カテゴリー「 Wii/DS/3DS」の44件の記事

2012/02/16

ニンテンドー3DS専用拡張スライドパッド を使ってみて

(前回のつづき)

 予想よりも早く手元に届いた 『ニンテンドー3DS専用拡張スライドパッド』 (以下、拡張スライドパッド) は、想像していたよりも大きかった。といっても、大人の男のである私の手に大きすぎるということはなく、ニンテンドー 3DS (以下、3DS) をしっかりと保持できて、強く握っても指が角に当たって痛くなることはない。ちょうどいい大きさだ。

 とはいえ、3DS が携帯型ゲーム機であることを考えると、拡張スライドパッド をつけると携帯性はあきらかに落ちる。

 ただ、クラブニンテンドー でもらえる キンチャク に入れると、まさにこのために作ったのではないかというくらい、3DS+拡張スライドパッド はキンチャクにすっぽり収まった。たまたま私が以前にクラブニンテンドーからキンチャクもらっていて、某掲示板にそういう書き込みがあったのを読んで、試してみたところまさにその通りであったというだけなのだが。

 3DS の 拡張スライドパッド への固定は、拡張スライドパッド に組み込まれているゴムクッションでおこなわれている。そのため、頻繁に 3DS を出し入れしても 3DS に傷がつく心配は少ないと思う。さらに、3DS と 拡張スライドパッド に隙間がないため、3DS ががたつくことがなく、使い勝手をきわめてよくする役割も果たしている。


 次にボタンの使い勝手についてだ。

 拡張スライドパッド には、その名前の由来の通りに追加のスライドパッドが右側についている、それ以外に追加のボタンが拡張スライドパッド の背中(?)側に3つついている。“ZR” と “ZL” それと “R” だ

(クリックで拡大)

 問題は “R” ボタンだった。

 “R” と名付けられていることからわかるように、本体の Rボタン と同等のボタンとして働くはずなのだが、一つ問題があった。

    「拡張スライドパッド 対応ゲームでないと、拡張スライドパッド の Rボタンが機能しない」

 ということだ。拡張スライドパッド の説明書にも書いてある。

 マリオカート7 は拡張スライドパッド に対応していない。当然、拡張スライドパッド の Rボタン は使えない。マリオカート7 では、Rボタン はカートをドラフトさせるための重要なボタンであり、ゲーム中に頻繁に使うボタンだ。その頻繁に使う Rボタン を押すためには、右手の人差し指を奥の方に回す必要がある。すると、ごく自然な形の左手に対して、右手を少し前に突き出す形で マリオカート7 をプレイすることになる。拡張スライドパッド の形が左右非対称なだけでなく、左右の持ち方まで非対称になってしまう。

 そして、ゲームに集中してくると、どうしても無意識に両手を同じ形にしようとしてしまう。Rボタン に右人差し指が届く形で右手を引いてしまうと、今度は画面が体に対して傾いてしまう。2Dゲームであれば、多少画面が傾こうが見え方が変わることはない。ところが マリオカート7 は3Dゲームであり、画面が傾くと画面がダブって見えてしまい、まともにゲームができなくなってしまう。しかも、マリオカート7 の3D表示は実によくできていて、3Dでのプレイに慣れてしまうと、2D表示では物足りなく感じるし、プレイしづらくなる。

 では、3D表示でのプレイのために 拡張スライドパッド を外すかといえば、それも考えられなかった。3DS の保持という観点でいえば、拡張スライドパッド は実によくできているからだ。拡張スライドパッド に慣れてしまうと、3DS 単体でのプレイがいっそう苦痛に感じられるようになってしまった。

 結局、拡張スライドパッド をつけた状態で、右手を少し不自然な形で持つプレイスタイルに慣れることにした。

 このように、拡張スライドパッド の左右非対称な形による多少の弊害はあるものの、3DS の持ちやすさという点で、拡張スライドパッド はハンドグリップとして見ても、私としてはお勧めできるモノだ。

 もちろん、3DS 単体でなんら支障なくプレイしている人は、わざわざ 拡張スライドパッド を買う必要はないと思う。


 最後に、拡張スライドパット に対応したゲームをプレイした時の感想を少し。

 拡張スライドパッド に対応している 『バイオハザード レボリューションズ』 と 『メタルギアソリッド スネークイーター 3D』 の体験版があるので、ダウンロードしてプレイしてみた。プレイと言っても、10~20分程度だ。

 極めて短時間プレイの感想は、

    「移動と視点の操作が混乱してよくわからん」

というものだった。

 パソコンの FPS ゲームでは、「マウスで視点を操作して、キーボードで移動する」 という操作体系はよくある。

 しかしながら、3DS の 「左親指で移動しながら、右親指で視点を動かす」 という操作体系は、私にとってまったく新しいものであり、慣れるにはそれなりの時間プレイする必要がありそうだった。

 それよりも、拡張スライドパッド ではせっかくアナログスティックが2つになり、人差し指と中指で操作する左右のボタンが4つに増えるのだから、私が大好きな 『機動戦士ガンダム 戦場の絆』 を 3DS に移植して発売してもらえればなぁ、と思ってしまう。

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2012/02/15

ニンテンドー3DS専用拡張スライドパッド を買った理由(わけ)

 ニンテンドー3DS (以下 3DS) を、昨年の3月に買ったものの、しばらくは “万歩計” や “すれ違い通信機” としての使われてきた。

 ゲーム機として本来の使われ方になったのは、昨年11月に発売された 『スーパーマリオ 3Dランド』 を遊ぶようになってからだった。夏に遊んだ 『ゼルダの伝説 時のオカリナ 3D』 もそれなりの時間遊んだのだが、スーパーマリオ 3Dランド にはそれ以上に熱中した。

