパー” と “光沢紙” がよさそうである。“プロフォトペーパー” は解像度の点で優れていたが、色はかなり黄色がかっていた。“マットフォトペーパー”、“高品位専用紙”、“普通紙” は解像度が足りず、のっぺりした印刷結果となり、問題外であった。

 メーカーの推奨でもあるということで、画彩 光沢仕上げ はがき に対しては、“光沢紙” を使うことにした。

 色のマッチングについては、以前に苦労して見つけた “ICM を使った印刷” を継続して利用している。

 色の再現性を見ると、肌の色が黄色に傾いている。とはいえ、印刷後の写真だけを見せられれば、「こんなもんかな」 と思う程度である。極端におかしいわけではない。あちこちのサイトを調べてみると、もともと紙に黄色がかっているので、ある程度の黄色かぶりは仕方ないことらしい。しかし私には、黄色かぶりがどうしても気になった。

 そこで、プリンタドライバーのカラーバランスを調整することにした。黄色がかぶっているので、単純にイエローの濃度を下げることにした。調整の基準は人の肌の色である。カラーチャート内の黄色を比較しても、差はよくわからない。

 何回か下げ幅を変えて印刷した結果、“イエロー -15” で画面上の色にかなり近づいた。これ以上の微調整は、さまざまな写真を印刷してみないとわからないと思ったので、今回はこれで良しとした。
 

まとめ

 “フジフィルム 画彩 光沢仕上げ はがき” に対して、私の環境においては、

  • 用紙の種類:   光沢紙
  • 印刷品質:     品位 2、誤差拡散
  • カラーバランス: イエロー  -15
  • ICMを使用:   オン

とした。

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