カテゴリー「 ユーザビリティ」の74件の記事

2011/05/19

米パンをとりあえずレシピ通りに作ってみた

 予約していたこともあり、メガハウス社のメガトイ “米パン” は4月末に届いた。そして、届いたその日にさっそく ご飯パン を作ってみた。

 最初はやはり付属のレシピ通りに作ってみる。“米パン” は8歳からの子供を対象にしていることもあり、付属の取扱説明書 兼 レシピ集は、マンガ形式でわかりやすい。手順もステップごとにきちんと分かれており、計量カップなどのイラストも加わって、小学生中学年以上であれば十分に理解できると思われる作りは、好感が持てる。


 ちなみに、“米パン” セットには、本体のポットのほかに、

  • 計量カップ
  • 計量スプーン
  • スケッパー
  • のし棒
  • メロンパン型
  • まるぬきパーツ
  • シリコンハケ
  • マット (ガイド線付)

が付属している。この中で、私が使用しているのは、“のし棒” と “スケッパー” だけだ。

 デジタルスケールを使って正確に計量しているため、計量カップ と 計量スプーン は必要ない。

 シリコンハケは、1~2度使ったものの、使いにくかったため使わなくなった。家にあった料理用ハケを今は使っている。付属のシリコンハケは、ハケと名がついているものの、先端が山型になっている1枚の小さなシリコン板だ。溶き卵を塗るには、いささか使いにくい。調理用ハケを持っていなければ、100円ショップの調理用ハケを買ってくることをお勧めしたい。

 メロンパン型 と まるぬきパーツ は、キャラクターの形をしたパンを作ることがないのでつかわない。

 ガイド線付のマットは、パン生地を6等分するのに便利そうではあった。しかし、ラミネート加工のようなペラペラのマットでは、パン生地を成型していると動き回りそうだ。よって、付属のマットも一度も使っていない。


 取扱説明書のレシピに従ってパン生地を作っていくのだが、前に “米パン” なしでパン生地をこねた経験が生きた。

 まずレシピでは、「ご飯をポットで2分こねる」 とある。これは、一般的なパン生地のレシピにはないので、この通り行った。

 問題は、強力粉とその他の材料を混ぜて、パン生地にこねていく部分だ。

 レシピでは、「ご飯をこね終わったポットに、塩、強力粉、砂糖、ドライイースト、ぬるま湯、バター、とき卵、をすべて一度に投入する」 とある。しかし、オーブンレンジのレシピでは、「バター (などの油分) は強力粉がしっとりとまとまってから添加」 とある。私は、オーブンレンジのレシピに従って、バターを強力粉がまとまってから投入した。というのも、とあるサイトに 「油分を早めに入れると、ドライイーストの周りに油膜ができて、発酵がうまく進まない場合がある」 という情報を見ていたからだ。

 また、レシピでは、「ハンドルを左右に180回して、約3分でパン生地がまぜ終わる」 とある。しかし、手ごねを経験した私には、180回 3分 のこねでは、どうにも十分にこねられたようには見えなかった。オーブンレンジのレシピをはじめ、一般的なパン生地のレシピでは、「パン生地を指先で伸ばしていくと、指先が透けて見えるくらいに薄く伸びるまで、パン生地をこねる」 とある。その一般的なレシピの要求に近づくよう、結局15分ぐらい、ポットのハンドルを何度か左右に反転させながら、こね続けた。15分ぐらいこね続けると、手ごねほどではないが、それなりにパン生地が滑らかになってきて、薄く伸びるような気がしたので、それで良しとした。


 米パンのレシピでは、パン生地が薄く伸びることを確認する記述がないし、1次発酵後のフィンガーテスト (パン生地に指を突っ込んで発酵の具合を測る作業) の記述もない。

 だが、私はこれを、不親切とか不都合だとは思わなかった。

 このクッキングトイの主たる対象者は、小学生の女子だ。はっきり言って、大人ほどに集中力は続かない。集中力の続かない子供たちに、飽きる前にそれなりのものが出来上がるように、簡単であることを優先させたこれらのレシピは、私は正しいやり方だと思った。

 「自分で一からパンを作りたい」 と小学生が考えたとして、自分がパン屋さんで売られているものと同じ品質のものが作れるとは到底思わないだろう。多少ふくらみが悪くて、食感の悪いパンが出来上がったとしても、自分で一から作ったことで満足感は十分に得られると思う。むしろ、レシピが細かいことにこだわりすぎて、一番使ってほしい子供たちが途中で嫌になってしまうようでは、本末転倒になってしまう。


 多少手順を変更はしたものの、基本的には米パン付属のレシピに従って、パン生地をこね、発酵させて、焼いた。

 焼きあがったパンは、以前に手ごねで作ったパンよりも多少ふくらみが悪く、食感が固いかな? と感じた。それでも十分に 「おいしい」 と私は感じることができたし、家族の評価も十分合格点だった。


 その後も、週に4~5回、この米パンセットを使って “ご飯パン” を作り続けている。

 この頻度で作る続けられるのも、強力粉をこねる際に手がべとべとにならないという点が大きい。パン作りは時間がかかるため、ほかのことをやりながらの場合が多い。そんな時、手がパン生地でべとべとだと、手を洗ってきれいにするのがけっこうめんどくさい。その点、米パンポットを使えば、手がほとんどべとべとにならないため、気軽にパン生地を作ることができる。もちろん、出来上がったパンが十二分においしくて、家族にも好評であることが前提ある。

 作り続ける過程で、米パン付属のレシピを自分になりにアレンジしている。そんなアレンジの成功例や失敗例を交えて、現状の私のパン作りレシピを、次回は紹介したいと思う。

(つづく)