 スーパーマリオ 3Dランド を完全制覇した後に、Wii の 『ゼルダの伝説 スカイウォードソード』 が間に挟まったものの、ゼルダの伝説 スカイウォードソード をクリアした時には、すでに、『マリオカート7』 が手元に届いていた。

 スーパーマリオ 3Dランド にしろ、マリオカート7 にしろ、とても面白くて夢中になって遊んでしまう。夢中になって遊んでいると、困ったことがある。私の手に対して 3DS が小さいため、3DS が持ちにくいのだ。さらに、3DS が携帯性を重視して直方体になっているため、ゲームに夢中になって力いっぱい 3DS を握っていると、3DS の角が指に食い込んで、指が痛くなったりもする。

 スーパーマリオ 3Dランド を遊んでいるときに、3DS が持ちにくいことを実感していたので、『ニンテンドー3DS専用拡張スライドパッド』 (以下、拡張スライドパッド) の発表があった時は、速攻で買うことを決めて予約もした。

 3DS 用のハンドグリップならばサードパーティーからいくつも発売されているので、それらから選択をするということもできた。しかし、私が見つけた範囲では、私が欲しくなるようなハンドグリップは見つからなかった。

 その点 拡張スライドパッド であれば、任天堂純正品という安心感がある。しかも、拡張機能があるのに値段はリーゾナブルというおまけもついている。単4電池を使用するのはちょっと気になっていたが、単4型のエネループを以前に間違って買ったことがあったので、それを使えばよいと考えた。

 とにかく予約をしていたところ、私が予想していたよりも早く到着した。

(つづく)

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2011/12/15

『ゼルダの伝説 スカイウォードソード』 は Wii を買ってでもやる価値あり

ゼルダの伝説 スカイウォードソード

 発売日の翌日に届いてから、毎日時間を見つけては遊んできた。それが “とうとう” 終わってしまった。足かけ21日間、のべ65時間に及ぶ冒険が、終わってしまった。

 「やっと」 でなく 「ようやく」 でもなく “とうとう” という言葉を使ったのは、この冒険をもっと続けたいと素直に思ったからだ。それほどまでに、満足感と充足感がいっぱいつまったゲームだった。

 テレビゲームで、これほど ‘楽しみ’ と ‘おどろき’ と ‘感動’ を感じたことは、何年振りだろうか。思い出せないくらいに、久しぶりだ。


image ファミコンのディスクシステムで最初にプレイした 初代のゼルダの伝説 には、今でもはっきりと覚えているくらいにのめりこんだ。最近3DS用にリリースされた 初代ゼルダの伝説 を改めてプレイして、それが実は “美化された思い出” だと分かった。しかし、それでもなお “よい思い出” して私の中に残っていることに違いはない。

 それに対して、2作目の リンクの冒険 以降は、断片的には覚えているものの、そこまで楽しかったという記憶が残っていない。

image Nintendo64 で初めてゼルダの伝説が3Dで表現された時も、「進化したな」 とは思ったものの、小さな箱庭に押し込められた感と多少の遊びにくさがあったことが強く記憶に残っている。

 新作のゼルダの伝説をするためだけに、当時マイナーなゲーム機だった ゲームキューブ も買った。ゲームキューブは結局 『ゼルダの伝説 風のタクト』 と 『ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス』 をやるためだけのゲーム機となり、お蔵入りとなっている。

 『風のタクト』 は、見た目はともかく、プレイすると確かに 「ゼルダの伝説だ」 と感じられた。しかし、場所を移動するのがひどく煩わしく感じられたため、途中で一度挫折している

 『トワイライトプリンセス』 も確かに楽しかった・・・、はずである。というのも、自分でブログにそう書いてあるからだ。ところが、はっきりとした記憶がない・・・。思うに、満足感は高かったものの、それまでのゲーム性の延長でしかなかったため、記憶としては残りにくかったのではなかろうか。


 そして 『スカイウォードソード』 だ。『スカイウォードソード』 も、最初の部分は、それまでのゼルダの伝説シリーズの焼き直しとしか感じられなかった。

 モーションプラス機能を使うことで、ボタンではなく、リモコンとヌンチャクで剣と楯を操作する形は、ゼルダの伝説としては新しいものの、Wii スポーツなどですでに実現されているので、目新しいものでもない。

 だが、中盤以降、印象が大きく変わった。

 一番驚かされて感心させられたのは、時空石による 「リアルタイムで周囲だけ過去にさかのぼるシステム」 だ。

 これまでも、エリア単位で時間を巻き戻したり進めたりして謎解きをするパターンはよく見かけた。ところが 『スカイウォードソード』 では、時空石の周囲のみが時間をさかのぼり、周囲の状態が変化する。しかも、その範囲がリアルタイムに移動する。このアイデアは、私にはなかった。このアイデアを目の当たりにしたときは、素直に感動した。

 また、ゲームである以上、プレイ領域が限られるのは当然だが、この 『スカイウォードソード』 では、『時のオカリナ』 で感じられた 「こじんまりと閉じ込められている」 感がなかった。見せ方の技術が向上しているのを肌で感じられた。

 それ以外では、「身を隠しながらアイテムを探す」、「襲い掛かってくる大量の敵をばっさばっさとなぎ倒す」、「ボスキャラを連続して倒していく」 といった、他社のゲームのおいしい部分をいい意味で取り込みながらも、ゼルダの伝説 らしさを保持している。本当に優秀な人たちが作ったんだなー、と実感できた。


 1年に1本、できれば半年に1本ぐらい、この程度のゲームで遊びたいところではあるが、おそらくそれは無理というものだろう。このクラスのゲームを作るにはおそらく数年はかかっているはず。

 1年に1本、このクラスのゲームを出すには、この 『スカイウォードソード』 を作ったレベルのチームが数チーム必要だということだ。さすがの任天堂でもそれが無茶だということは、私でもわかる。

 任天堂のメジャーシリーズの一つでもある 『メトロイド』 の最新作である 『メトロイド Other M』 が、かなり残念だったことを思うと、『スカイウォードソード』 ほどレベルの高いチームを持つことは容易ではないはずだ。


 いずれにしろ、この 『ゼルダの伝説 スカイウォードソード』 は、Wii をまだ持っていない人に、「Wii を買ってでもやる価値あり」 とお勧めしたいゲームだ。

 特に、その昔ファミコンゲームに熱中したものの、今はゲームで遊んでいない人たちの期待を裏切らない出来になっていると、自信を持って進められる。もっとも、『スカイウォードソード』 に満足した後、同等のクオリティを期待して他の Wii ゲームに手を出すと、落胆の度合いが一層大きくなるという心配もある。

ましてや、すでに Wii を持っていてかつモーションプラスも持っている人は、この 『スカイウォードソード』 をぜひプレイしてもらいたい。

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2011/11/21

スーパーマリオ 3Dランド 完全制覇

 11月3日に発売となったニンテンドー3DS用ゲーム 『スーパーマリオ 3Dランド』 (以下、3Dランド)を、ようやく完全制覇した。ここでいう完全制覇とは、裏表のコース上のすべてのスターメダルを回収して、すべてのコースの最後のポールのてっぺんにしがみつき、マリオとルイージの両方ですべてのコースをクリアすると出てくる通称 “王冠コース” を、マリオとルイージでクリアして、ポールのてっぺんもクリアしたことを指す。

 マリオで表コースをクリアした時のプレイ時間が15時間、裏コースをクリアした時のプレイ時間が25時間、そこから、ルイージですべてのコースを再クリアした時のプレイ時間が30時間だった。最後の王冠コースをクリアした時のプレイ時間が40時間だったので、最後の王冠コースだけで10時間もプレイしたことになる。 ちなみに、最後の王冠コースだけで、殺したマリオの数は200を超えていた。

 我ながらよくあきらめずにクリアできたものだと感心してしまった。


 最初に 3Dランド をプレイした時は、「あれ? もっさりしてないか?」 という感じを受けた。同様の感想は、ネットでもよく見かけた。

 というのも、Wii でプレイした 『New スーパーマリオブラザース Wii』 や 『スーパーマリオギャラクシー2』 は、もう少しスピーディーな記憶があったからだ。

 だが、一通り遊び終わった今は、「ちょうどいい動き」 だったと思っている。

 やや緩やかとも思えるキャラクターの動きが 「ちょうどいい」 と思えた理由はいくつかある。   

  • 画面が小さいため見渡せる範囲が狭い
  • コントローラーが持ちにくいため、微妙な操作がしにくい
  • 激しいコントローラー操作が要求されると本体を動かしてしまうため、3D で見づらくなってしまう

等々。

 3Dランド最後の王冠コースもけっこう厳しい設定になっていると思う。それでも、めげずにクリアできた理由の一つに、New スーパーマリオブラザース Wii や スーパーマリオギャラクシー2 のあの超いぢわるな最終コースもクリアできたという自信があったからだと思う。New スーパーマリオブラザース Wii や スーパーマリオギャラクシー2 の最終コースは、それほどきつかった。

 もちろん、「難しいなぁ」 と感じながら、「もう少しでできそう」、「あそこでこうすれば先に進めるんじゃないか」 と思わせる絶妙なバランスもあってのことだ。そのあたりは、毎回任天堂に感心させられるところでもある。

 トータルとして今回の 3Dランド の評価は、満点とはいかないものの、満足度が高いゲームであると感じた。一番残念なところは、3D の必然性をあまり感じられなかったことだった。


 ところで、3D 表示でゲームを長時間続けていると、その後にモノの見え方に違和感を感じることが何度かあった。特に、パソコンのディスプレイを見た時に強く感じる。ディスプレイが実際よりも近くや遠くに感じるような違和感だ。

 思うに、3DS に限らず、今の平面ディスプレイでの 3D 表示することに共通する問題のように思う。それは、目が距離を認識できる2つの機能が一致しないことから起こる問題だと思っている。

 目は、水晶体の厚さを変えることで近くに焦点を合わせたり遠くに焦点を合わせたりしている。近くに焦点を合わせれば遠くのモノはピンボケになり、遠くに焦点を合わせれば近くのモノははっきり見えない。

 二つの目をセットで考えた場合、左右の目の映る像の違いから対象物までの距離を認識する。近くものモノであれば、左右の目に映る像は大きく異なり、遠くのモノであれば左右の目に映る像にあまり違いがない。

 ところが平面ディスプレイでの 3D 表示では、前者の水晶体の焦点はどこを見ても同じなのに、後者の像の違いが存在する。これは現実世界ではありえない現象である。この不整合のために、3D ディスプレイでは立体感を感じられない人がいるのではないのだろうか。

 片目をつぶると距離感がうまくつかめないことから、距離感をつかむためには後者の像の違いが強く影響しているのだろう。その点で、右目と左目で異なる画像を見せて立体的に見せる手法が成り立つのだろう。