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2011/03/10

3DS = DSi + バーチャルボーイ + α

 今回の記事は、ニンテンドー3DS を一週間ほど使った時点での感想だ。

 なお、この時点で私は 3DS 専用のゲームを買っていない。ここまでの感想は、すべて 3DS に初めから内蔵されているミニゲームやツールを遊んでの感想だ。 


 本体の名前の由来にもなっている “裸眼による 3D 液晶表示” であるが、私はそれほどすごいとは感じなかった。たしかに 3D 表示をオンにすれば奥行きが感じられるし、飛び出して見える場合もある。

 だが、きれいに 3D 表示が見えるのはかなり限られた位置から見た場合のみであり、近づきすぎたり、斜めから覗き込んだり、本体を傾けたりすると、とたんに 3D 表示が破たんしてしまう。

 2D 表示でも解像度が高くなったせいか、立体感がかなり出ている。そのため、見やすさを優先して、私は 2D 表示にしている場合がほとんどだ。

 そもそも、私が理想と考えている 3D 表示は、単に奥行きが感じられたり飛び出して見えることではない。以前にも記事にしたことだが、見る位置を変えることで、見えてくるものが変わってくること、が 3D 表示の本質だと、私は思っている。

 つまり、図1 のように見ている状態から、

Image2
図1 画面の正面から見た場合

図2 のように見る位置を変えた時に、表示領域に映っているモノが違ってくることを、私は 3D 表示に期待している。

Image3
図2 期待される画面の端から見た場合

 ところが、現状の 3DS では、図3 のように見る位置を変えても、表示領域に映っているモノは何も変わらない。たとえ見た目に奥行き感があったたとしても、これでは 2D 表示と何ら変わらない。むしろダブって見えたりと、3D 表示のほうが劣化している。

Image4
図3 実際に 3DS で画面端から見た場合

 結局、3DS で別な角度で表示させようとすると、図4 のように 3DS 本体の向きを変えなければいけない。これでは頭からかぶって眼鏡のように装着する “ヘッドマウントディスプレイ” となんら変わらない。

Image5
図4 3DS で見え方を変える場合

 私がこの記事のタイトルで、“バーチャルボーイ” を持ち出したのはそういう意味を込めている。

 もっとも、図4 のように 3DS 本体の向きを変えると見えているモノも変わってくるというのは、3DS にジャイロセンサーが組み込まれているおかげだ。これはバーチャルボーイにも DSi にもなかったモノだから、その点は 3D 表示をするうえで大きな前進だと思っている。


 ところで、完成度に難があったと評価されたため、ヒットしなかった DSi ウェアの 『立体かくし絵 アッタコレダ』。私自身も購入して遊んだわけではないものの、方向性としては正しいと思っている。

 これが 3DS 用に書き直されて、ジャイロセンサーも併用して完成度を高めれば、いろいろなゲームに応用でできそうに思える。もし、顔認識の精度が上げられないのであれば、マーカー付きのカチューシャを同梱してもよいのではないかと思っている。あるいは、メガネのフレーム取り付けられるマーカーでもよい。そうやって、顔の位置や向きを高い精度で捕捉できるようになれば、1人称のシューティングゲームで、顔を動かして弾をよけたり、物陰に隠れたりもできる。

 ただ、3D 表示は見る位置を固定しなければならないため、顔を動かしてのゲームは 2D 表示限定になってしまう。3DS の売りである 3D 表示をわざと殺さなくてはならなくなるため、任天堂がそのようなゲームはおそらく出さないだろう。


 そうやって考えていくと、“3DS” と命名して 3D 表示を前面に押し出す、あらゆる広告で 3D 表示を最大の売りにしている、にもかかわらず、任天堂は、実は、「“裸眼 3D 表示液晶画面” が 3DS の最大の売り」 とは内心では思っていないように私には思えて仕方がない。   

 そもそも、本当に 3D 表示が 3DS の本質なのであれば、3D 表示をオフにするスイッチはつけなかったと思う。逆に言えば、3D 表示をオフにして 2D 表示にしても、3DS の価値が損なわれないと任天堂は考えている、と私には思えてしまう。

 では、3DS の本質なにか?

 私個人として、“ジャイロセンサー” と “すれ違い通信”、そして “標準装備された Mii ” だと思っている。実際、それらからうける恩恵はとても大きいと、私なんかはすでに感じている。

 それでも、一般大衆にアピールするのに一番インパクトがあるのは、やはり “裸眼 3D 表示” だ。体験した人が、一目で従来の DSi から進化したことがわかるからだ。

 結局、一般大衆にわかりやすい 3D 表示をきっかけにユーザーを取り込んで、ジャイロセンサーやすれ違い通信の楽しさを徐々に理解してもらおうという戦略なのだろうと、私は勝手に想像している。

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2011/03/03

私が 3DS を買った理由(わけ)

 “ニンテンドー 3DS” を買ってしまった。

 1月20日の予約開始の時は、アマゾンでもヨドバシでもソフマップでも予約ができず、かといって店頭まで行くにはすでに時間がたちすぎていたので、2月26日の発売開始と同時に 3DS を買うことはあきらめていた。

 しかし、2月26日に発売された後、あちこちの情報を見聞きすると、どうやら 3DS は比較的出回っているようだ。「予約なしでも並ばずに買えた」 という発言が目についた。

 それならばと思い、3月1日に最寄りのヨドバシカメラに行くと、普通に黒の 3DS が買えた。あまりのあっけなさに、「あの1月20日の苦労はなんだったんだろう」 と思ってしまった。


 さて、過去に私がゲーム機本体を買うときは、必ず遊びたいゲームをするためであった。 

  • ファミコン: スーパーマリオ、ゼルダの伝説
  • スーパーファミコン: スーパーマリオ、ゼルダの伝説、ドラゴンクエスト
  • メガドライブ: ファンタシースター
  • ゲームボーイカラー: ゼルダの伝説、風来のシレン
  • プレイステーション2: ドラゴンクエスト
  • ゲームキューブ: ゼルダの伝説