 ところで、視覚では止まっているのに、何らかの理由で三半規管が “揺れている” と感じると、視覚と三半規管の不整合でめまいがしたり気分が悪くなったりする。そこまで極端な結果にはならないとしても、目の距離に関する2つの機能に不整合が生じることで、気分が悪くなったり、3D 画面以外が変な感じで見えてしまうことは十分に考えられると思う。

 3Dテレビの普及が進まないらしい。

 もちろん一番の理由は、3D コンテンツの不足だと、私も思う。しかしもしコンテンツ不足が解消したとしても、視覚の不整合による見え方の違和感がある限り、一部の人たちには 3D 映像を受け付けられない理由になりそうな気がする。

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2011/09/12

思い出は美しすぎて・・・

 Nintendo 3DS を発売直後に 25000円 で購入した私としては、8月に行われた 1万円 の値下げは結構なショックであった。同時に発表された、値下げ前の購入者に対する特典 『アンバサダー・プログラム』 も、古いゲームにさほど思い入れのない私にとっては、さほどうれしいものでもなかった。

 そんな私の後悔とは関係なく、アンバサダー・プログラムの最初の10タイトルが、9月1日に公開された。ちなみに、私はたまたま8月31日の夜に、それらのファミコン10タイトルを数時間早く “フライング・ゲット” してたりした。その日たまたま 『ニンテンドー e ショップ』 にアクセスしたことで、すでにアンバサダー・プログラムファミコン10タイトルがダウンロード可能となっていることに気づいたのだ。もっとも、ダウンロードはしたものの、すでに夜遅かったこともあり、そのまま遊ばずに寝てしまった。


 翌日以降、暇な時にダウンロードしたファミコン10タイトルを順番に触っていった。時間にすると、1タイトルにつき5分~10分、長いもので30分程度遊んでみた。

 そして結論から言うと、

    「遊ぶのがつらい・・・」 ○| ̄|_

 その感想は “ゼルダの伝説” や “メトロイド”、“スーパーマリオ” といった、当時やりすぎてお腹一杯のタイトルだけに対してではない。それ以外の遊んだことのないタイトルに対しても、まったく面白さを感じることができなかった。そのネガティブな感覚は、3D化されて無料で配信された “エキサイトバイク” をプレイした時と全く同じだった。

 25年前にキロバイト単位の極小容量に詰め込まれたプログラムだ。それを実行するCPUも、今の若い人は知らないであろう AppleII と同じ8ビットでメガヘルツ単位で動作していたのだ。繊細な動きや操作を補完する動きもできようはずはない。プレーヤーに表現できる内容も極めて限られる。それでも、25年前の当時は、それこそ寝食を忘れるぐらいに熱中して遊び続けたのは間違いない。

 だが25年の間に、ゲーム機とゲームの表現力が飛躍的に向上した。描画方法も3Dが主流になった。3DS に至ってはデータが3Dというだけでなく、表示方法まで3Dになっている。

 そんな高度に発展したゲームに慣れきった感覚は、25年前の貧弱な表現方法には耐えられなくなったということのようだ。


 それにしても。

 そんな現実を目の前に突き付けられてもなお、25年前に夢中で遊んだという “ほんとうに楽しかった” 思い出は、変わらず私の頭の中に鮮明に残っている。

 25年前と全く同じゲームを今遊んでも、苦痛に感じるだけで、ぜんぜん楽しくない。それが現実だ。しかし、頭の中には、あの当時、毎日何時間もテレビの前に張り付いて遊んでいたのに、苦痛などころか、いつまでも遊んでいたいと思っていた楽しい思い出をはっきりと覚えている。本当に不思議な感覚だ。

 大昔にヒットしたゲームを最新のゲーム機用に移植する時に、移植を担当した開発者は、その “美しすぎる思い出” を上回る移植をしなければならないので大変である、といった内容のインタビューを読んだことがある。場合によっては、新作を開発するよりも大変そうだ。


 この後、今年中に アンバサダー・プログラム ゲームボーイアドバンス10タイトル が提供されるらしい。

 私は ゲームボーイアドバンス を持っていなかったので、それらの10タイトルも当然プレイしたことはない。つまり、私の頭の中に “美しすぎる思い出” はない。それは私にとってはとてもラッキーなことだ。しかも、それらのゲームは10年ほど前に発売されたものだ。25年前に発売されたゲームに比べれてはるかに洗練されているはずだ。

 すでに提供されている ファミコン10タイトル では、値下げ分 1万円 の半分、5000円分の価値は到底感じられなかった。5000円どころか、1000円分の価値さえ感じられなかった。

 ゲームボーイアドバンス10タイトルが、私にとって 1万円分 の価値があることを願うばかりである。

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2011/08/01

ゼルダの伝説 時のオカリナ 3D を終わらせてみたものの・・・

 任天堂が、いきなり 「ニンテンドー3DS の1万円値下げ」 を発表したことは、私にとっても大きなショックだった。お詫びという形で、古いゲームを無料でプレイできるようになるとはいえ、「それよりも1万円返してくれよ」 というのが正直な気持ちだ。

 ま、それは今回の主題ではない。今回の主題は 『ゼルダの伝説』 だ。

image 私がファミコンとともに初めて買ったゲームが、ファミコンディスクシステムの 『ゼルダの伝説』 だった。同時大学生だった私は、ゼルダの伝説にはまりにはまった。1か月以上ずっとゼルダの伝説ばかり遊んでいた。もっとも、その理由が、裏面のレベル7の洞窟が見つからなかったためだったりする。その洞窟を見つけるためだけに1か月近くかかった。ちなみにこの “裏ゼルダ レベル7” は、ファミコン版ドラゴンクエストI の “太陽の石” と並んで、ゲーム史上最大クラスの謎だと今でも思っている。

image そんな思い入れのある ゼルダの伝説シリーズ だから、「あのハイラルの大地を 3D で見てみたい」 という思いから、3DS版 ゼルダの伝説 時のオカリナ を買ってプレイした。ニンテンドー64 でオリジナルの 『ゼルダの伝説 時のオカリナ』 をプレイしてクリアしているにもかかわらず。

 そして、『時のオカリナ』 に約45時間、『時のオカリナ 裏』 に約25時間かけて、表裏両方をクリアした。

 一番満足だったのは、13年前に途中で挫折した 「ハイラル平原でのビッグポウ10体をすべて倒した」 ことだったりする。13年前のオリジナル版では、ビッグポウを9体しか倒せなかったことが、ずっと心残りだったのだ。

 また実は、ゲームキューブ用 『ゼルダの伝説 風のタクト』 の予約特典で、ゲームキューブ版 『時のオカリナ』 を入手しているため、『時のオカリナ 裏』 はそちらでプレイできたはずなのだが、『風のタクト』 を途中で挫折したため、結局 『時のオカリナ 裏』 もやらずじまいだった。

 そんな心残りを2つも解消したのだから、満足感が大きくてもおかしくなかったのだが、やはり一度クリアして、その記憶もずいぶんと残っているゲームだ。期待したほどの満足感は得られなかった。

 しかし、話はここで終わらない。


 私が 『時のオカリナ 3D』 を終わらせた頃、3DS 用のダウンロードゲームとして、ゲームボーイカラー用 『ゼルダの伝説 夢を見る島DX』 がプレイ可能となった。

 『風のタクト』 でゲームキューブを買ったように、『夢を見る島DX』 で私は “ゲームボーイカラー” を買った。そして、ゲームボーイカラー本体も 『夢を見る島DX』 もまだ手元に残っていたりする。

 そこでせっかくだからと、何年かぶりに ゲームボーイカラーに単3電池を入れ、『夢を見る島DX』 のカセットを入れた。

 電源を入れ、プレイし始めると、あることに気が付いて、非常に驚いた。

 それは、

    「ゲーム内容をほとんど覚えていない・・・」

ことだった。

 『夢を見る島DX』 よりずっと以前に遊んだ最初の 『ゼルダの伝説』 のゲーム内容は、今でもけっこう覚えている。そのあとにプレイした 『リンクの冒険』 も断片的に覚えている。スーパーファミコンでの 『ゼルダの伝説神々のトライフォース』 もそこそこ覚えている。

 『夢を見る島DX』 より前に遊んだゲームについてはそれなりに記憶にあるのに、それよりも新しい 『夢を見る島DX』 の内容は、まったくと言っていいくらい覚えていなかった。

 ま、そこは逆に考えれば、まったく新しいゲームが手に入ったのと同じだ。しかも新たな出費なしで。そして、期せずして、 “新しい” ゲームを結構な時間楽しむことができた。


 さらに、実はもう一つ、というか、もう一組、手元に残っているゲームがある。『ゼルダの伝説 ふしぎの木の実 大地の章・時空の章』 だ。

image 『大地の章』 で1カセット。『時空の章』 で1カセット、計2カセットのゲームとなっている。キーワードを使ってそれぞれのゲーム内容をリンクできる、ちょっと特殊なつくりにもなっている。

 こちらも改めて遊び始めると、ゲーム内容をまったく覚えていないことに、愕然としてしまった。このゲームの発売は 2001年 であり、21世紀になってからだ。私の感覚でいえば 「つい最近」 と思わず言ってしまいそうな時期だ。

 こちらは、『大地の章』 をクリアした後、『時空の章』 の途中で止まっている。

 止まっている理由は、「プレイする時間が思うように取れない」 ということもある。しかし、それよりも大きな理由が、

    「謎解きが 「重たい」、「きつい」、「めんどくさい」」

と感じることだ。

 『夢を見る島DX』 や 『ふしぎの木の実』 をプレイしていると、『時のオカリナ』 の謎解きが、ひどく簡単なものに思えてきたのだ。より難易度が上がっているとされる 『時のオカリナ 裏』 と比べても、『夢を見る島DX』 や 『ふしぎの木の実』 の謎解きはかなりハードに感じる。

 『時のオカリナ』 では、次に行くべき場所や謎解きのヒントがいろんなところで聞くことができる。ヒントのない謎も存在するが、それらはメインストーリーとは直接関係のない部分に配置されている。

 それに対して、『夢見る島DX』 や 『ふしぎの木の実』 では、メインストーリーに関係する謎解きに対しても、平気で放置・無ヒント状態になっている。

 子供の頃や若い頃は、そんなゲームたちを必死になって “楽しんで” いた。それに比べれば、今の自分は、ぬるいゲームに慣らされて、すっかり “ゆとり世代” になってしまったと痛感させられた。

 もっとも、“わかりやすく”、“とっつきやすく”、“遊びやすく” なったゲームが 「よかったのか/わるかったのか」 あるいは 「よいのか/わるいのか」、それは私にはわからないし、そもそも良し悪しで論じられるものではないようにも思う。

 それよりも、最近の良質だがある意味 “ぬるくなった” ゲームだけではなく、不親切で絵も貧弱だが、やりごたえのある大昔の良質なゲームが、安価にお手軽にプレイできる時代になったというのは、いい時代になったものだと素直に思える。