などなど。

 Nintendo64 の時は、ゼルダの伝説 を遊ぶために、ゲームカセットだけ自分で買い、Nintendo64 本体は友人に借りた。ゼルダの伝説を遊び終えると、Nintendo64 本体を返す時にレンタル料としてゼルダの伝説のゲームカセットを友人にあげたのだった。

 Wii を買うつもりはなかったのだが、子供が懸賞で当てた

 ニンテンドー DS は、子供が欲しがったのだが私は遊びたいソフトがその時はなかったので、DS 本体を買うつもりはなかった。結局、子供が自分のお年玉を使って DS 本体を買っている。DS 用のドラゴンクエストが出た時は、子供の DS を借りて遊んだ。

 こういった感じで、新しいゲーム機が発売されたからという理由で、ゲーム機本体を買うことはなかった。


 その私がなぜ発売前に予約をしてまで 3DS を買おうと思ったのか。強く遊びたいと思うゲームがあるわけではなかった。   

 3DS がとにかく早く欲しかった理由、それはひとえに 3DS が実現している 3D 空間を体験してみたかった。それに尽きる。

 映画 『アバター』 に始まる昨年の 3D 映像ブームによって、多数の 3D 対応テレビが発売された。しかしそこに映し出される 3D 映像を、エラそうな言い方になってしまうが、私は 3D 体験とは思っていない。確かに立体的に見える。でも、見る位置を変えることで、手前のモノに隠れている後ろのモノが見えるようになるわけではない。

 たとえ見え方は平面であったとしても、自分の動きによって見え方が変わってくるこういうやり方のほうが、よっぽど 3D を体感させてくれる。そして、こちらの方こそが本当の 3D 体験だと、私は信じている。

 そして 3DS だ。

 頭や体を動かすことで自由に “あっちの世界” を見まわったり移動できたりする世界を体感したかったのだ。椅子にじっと座って体を動かさないで見る立体映像ではなく。

 3DS ではそれがまさに体感できると感じたから、とにかく早く 3DS を手に入れたかったのだ。なにしろ、3DS 本体には 3D 空間を体験できる簡易ゲームが初めから含まれている。別途ゲームを購入しなくても、ホロデッキの試作の実験のシミュレーションぐらいの経験ができることを期待した。


 そんなわけで、3DS 本体のみを購入して、いろいろ試しているところだ。

 次回は、3DS についての感想みたいなものを書こうと思っている。

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2010/08/09

あれ? これって結局 Windows 3.x と同じ?

 Windows7 を使い始めてひと月あまり。基本的な使い方にも慣れ、自分が使いやすくなるためのカスタマイズも落ち着いた。

 

 以前の記事ですでに書いたように、よく使うプログラムやドキュメント、Web サイトのショートカットを一つのフォルダーに集めている。そのショートカット集フォルダーは [ナビゲーション ウィンドウ] の [お気に入り] へ登録しておき、1クリックでアクセスできるようにしている。

 そうやって日常的に Windows7 を使っていて、ある日ふと気が付いた。

    「あれ? これって結局 Windows 3.x のプログラムマネージャーと同じ使い方じゃね?」

 

 いまとなっては Windows 3.x を使ったことのない人も多いのではなかろうか。Windows 3.x の 「プログラム マネージャー」 を一言でいえば、システムのデスクトップで、ショートカットのみを扱うプログラムだ。ドキュメントを含めたファイルの実体を操作する時は、別途 「ファイルマネージャー」 というプログラムを起動させる必要があった。

 このプログラムマネージャーは、「使いにくい」 とさんざん言われた。その理由は、プログラム マネージャー外のシステムのデスクトップにはショートカットが置けず、プログラムマネージャー内でも、最上位には、ショートカットを配置できなかったことだ。ショートカットを配置するには、必ずプログラムマネージャー内にグループ(フォルダーのようなもの)を作って、その中にショートカットを配置しなければならなかった。

 そのほかにも、プログラムマネージャーでは、ファイルの実体を操作できなかったため、「Macintosh と異なり、プログラムマネージャーとファイルマネージャーにわかれているのが使いづらい。」 というようなことも言われたものだった。

 そして Windows 95 になって、プログラムマネージャーがなくなり、デスクトップを含めた全体で、ファイルもショートカットも同等に扱えるようになり、「使いやすくなった」 と好意的に受け入れられた。

 

 Windows 3.x でのプログラムマネージャーの役割は、Windows 95 以降、スタートメニューが担うことになった。

 スタートメニューは登録されたプログラムだけを表示する。ただ、よく使うプログラムがスタートメニューに表示されるようになったのは Windows Xp 以降である。Windows 95 以降、Windows Xp より前の Windows では、よく使うプログラムのショートカットをデスクトップ上に並べて使うケースが多かったのではなかろうか。

 私の場合は Windows Xp でも、位置がころころ変わるスタートメニューのよく使うプログラムの一覧になじめず、デスクトップ上にショートカットを配置して使っていた。

 

 それが Windows7 においては、デスクトップではなく、特定のフォルダーにショートカットを置くようになった。そして、いずれかのエクスプローラー上でナビゲーション ウィンドウ内のショートカット集フォルダーをクリックすることで、自分にとっては使いやすく並べられたショートカットの一覧が表示されるのだ。

 Windows システムのデスクトップではなく、デスクトップ上に開いた一つのウインドウ内からショートカットを使ってプログラムを実行する。これはなんのことはない、Windows 3.x と同じ使い方ではないか。

 世間的にさんざん酷評された Windows 3.x のプログラムマネージャーとファイルマネージャーというシステムは、実は私はそれほど嫌いではなかった。私自身は、使いにくいとも、わかりにくいとも思ったことはなかった。

 もちろん Windows 3.x と Windows 7 では、見た目のカッコよさが全然違うし、細かい使い勝手は Windows7 が圧倒的に勝っている。

 それでも、システムを起動して、プログラムを実行する、という一番の基本的な部分は、Windows 3.x の頃から何も変わっていない。

 別な見方をすれば、私自身が 『ドキュメント指向』 や 『ソリューション指向』 になじめなかったためともいえる。私の使い方は、相変わらず 『プログラム指向』、つまり、自分のやりたいことをやってくれるプログラムを自分で指定して、プログラムを直接指定、実行するやり方だ。だから、既存のドキュメントを開くときも、ドキュメントを探してドキュメント ファイルを開くのではなく、私の場合は、プログラムを起動してから、プログラムから既存のファイルを読み込む。

 結局、最初に体に染みついたモノは、道具や環境が変わったとしても、なかなか変えられるものじゃない、というだけの話なのかもしれない。

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2010/08/06

標準で非アクティブ ウィンドウの半透明をサポートしてくれないかなー

 Windows7 を使っていて何気に気に入っているのは、ウィンドウ タイトル や タスクバー、スタートメニュー が半透明で表示されるところだ。

 実用性が高いとは思っていない。ただ、高性能 CPU と 高性能ビデオカード のおかげで、Windows Aero が全然負担になっていないので、Windows Xp よりも目新しさを感じさせてくれる 『半透明』 効果が、今は心地よい。

 

 そんなことを思っていたある日、ふと思いついた。

    「半透明機能を使って、非アクティブ ウィンドウを表示させたら、操作ミスを減らせるんじゃないのか」

と。

 というのも、一番手前にあるのに、ウィンドウが非アクティブになっている状況に、私はよく遭遇するのだ。

 私は “reSizer” というツールを利用しており、キーボードでウィンドウを移動させたり、ウィンドウ サイズを微調整したりしている。その reSizer は 「Ctrl + Numpad .」 でウィンドウを最小化できる機能も持っている。ただし、これで最小化すると、アクティブなままウインドウが最小化するため、目の前に見えるウィンドウは実は非アクティブのまま、という状況が発生する。

 非アクティブなウィンドウなのだが、最前面に見えるため、ついそのウィンドウに対して操作しようとしてしまう。だがもちろん非アクティブなので、いくらキーボードをたたいても、文字が入ることはない。

 何度同じ間違いを繰り返しても、また次に同じ間違いをしてしまう。それはひとえに、アクティブなウィンドウと非アクティブなウィンドウにほとんど差がないからだ。一番大きく違うのは、タイトルバーの色なのだが、Windows7 になってから、アクティブと非アクティブのタイトルバーの差がわかりにくくなった。

 そこで、非アクティブなウィンドウを半透明にすれば、一目でアクティブなウィンドウとの違いが分かり、非アクティブなウィンドウに対して一生懸命操作しようとする間違いが減らせるんじゃないかと思ったのだ。

 

 そこで探してみると、目的のツールは簡単に見つかった。

 それは “TransOther” というツールだ。この TransOther というツールは、単体で起動して、常駐させておくだけの小さなプログラムだ。しかも、オプションは透過率のみで、その透過率も INI ファイルで設定するという割り切り方をしている。私はこういう割り切り方が好きだ。

 ただ、割り切って作ってあるため、不都合な部分も結構ある。

  • タスクバー左のウィンドウボタン上の透明なウィンドウが表示されてしまい、「スタート」 という文字が見えてしまう。
  • デスクトップガジェットに濃い黒枠が付くことがある。
  • 見やすくするため不透明にしているタスクバーまで半透明にされてしまう。

などなど、使用するうえでは大きな問題にならないものの、見た目が美しくなくなってしまう。

 美しくはないものの、非アクティブ ウィンドウを半透明にする効果は絶大だ。このツールを使うようになってから、非アクティブ ウィンドウに対してキーボード操作をすることが全くなくなった。いちいちタイトルバーやタスクバーで確認しなくても、操作しようとするところ見るだけで、アクティブになっているかいないかが一目瞭然なので、当たり前なのだが。当たり前なのだが、心地よい。

 

 この程度の機能であれば、システムの基本設定として簡単に組み込めそうなのだから、純粋に非アクティブ ウィンドウだけを半透明にするカスタマイズ オプションがあってもよかったのに、と思っている。

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2010/07/28

Windows 7 で使い方が変わった (その2)

 Windows XP から Windows 7 になってから使い方を大きく変えたもう一つは、「デスクトップ」 だ。これには、Windows XP での 「タスクパネル」 と Windows 7 の 「ナビゲーション ウィンドウ」 が大きくかかわっている。

 

 Windows XP でフォルダーの左端に 「タスクパネル」 と呼ばれる、「選択したフォルダやファイルの種類に応じて、実行する可能性のあるタスクを表示してくれる」 ペインが表示される。

 Windows XP の開発者は、ユーザーがやりたい操作がよりわかりやすく、より簡単に行えるように作ったものなのだろうが、いかんせん私にとってはごくわずかに使えそうな項目もあるものの、大部分は常時表示される必要のない項目ばかりだった。必要のないものばかりならば、広い面積を使って表示するのは表示の邪魔であり、また表示するための処理も余計にかかるため CPU の邪魔にもなる。

 ということで、Windows XP のタスクパネルを私は使うことはなかった。そしてタスクパネルには、真っ先に消し去る機能という印象しか持っていない。

 

 タスクパネルと話は変わり、Windows 95 から採用されている 「デスクトップ」 についてだ。デスクトップ は極めて使い勝手の良い機能だ。

 デスクトップは常に表示されている。最前面ではないものの、クイック起動バー や Windows キー+D で簡単に全画面表示ができる。そのため、多くの人がそうやっていたように、私もよく使うプログラムのショートカットやよく使うサイトのショートカット、今編集中のドキュメントなどを置いていた。

 ただ、デスクトップに多数のアイコンを配置すると、再描画で多くの処理を必要とするため、処理速度の快適さでいうと、デスクトップには何も置かないのがよい。

 そうはいっても、やはりデスクトップに配置する利便性のほうが勝り、私も数十個のアイコンを常にデスクトップに配置していた。

 