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2011/06/24

『いつの間にテレビ(TM)』 は失敗すると思う

Itsunotv

 ニンテンドー 3DS (以下、3DS) の追加機能で始まった 『いつの間にテレビ(TM)』3DS 発表時からの売りの一つでもあり、期待していたユーザーも多かったと思う。私もその期待していたうちの一人だ。

 6月21日に 『いつの間にテレビ』 が始まってまだ三日しかたっていない。しかし、私には、この 『いつの間にテレビ』 が成功する理由を見つけられない。一方で、失敗すると思える理由は、いくつも見つけられるのに。

 私が 「明らかに 『いつの間にテレビ』 が失敗するだろうな」 と思う理由をあげてみる。

1.コンテンツに魅力がない

 これはコンテンツビジネスにおいて、致命的な欠陥といえる。

 6月24日現在で、主なコンテンツは、

  • どうぶつDEカレンダー
  • ぶらり特選 鉄ビュー3D
  • マジック教室3D
  • アイドリング!!! 大相撲3DS場所
  • 日刊トビダス
  • 3Dちょうこくの森
  • ENJOY! SPORT

の7番組だ。これに広告映像と画像がいくつか加わる。

 私の個人的感想だが、どれもやる気の感じられない、適当に作ったコンテンツにしか見えない。おそらくかなりの低予算で作られていて、「この予算ならこんなものだろう」 と現場は考えて作ったんじゃなかろうかと、想像している。

 YouTube に個人が趣味で公開している映像に、上記のコンテンツよりはるかに楽しめる映像がある。

2.コンテンツの保持ができない

 テレビ放送に対して、ビデオテープレコーダーやハードディスクレコーダーが普及しているのは、

  • 「気に入ったコンテンツは、何度でも見たい」
  • 「時間をずらして、時間がある時に見たい」

という、視聴者側の強い願望があるからだ。

 ところが 『いつの間にテレビ』 は、その視聴者の強い願望を完全に無視する形で、配信されている。配信されたコンテンツが、配信毎に常に上書きされてしまうのだ。配信を受け付けなければ、現在のコンテンツを保持できるが、新しいコンテンツは受け取れない。新しいコンテンツを受け取ろうと思うと、古いコンテンツは必ず削除されてしまう。

 これは、映像を提供しているテレビ局側の論理だ。

 常々テレビ局は、「テレビ放送が想定しているのは、リアルタイム視聴のみである。録画視聴は、想定外。」 と言い切っている。録画されてコマーシャルを飛ばされたのでは、自分たちを潤しているビジネスモデルが、破たんするからだ。よって、“視聴率” は考慮するが、“録画率” は黙殺されている。

 こんな配信のされ方では、後で 「あの番組はよかったよ」 と聞いても、二度と観ることができない。それではストレスを感じるばかりで、『いつの間にテレビ』 自体に嫌悪感を抱くようになると思う。

 座談会では、「一期一会」 とか 「毎日ワクワク」 とか言っているが、視聴者の多くがそれを期待しているように思えないし、言い訳のように聞こえてしまう。

3.山場CMの乱用

 ずっと以前に記事で批判した “山場CM” を 『いつの間にテレビ』 でも乱用している。たった2~3分のコンテンツにも関わらず、一番盛り上がるところで余計な映像を挟んでくる。もちろん、興ざめする。

 同じように CM を流すにしても、「最初にまとめて流す」 といった別なやり方があるはずだ。これも、視聴者にケンカを売っているようにしか見えない。

4.先送りができない

 上記の山場CMとも絡んでくるのだが、“飛ばし見” しようと思っても、再生時間を先に進められない。巻き戻して観ることはできる。

 見たくもない CM を飛ばされたのでは、ビジネスモデルが成り立たないという理由で、先送りができない仕様にしているのが見え見えだ。

 いまや YouTube といったストリーミング再生ですら、自分の見たい時間からの再生が可能な時代に、端末に保存されたコンテンツの先送りができないというのは、「本当に視聴者のことを考えてないんだな」 と呆れてしまった。

5.奥行きが物足りない

 せっかくの3D映像にもかかわらず、映像の奥行き感が物足りなく感じる。不自然に前後に圧縮されたように感じられるのだ。

 私の周りにも、3D映像がうまく立体に見えない人が少なくない。平面のディスプレイ上で映像を立体に見るには、コツと慣れが必要のようだ。

 本当は、ゲームで行われているように、奥行き感を3Dボリュームで調整できればよいのだろうけど、3D映像ではそういう仕組みはないようだ。

 とすると、3D映像に慣れていない人にも、違和感が少なく立体感を見てもらおうという配慮で、奥行き感をあえて弱くしているように思える。

 それは理解できるのだが、やはり個人的には、もっと自然に見える深い奥行きの3D映像を見たいと思う。


 こうやって、失敗するだろう理由をあげていくと、多くに共通するのは、

    「番組を提供しているテレビ局の都合ばかりが優先されている」

ということだ。

 今のテレビ局およびテレビ放送は、スポンサーばかりを向いて、本当に視聴者に喜ばれる番組作りをしなくなっている、と言われている。私もそう思っている。

 3Dコンテンツがまだまだ不足している現状、ニンテンドーが3Dコンテンツの提供を受けるにあたり、テレビ局側の都合を全面的に受け入れざるを得なかったという事情は、想像に難くない。