 またまた話は変わり、Windows 7 は新しく買ったパソコンで使っており、新しく買ったパソコンのシステムディスクは SSD にした。SSD は書き換え可能回数がハードディスクほど多くなく、書き換えを行うと読み書きの性能が低下するケースもあるので、できるだけ書き込みを行わないほうが、本来の性能を長く使えると言われている。

 それなのに、SSD 内に実体があるデスクトップ上で、頻繁にショートカットを作ったり消したり、デスクトップ上のドキュメントを変更したのでは、SSD を頻繁に書き換えることになる。

 そこで、Windows 7 ではデスクトップにショートカットやドキュメントを置かないことにした。デスクトップには置かず、ハードディスク内に専用フォルダーを作って、そこにショートカットや作成中のドキュメントを置くことにした。これなら、デスクトップはすっきりするし、SSD に頻繁な書き換えもなくなる。

 プログラムやサイトのショートカットがなくなると、残された マイコンピュータ や ドキュメント、ごみ箱 ばかりがぽつんと残ってしまう。それならばいっそのことデスクトップのアイコンは全部消してしまえと、ごみ箱に至るまですべてのアイコンを非表示にした。

 

 デスクトップがすっきりしたのはよいが、問題となるのが頻繁に使うプログラムやフォルダーのショートカットへのアクセスだ。いちいち、スタートメニューからマイコンピュータを呼び出して、ハードディスクから階層を一つずつ降りて行ったのではめんどくさくて仕方がない。

 実は、デスクトップからショートカットを一掃する気になったのは、Windows 7 の 「ナビゲーション ウィンドウ」 の有用性に気が付いたからだ。

 ナビゲーションウィンドウは Windows XP におけるフォルダー構造がツリー構造で表示される 「フォルダビュー」 の発展形といえる。しかし、その使い勝手は、発展形の枠を超えて、もはや別物と言ってよいよほどの進化を遂げたように、私には思えた。

 まず、お気に入りのショートカットがトップに表示される。お気に入り=使用頻度が高いフォルダーなのだから、トップに配置されていて正解である。このお気に入りにフォルダーのショートカットを配置することで、デスクトップにフォルダーのショートカットを配置する必要が全くなくなった。フォルダーはたいてい一つは開かれているし、仮に開かれていなかったとしても、タスクバーのエクスプローラーアイコンや Windows キー+E を使ってすぐに呼び出すことができる。

 ライブラリーも使い方を覚えるとなかなかに味がある。昔からのしがらみというか、パソコンを入れ替える度に、古いパソコンで使っていたドキュメントやツール類を別にまとめて、新しく作ったドキュメントや新しくダウンロードしたツールは新規のフォルダーにまとめてきた。すると、同じような内容のフォルダーが複数できてしまう。もちろん、同じような性質のフォルダーはひとつにまとめればよいのであるが、場所をなんとなく体が覚えてしまっているため、今一つ一つにまとめる気が起らないのだ。

 そんな私のような使い方でも、ライブラリーを使えば、似たような性質のフォルダーをひとまとめに扱えて、かつ実態は別々のままにしておける。なんとも素晴らしい。

 ナビゲーション ウィンドウの一番下には、従来型のフォルダーの構造をツリーで表示するパートもある。それすらも、従来のように強制的にフォルダーの表示が同期されるのではなく、中身が表示されているフォルダーとは無関係にツリー構造は折りたたまれたままになっている。ツリー構造が中身の表示と同期するのは、便利なように見えて、階層が深くなるとやたらと長いツリー構造となってしまうため、かえって役に立たないことのほうが多い。

 

 いずれにしろ、ナビゲーション ウィンドウ があるおかげで、デスクトップに配置していたショートカットたちは、デスクトップ以外に格納された。

 今や私のデスクトップに表示されているのは、デスクトップ ガジェットだけとなった。

 ちなみに、Windows XP で私はこれっぽっちも使わなかったタスクパネルは 「ツールバー」 となり、邪魔者の汚名を返上して、邪魔にならずに 「新しいフォルダーの作成」 といった有用な機能を提供してくれるようになった。同様にタスクパネルにあったものの、下のほうに隠されて気づかれることの少なかった詳細表示も、フォルダーウィンドウ下部の 「詳細ウィンドウ」 としてちゃんと見てもらいえる位置に居場所を確保していた。

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2010/07/26

Windows 7 で使い方が変わった (その1)

 使い始めはあまりにもそれまで使っていた Windows XP と違いすぎて、どこに何があるかわからず、かなり苦労しっぱなしの Windows 7 だった。

 それでも1週間も使い続ければ、「どこに何があるのか」、「どれをどう使うか」 がだんだんわかってくる。すると、Windows XP とは違う使い方をしたほうが使いやすいことに気が付いた。

 

 まず変えたのは、『クリック方法』 だ。

 Macintosh に始まり、Windows 3.0、3.1 を経て、Windows XP に至るまで、アイテムは

    「クリックで選択、ダブルクリックで開く」

という使い方を続けてきた。

 Windows 95 からすでに 「ポイントで選択、クリックで開く」 という使い方は実装されていた。Windows 95 の時代にはすでに Web ページとハイパーリンクが一般的になる兆しを見せており、クリックでリンクを開くハイパーリンクのインタフェースを、Windows 95 ではデスクトップにも取り入れようとしていたのだろう。

 私も Windows 95 で 「クリックで開く」 をしばらく試していた時期があった。しかし、Windows 95 の見せ方に問題があったため、どうしても 「クリックで選択」 したくなり、誤操作を連発させた。

 その Windows 95 の見せ方の問題については、当時の上司と議論したことをよく覚えている。私が考える Windows 95 における 「クリックで開く」 インタフェースの問題点は、

    「ポイントしてもアイコンに変化がない」

ということだった。アイコンをポイントして1秒待てば、アイコンが選択状態になるのは頭では分かっていた。しかし、ポイントしても変化を示さないアイコンを見て、体がアイコンを選択しようとしてクリックしてしまうのだ。クリックすれば当然アイコンを開いて(実行して)しまうため、立ち上がったプログラムを終了させる時間と手間が生じてしまう。