 思い返してみると、任天堂の 3DS に対する施策は、失敗続きである。

 盛り上げる時期に大震災があって、消費が一時的に冷え込んだのは任天堂の責任ではないものの、本体発売と同時に新作のキラーコンテンツを発売しなかったのは、やはり失敗だったろう。かといって、予想以上に 3DS の需要が高まって、品不足 → オークションでプレミア、となってしまっては、やはり任天堂は批判を受けるだろうから、難しい選択ではあったろう。実際、かなり普及したと思われた PlayStation Portable が モンスターハンター 1作で、長期間品不足になって、中古品が新品より高くなったくらいだ。

 いずれにしろ、今のままでは 『いつの間にテレビ』 が 3DS のけん引役になるとは、到底思えない。任天堂が、早期に方向を修正することを、個人的に願うばかりだ。

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2011/05/05

Nintendo 3DS の 3D カメラもやればできる子 (ただし近接限定)

 以前に、「Nintendo 3DS の 3D 液晶は、やればできる子だが、3D カメラは、残念な子」 的な記事を書いた。実際、その記事を書いたときは本当にそう思っていた。

 ところが、何気に撮影した桜の花の写真で、その考えが間違いであることに気が付いた。

 その写真が、これらだ。

Hni_0059 Hni_0060 Hni_0061

(サムネイルは、2D 写真。リンク先のファイルは、3D 画像である MPO ファイル。MPO ファイルは、『ステレオフォトメーカー』 で2枚の 2D 写真としてみることが可能。)

 通常の 2D 写真で見ると、手前の花も奥の花も同じように表示されているため、ごちゃごちゃしていてお世辞にも良い写真には見えない。これは何も 3DS に限らず、もっと高解像度なデジカメで撮影しても似たり寄ったりである。私も毎年、桜の花を撮影しているのだが、どうやったら、あの桜の満開の美しさをカメラに収められるのか、いまだにわからない。

 ところが、3DS で撮影した桜の花の写真を 3D 表示を見て驚いた。

 2D 表示では単にごちゃごちゃしているだけの写真が、3D 表示では、背景となっている多くの花々の中で、手前の花だけがきれいに分離して表示されているのが、はっきりとわかる。これは、2D 写真では決して表現できない。


 ではなぜ、以前には 「平面の重ね合わせ」 しか撮れないと思っていた 3DS の 3D カメラで、驚かされるほどの 3D 表現ができたのか。

 今更ながら、改めて 3DS の取り扱い説明書を、読み返してみた。

 すると、取扱説明書の 58ページ に 「撮影距離について」 ちゃんと書かれていた。

 取扱説明書によれば、立体感のある写真を撮影するのに最適な距離は “1m” とある。さらにそこから近づいて “30cm” までが、より立体感が強くなる距離、とある。

 それまでの自分の撮影手法を思い返してみると、一般のデジカメの撮影と同じように、人物から 1.5m~2m ぐらい離れて撮影していた。

 どうやらそれが、立体感のない 3D 写真という結果になっていたようだ。

 試しに、手近にあるモノを片っ端から 3DS で撮影してみると、確かに30cm~40cm の距離で撮影したものは、3DS の 3D 液晶から飛び出して見えるくらいに立体感のある写真となった。


 3DS の 3D カメラが、それほど残念な子ではないことがわかったのはよかった。

 しかし個人的には、もっと遠距離のモノも立体感ある写真に撮りたかったので、やはり残念な気持ちは残った。

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2011/04/16

AR カードを、大きく、きれいに、簡単に印刷する方法

 ニンテンドー 3DS には、特定の画像を認識させてゲームをするための 『AR カード』 が付属している。

 AR ゲームズで遊ぶためには、この AR カードが必要になる。紙製のカードなので出したりしまったりすれば、すぐに痛んでしまう。そこで、付属の AR カードを使わなくて済むように、遊ぶための自作カードが欲しくなる。

 幸い、ニンテンドーのサイトには、Acrobat 形式のファイルが公開されているので、それを印刷すると、好きなだけ付属の AR カードとそん色のないカードが作れる。

 ちなみに私の場合、欲しいのは 「?」 が書かれている1枚だけであり、キャラクターが描かれているほかのカードは必要ではない。

 さらに 3DS は、付属カードの大きさしか認識しないわけではなく、大きな AR カードを使えば、AR カードからより離れて、大きな Mii を表示させたりできる

 中には超特大サイズの AR カードを作って、超巨大な Mii を表示させた強者もいる。

 この動画の中では、AR カードを拡大するのに、付属の AR カードをスキャンして、ベクトルデータに変換してから印刷をしているようであるが、上記の Acrobat データを使うと、ほとんど手間をかけずに大きな AR カードを拡大印刷することができる。Acorbato ファイルには、ベクトルデータとして入っているようで、拡大印刷をしてもガタガタにならないのだ。

 すでにこのやり方に気が付いている人も大勢いるとは思うが、意外と気が付きにくいやり方なので、紹介することにした。


1. 上記の Acrobat ファイルを開く。

 Ar01
 (クリックで拡大)

2. Acrobat Reader のウィンドウサイズを小さくしていき、「?」 カードだけが表示されるようにする。この時、表示倍率を 100% にしておくと、やりやすい。

 Ar02
 (クリックで拡大)

3. [ファイル] - [印刷] を実行する。

4. 下記のダイアログが開くので、左上の [印刷の範囲] から [現在の表示範囲] を選ぶ。さらに、左下の [ページ処理] の [ページの拡大/縮小] リストから [用紙に合わせる] を選ぶ。

 Ar03
 (クリックで拡大)