 Windows 7 になって、真っ先に気が付いたのは、この 「ポイントするとアイコンが変化する」 点だ。具体的には、ポイントした瞬間にアイコンがボタンのように浮き上がって見える。ボタンのように見えれば、クリックするだけで何かしらを実行してしまう気持ちになるため、選択しようとしてクリックすることを防げる。これはまさに Windows 95 の時に、私が上司に話していたアイデアであり、私のアイデアが的外れではなかったということが確認できた。だからどうなるわけではなく、一人でニヤニヤするだけの話なのだが。

 よって、現状、Windows 7 を 「ポイントで選択、クリックで開く」 で使っている。もちろん誤操作はしない。

 なにしろ、1日の作業の多くをブラウザーで行っているため、クリックで開く にすっかり体が慣れてしまっている。Windows のスタートメニューからのプログラムの実行もクリックだし、プログラム内のメニューの実行もクリックだ。Windows 上での操作でダブルクリックはすでに少数派であるように感じられる。

 さらに、歳のせいかダブルクリックがおっくうになってきた。なので、Windows XP の時も、クリックで選択した後に、Enter キーでアイコンを開く 操作が多くなっていた。

 

 デスクトップやフォルダーでの 「ポイントで選択、クリックで開く」 への切り替えにともなって、しかしやはり使いにくいと感じる部分も出てくる。それが、

    「ポイントで選択」

の部分だ。ポイントで選択 だと、マウスポインタの位置が重要となる。しかし、作業中に邪魔にならないよう、ポインタを無造作に移動させることは日常的に行う。すると、ポイントしてせっかく選択したファイルなどのアイテムが、無造作に移動させたポインタのせいで、選択が解除されてしまうことが頻発してしまうのだ。

 この 「ポイントで選択」 の使いにくさに対しても、Windows 7 はちゃんと解決策を準備してくれていた。フォルダーの詳細設定に、

    「チェックボックスを使用して項目を選択する」

オプションが用意してある。このオプションをオンにすると、ファイルやフォルダーの項目の左端やアイコンの左上に選択のためのチェックボックスが表示される。チェックボックスをオンにすれば当然選択されるし、キーボードで選択すれば自動的にチェックボックスがオンになる。

 この機能を使うことで、

    「クリックで選択、クリックで開く」

というちょっと目には矛盾する操作方法が実現されている。これは私には目からうろこの機能だった。

 この 「チェックボックスで選択」 機能は、キーボードと併用しなくても簡単に複数の選択がやりやすいという利点もある。

 その反面、以前のように別なアイテムを選択すれば、前のアイテムの選択が自動的に解除されることがないため、選択を解除するためにもチェックボックスをクリックしなければならないのは、めんどくさい点である。そんな時は、無理にマウスを使わずに、キーボードで選択アイテムの変更をすれば、自動的に最後のアイテムのみ選択される状態になる。簡単な工夫で解決できる問題なので、私は気にしていない。

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2010/07/14

Windows 7、めんどくせー (ノД`)

 新しいパソコンの電源が入り、Windows 7 が無事に起動した。最初のアカウント作りもとどこおりなく終わり、Windows 7 のデスクトップが表示された。

 最初に Windows 7 のデスクトップを見た印象は、

    「タスクバーのアイコン、でかっ」

だった。なんだか、Windows 95 を解像度800×600で使っていた頃を思い起こさせた。

 まあ、見た目の設定はそのうちおいおいカスタマイズするとして、まず必要なのは 『設定の移行』 だ。以前に Windows Xp 同士での設定の移行を行っている。Windows 7 でも 『Windows 転送ツール』 が準備されているを知っていたため、心配はしていなかった。

 ところが問題はその前にあった。Windows 7 の新しいパソコンと、Windows Xp の古いパソコンがネットワークで相互につながらないのだ。

 私の古い Windows Xp パソコンとカミさんの Windows Xp パソコンは、お互いにつながり、相互に読み書きできるため、問題が新しい Windows 7 の設定にあることは明らかだった。

 1時間ぐらいだろうか。自分でもあれこれ試してだめで、あちこち調べていた時、ある情報ページを読んでいて気が付いた。その情報ページは

今から備えるWindows 7
6 家庭向けネットワーク構築が簡単に? 「ホームグループ」の正体

だ。その中の、

前述のようにネットワークの場所が「社内ネットワーク」を選択しているケースでは、従来の共有手順を使う必要があります。

という部分だ。

 「ん? 『社内ネットワーク』? 社内・・・、社内・・・、働く・・・、ワーク・・・」

 「はっ

 そうだったのだ。実は Windows Xp が属していたのは “ワーク” グループ。他方、Windows 7 で一生懸命設定していたのが “ホーム” グループ だったのだ。Windows 7 でしか使えない ホームグループ をいくら試そうとも、Windows Xp パソコンから Windows 7 パソコンが見えるわけがなかったのだ。

 結局、Windows 7 パソコンのネットワーク設定を、“ホームネットワーク” から “社内ネットワーク” に変えるだけで、あっさりと Windows 7 パソコンと Windows Xp パソコンの相互接続が完了した。

 

 それにしても、家で使っているにもかかわらず、“社内ネットワーク” 設定で使わなければならないというのは、なんとも居心地の悪い使われ方ではないか。

 そもそも、Windows Xp のネットワークを設定する際、『新しい接続ウィザード』 で選択したのが、『ホーム ネットワークや小規模オフィスのネットワークをセットアップする』 というオプションだ。つまり私は “ホーム ネットワーク” をセットアップしたのだ。

 そんなことを覚えていれば、Windows 7 での設定でも “ホーム ネットワーク” オプションを選ぶのは、当然の結果といえる。ところが、Windows 7 で “ホーム ネットワーク” オプションを選ぶと、グループが “ホームグループ” となり、Windows Xp の “ワークグループ” と互換性がなくなってしまう。結局これが私にとって Microsoft が仕掛けた孔明の罠になってしまった。

 結果、Windows 7 と Windows Xp 共に 『ホーム ネットワーク』 を選んで設定しているのに、お互いにわかり合えない、という状況に陥ってしまっていた。

 同じ用語を同じカテゴリの全く違うモノに使う。ユーザビリティから見れば、最悪の使い方と言えよう。

 

 Windows 7 を “社内ネットワーク” の設定にした後は、古い Windows Xp パソコンとも何の問題もなくファイルのやり取りができるようになった。

 Windows 7 で 『Windows 転送ツール』 を実行すると、Windows Xp 用の Windows 転送ツールを Windows Xp パソコンにコピーしてくれる。以前に行った Windows Xp 同士の転送では、ツールのコピーや持ち運びを自分自身でやらなければならなかったことを考えれば、ずいぶん使いやすくなった。

 Windows Xp パソコンでも Windows 転送ツールを使い、無事に 「設定」 や 「保存してあるドキュメント」、 「連絡先」、「過去のメール」 を、新しい Windows 7 パソコンに移し替えることができた。

 ここまでできれば、新しいパソコンをメインで使って、ファイルの更新や、メールのやり取りができる。

 ここまでくるのに、なんだかんだで半日かかってしまった。

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2010/07/09

Comfort Curve Keyboard 2000 を使ってみて

 前回書きそびれてしまったが、実は Microsoft Comfort Curve Keyboard 2000 を買う際には、別ないくつかのキーボードも購入対象にしていた。

 ロジクール クラシックキーボード 200 も購入対象の一つだった。あちこちの情報を読んでみると、安価な割に品質が良く、使いやすい、という意見が多かったキーボードだ。店頭で見て触ってみると、今まで使ってきた Microsoft Basic Keyboard とほぼ同じキーボード配列で、全く違和感なく使えそうだった。しかし逆に言えば、ネタとしては面白味が全然ないということでもある。

 また、エルゴノミックでもなんでもなく、ただ単に話題になっているというだけで、Microsoft SideWinder X4 Keyboard も購入対象にしていた。ゲーム用に作られているなら、「耐久性はあるのかな」 という期待もあった。だが、この SideWinder X4 Keyboard を触っていると、ひどく違和感があることに気が付いた。それは “変換” キーの位置だった。

 私は、日本語入力中でも常に空白を入れられるように、IME のキー定義を変更している。具体的には、スペースキーから変換機能を外して、常に 半角空白 が入力できるようにしている。そのため、日本語の変換には “変換” を使う。

 SideWinder X4 Keyboard は、いわゆる英語キーボードのようにスペースキーが長い。長いスペースキーの両端に小さな 変換キー と 無変換キー がある。いにしえの NEC PC-9801 シリーズのキーボードを思わせるつくりになっている。そのため、ホームポジションから 変換キー を押そうとすると、右手親指をかなり内側に折り曲げなければならず、私には残念ながら使いやすいとは言えない。

 いまさらながらに 変換キー の位置の重要性に気が付き、店頭に並んでいる日本語キーボードを片っ端から眺めてみた。すると、意外なほど 変換キー の位置に違いがあることに、改めて気が付いた。

 私が今回買った Comfort Curve Keyboard 2000 の場合、変換キーが N キー と M キー の間にある。手をホームポジションに置くと、変換キー がちょうど右手親指の下に位置して使いやすい。

 今まで使ってきた Basic Keyboard の場合は、変換キー が M キー 位置にあり、右手親指をわずかに内側に折り曲げて 変換キー を打っていた。しかし、これまでそれほど違和感を感じていなかったことから、その程度は私にとっての許容範囲なのだろう。

 Comfort Curve Keyboard 2000 と同じように、変換キー が N キー にまでかかっているキーボードがあるかと思えば、SideWinder X4 Keyboard と同じように、変換キー や 無変換キー、ひらがなキー といった日本語特有のキーは不必要、と言わんばかりに、申し訳程度の小さなキーが付けられているキーボードもあった。

 それぞれのキーボードの設計者の好みのようなものが見える気がした。ちなみに先ほどの ロジクール クラシックキーボード 200 は、変換キー が N キー にかかっており、私には使いやすいタイプのキーボードになっている。

 

 肝心の Comfort Curve Keyboard 2000 の使用感について。

 使い始めてまず感じたのは、

    「メインキーの両端のキーが遠い」

ということだ。Comfort Curve Keyboard 2000 と Basic Keyboard のメインキーを並べてみると、本当に横幅が広がっているので、キートップが遠いと感じるのが当然なのだ。使い始めは、時々 BS キー を押すつもりで ¥キー を押してしまったり、Enter キー を押すつもりで ] キー を押してしまったりした。それでも、小一時間ほど文字入力していると、押し間違えることはなくなった。

 

 細かいところだが、意外と気に入っているのは、ファンクションキー のキートップが膨らんでいるところだ。メインキーのキートップはへこんでいる形になっているので、キートップを見なくても、今 「数字キーを押しているのか」、「ファンクションキーを押しているのか」 の区別がつき、押し間違えることがなくなった。ファンクションキー と 数字キー は、間が離れているため押し間違えることなどなさそうに思うのだが、数字キーはそれほど頻繁に使うものではないため、うっかり ファンクションキー まで指が伸びてしまうことがあるのだ。

 また、ファイル名の変更や表示の更新、ひらがな変換、カタカナ変換、英数変換などで、ファンクションキーを使うことは意外と多い。その時に、確実にファンクションキーを触っていることが、キーボードを見なくてもわかるというのは、安心感があり、作業の効率化につながる。

 

 メインキーとは逆に、テンキーはやや使いづらく感じた。テンキーの 4キー が天板からそれほど出っ張っていないため、なんとなく押しにくく感じる。0キー から 1キー にかけて膨らんでいるデザインになっているのも影響しているのかもしれない。