用紙の大きさは、プリンターのプロパティで設定をする。今回の場合は、『A4』 を選択してある。

5. 以上の設定が終わったら、ダイアログの [OK] をクリックして印刷をする。


 これだけで、どのような大きさの紙にも用紙いっぱいの 「?」 AR カードがきれいに印刷できる。

 私が印刷した A4 サイズの AR カードと付属の AR カードを並べてみた。

 Ar04
 (クリックで拡大)

 A4 サイズの AR カードだと、AR カードを床においても、椅子に座った状態で AR カードを認識させることができる。ちょうど良い大きさのテーブルがないときに重宝する。もちろん大きめの Mii の撮影をしたいときにも使える。

 私の持っているプリンターでは、最大で A4 用紙にしか印刷できない。しかし、A4 用紙何枚にも分けて印刷するオプションがプリンタードライバーにあるので、張り合わせればどんな大きさの用紙サイズにも印刷できるはずだ。

 もし、最初に紹介した記事にあるような、等身大 Mii を見てみたい人がいたら、試してみればいかがだろうか。

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2011/03/29

3DS の 3D 液晶はやればできる子

 『ニンテンドー 3DS』 を購入して間もなく一か月になる。

 最初から購入予定だった 『スティールダイバー』 が発売日未定となってしまったため、いまだ 3DS 専用ゲームは未購入だ。よって、もっぱら内蔵ソフトウェアで遊んでいる。

 3DS は 3D 表示と 2D 表示がスライドスイッチで簡単に切り替えられる。私の場合、見やすさからもっぱら 2D での表示を使っている。本来であれば、売りである 3D 表示を常用したいところなのだが、その肝心の 3D 表示に、残念ながら、魅力がない。

 内蔵のツールやゲームは、もちろん 3D 表示に対応している、しかし、いかんせん 3D と 2D の表示に明確な差があるように感じられないのだ。3D 表示のほうがもちろん表現力が豊かになるわけなのだが、きれいに 3D 表示を見るための本体と目の位置関係がシビアで、3DS 本体や顔が大きく動くと、とたんに表示が二重になってしまい 3D 表示で見ることが苦痛になってしまう。それならば、本体や顔を動かしても表示が破たんしない 2D 表示のほうがよい、となってしまう。

 そんな感じでずっと使ってきたので、

    「実は 3DS が持つ 3D 液晶の 3D 表示能力は、高くないんじゃないのか?」

とずっと疑ってきた。“ある写真” を見るまでは・・・。

 その “ある写真” とは、3D 写真専用掲示板に投稿されていた写真だ。

 この写真を 3DS で見て、私はかなり衝撃を受けた。実にリアルに月の丸みが感じられるのだ。月の表面が、液晶画面のこちら側に盛り上がっていて、手で触れそうな感じに見える。そして、

    「3DS の 3D 液晶も、これだけの表現ができる性能を持っていたんだ」

と、ようやく理解した。

 さらにもう一つ。こちらで無料配布されている 『天野あい 立体写真集』 に入っている 「シャボン玉を飛ばしている写真」 だ。ファイル名でいうと “DSCF2239.mpo” だ。かなりきつめの 3D データのようで、きちんとした 3D 画像としてみるのに少しだけ苦労する。だが、きちんと3D 画像として見えると、目の前までシャボン玉が迫っているよう見えて、これまたかなり衝撃を受けた。


 では、そもそもなぜ、私は 3DS の 3D 液晶の性能がたいしたことないと思うようになってしまったのか。

 どうもそれは、3DS で撮影できる 3D 写真にあったようだ。

 3DS には、外部カメラが2つ並んでおり、3DS 単体で 3D 写真を撮影できる。しかしながら、その品質はお世辞にも高いとは言えない。

 まず、「解像度が 640x480」 “しかない”。基本的に 3DS 本体で表示することしか想定してないのだから、それで十分だという判断なのだろう。

 そして肝心の立体表現なのだが、これがかなり期待はずれなのだ。抽象的に表現をすると、以下のようになる。

 まず、肉眼で見ると A~F までこのような距離で見えていたとする。
 Image2 (クリックで拡大)

 それを 3DS で 3D 写真にすると、3D 液晶上での見え方が、
 Image3 (クリックで拡大)

このようになってしまう。距離の差があまりない部分が平面的に記録されてしまうのだ。そのため、せっかくの 3D 写真が、何枚もの書き割りが距離おおいて並んでいるようにしか見えなくなってしまうのだ。たとえば、A を伸ばした手、B を体前面、C を体側面、D を近い背景、E をやや遠い背景、F を遠い背景、とすると、

    「手だけが飛び出して見え、体は平べったく、背景も1枚ののっぺりした絵のように見える」

3D 写真となってしまう。これはあくまで私の推測でしかないのだが、2つのカメラで撮影した画像からリアルな 3D 写真を作ろうとすると、3DS の演算能力に対してあまりにも膨大な計算量が必要になり、撮影から記録までにの時間が長くなりすぎるのではなかろうか。だから、あえて最低限の 3D 写真しか記録しないのではないのか。もしそうだとしたら、時間がかかってもいいからもっとリアルな 3D 写真が記録できるオプションが欲しいと思う。

 いずれにしろ、私はその書き割りが並んだ 3D 写真を、すっかり 3D 液晶の性能が低いためだと思い込んでいたのだ。

 だが、実際は違った。

 3DS に搭載されている 3D 液晶は、リアルな 3D モデルを十分に表現できる性能があることがわかった。

 その性能を十二分に発揮させるだけのゲームが発売されるのが、待ち遠しくて仕方がない。

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