 

 ブラウザーを呼び出す ホームキー、メーラーを呼び出す メールキー は、Basic Keyboard の時と同様に、ごく普通に使えている。

 それ以外の専用キーは残念ながら使っていない。検索キー は F3 キー、戻るキー は BS キー、をもとから使っていたため、使う必要がない。ブラウザーの 進む はそもそも使わないため、進むキー も使わない。Media Player 用のコントロールキー、再生/一時停止、音量上げ/下げ/ミュート も、Media Player を使っていないため、私には必要ない。

 

 肝心のカーブしたキー配列だが、残念ながら今のところはその良さを実感できていない。

 そもそも、自分にとってしっくりくるものは、それを使っている間はわからないものだ。ごく自然に使えているということが、使い心地が良いということなのだが、それを使っている間は使い心地が良いことに気が付かない。そこから離れた時に、「あれ?居心地が悪いぞ」 と初めて気が付くものだ。

 よってこのまましばらく Comfort Curve Keyboard 2000 を使い続けた後、あえて以前の Basic Keyboard に戻してみて、使いにくさを感じるかで Comfort Curve Keyboard 2000 の使い心地を判断しようと思っている。

 

 最後に、気になっていたキーストロークの短さだが、思ったほどは気になっていない。全く気になっていないかといえば、多少気になるところではあるが、「こんなのつかえるか~」 とはなっていないので、今のところは問題にしていない。

 ちなみに、ノギスで実測したところ、Comfort Curve Keyboard 2000 のキーストロークはおよそ 2.5mm。それまで使ってきた Basic Keyboard のキーストロークは 3.5mm だった。

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2010/07/07

Comfort Curve Keyboard 2000 を買った

 もうすぐ注文したパソコンが届く。これを機会に、キーボードも新しいモノに換えることにした。

Kbdbasic

 今使っているキーボードは、Microsoft Basic Keyboard だ。Dell Dimension 8200 に付属していたキーボードは、コーヒーをこぼしてしまい、一部のキーが使えなくなってしまった。そこで使い始めたキーボードが Basic Keyboard だ。昔から Microsoft のマウスは定評があり、私自身も Microsoft のマウスを気に入っていたため、キーボードにも Microsoft を選んだ。とはいえ、それほど多機能なキーボードも高級なキーボードも必要としていなかったので、もっとも安価なこの Basic Keyboard を選択した。ちなみに、現在 Basic Keyboard の後継にあたるのが、Microsoft Wired Keyboard 500 となっている。

Kbd500

 Basic Keyboard にも何度か液体をこぼしたこともあったが、これまで故障することもなく使い続けてこられた。ということで、耐久性という点では満足していた。だが、キーを押しこむ時に一部の大型のキーで引っ掛かりを感じていた。具体的にいうと、Enter、Shift、Ctrl、Space キーだ。毎回ではなかったが、キートップの端でキーを押そうとすると、うまく押せない状況になることがある。そのたびに、キートップを引き抜いては、摺動部分に潤滑剤を塗ってしのいできた。

 現在も問題なく使える Basic Keyboard だが、5年以上使い続けてきたのでそろそろ別なキーボードを使いたくなってきた。やはり、ときおり顔を出す “キートップの引っ掛かり” は気になる。

Kbd2000

 そして、次に買おうと思っていたのが、タイトルにも表記した Microsoft Comfort Curve Keyboard 2000 だ。

 ずっと以前よりエルゴノミックキーボードには興味があり、いつかは使ってみたいと思っていた。ただ、Microsoft のエルゴノミックキーボードはかなり大きく、それなりの値段になる。どうしても、購入をちゅうちょしてしまう。とはいえ、エルゴノミックキーボードを本当に気に入れば、大きさや値段は大きな問題ではない。エルゴノミックキーボードの購入に至らなかった一番の理由はほかにあった。

Kbdnatural

 実は以前に、Microsoft Natural Keyboard を本気で買おうと思って、店頭で触ってみたことがある。その時は、けっこな長い時間触っていた。そして、どうしてもなじめないと感じてしまうところがあったのだ。それは “B” キーの位置だ。標準的なルールでいえば、B は左手の人差指で打つ。T、G、B が左手の右端で、Y、H、N が右手の左端となる。Natural Keyboard もそうなっている。だが、私はなぜか “B” を右手人差し指で打つ癖がついてしまっている。私が Natural Keyboard で “B” を打とうとすると、毎回空振りしてしまうのだ。

 もちろん、長い時間をかけて指を慣らしていけば、いずれ空振りすることなく “B” を打てるようななるとは思っているが、使い方を強制されている気がして Natural Keyboard を常用する気になれなかった。

 その点、Comfort Curve Keyboard 2000 であれば、メインキーボードの配列は湾曲しているものの、キートップの配置は連続しており、“B” を右手で打つことができる。そしてまた、過剰な機能がついていないため安価であるというのもうれしい。

 買う前には、いつものようにあちこちの掲示板やブログ、口コミの情報を一通りチェックした。その中で、Amazon.com での 「使い込んでないのに使えないキーが出てきた」 という報告が数件あったのが気になった。仮に使いやすかったとしても、すぐに壊れるのでは怖くて買えない。また、「キーストロークがノートパソコンのように浅い」 という書き込みも何カ所かで見られた。私はノートパソコンのキーボードが大嫌いで、会社でノートパソコンを使わされていた時も、社内ではわざわざ外部キーボードを接続して使っていたほどだ。

 ということで、一度店頭で触ったことがあったものの、再度店頭で確認することにした。

 確かに、今使っているキーボードよりも、キーストロークが浅い。ただ、ノートパソコンのキーボーほどの違和感は感じなかった。

 結局、耐久性については使ってみなければわからない。前々から使ってみたかったエルゴノミックタイプを試してみるチャンス。すぐに壊れたら壊れたで、ブログにネタにできる と考えて、Comfort Curve Keyboard 2000 を購入することに決めた。

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